見出し画像

"聞き耳スト" 通りすがりのワンフレーズ

私は人混みを歩くのも好きだ。

人混みは苦手、という人は多いが私はそうではない。イオンとか地元の人が集まりがちな、知ってる人が多い場所は妙に緊張するが、知らない人ばかりの街はむしろ人混みの方がなんとなく安心する時がある。

大阪で人混みと言えば、梅田や難波など繁華街が思いつくが、私にとっては天満が身近である。

大阪の天満にある天神橋筋商店街は日本一長い商店街として有名で、長さが約2.6km、店舗数は600店舗ほどあるらしい。
シャッター街ではなく、平日でも人が多い。しかも観光客も多いが、地元の大阪人も結構多い。週末にはかなり賑わい、お祭りのようである。昔から地元に愛されている、大阪らしい商店街だ。
この雰囲気が結構好きで、毎週のように訪れている。

そうやって人混みの中を歩いていると、人々の話がすれ違いざまによく聞こえる。それも、断片的にワンフレーズだけだ。
このワンフレーズが意外と深く、面白い。
別に人の話を盗み聞く趣味はないが、なぜか心に残るのである。
よく喋る大阪人ならではかもしれない。
いろんな街を歩くが、天満は特に多いのだ。

何を隠そう、私はそんな人々の会話を楽しみにしながら散歩していたりする。

そんな、人の会話に聞き耳を立てる人を
"聞き耳スト"
と勝手に呼んでいる。


"聞き耳スト"の筆者厳選で、今までにすれ違いざまに聞こえてきたワンフレーズを紹介する。

・・・だから、他人に敷かれたレールの上歩いて何がおもろいねんな

ある天満のヤンキー風青年

人生は自分で決めてこそ、自分で判断してこそ意味があるのである。
自分で決めた道が間違ってても良いじゃないか。
他人に決められた道は自分が歩く道ではない。

暑い暑い言うてたら、よけいにあつぅなるで

ある天満のマダム

暑い時こそ、そんな暑くないなーと思うと涼しくなってきたりする(するのか?)
なんでも気の持ちようかもしれない。

ここのカレー世界一て100万回言うてる

ある天満の若者

そんなに美味しいのか、いつも良い匂いが漂い行列ができてる。
100万回の愛してるよりも100万回の世界一のカレーの方が幸せかも。

東京なんか行ったことないけど、梅田と大体一緒やろ

ある天満のムッシュ

いや、全然違う。規模が違うし街とか駅のデカさとか驚くよ。
ぜひ1回は見てくださいムッシュ。

暑すぎて、ここ来るまでにサウナ入りながら来たようなもんやわ

ある銭湯のムッシュ

銭湯に行ったらあまりに暑い日で、常連のムッシュが一言。この文句は大阪の下町銭湯ではよく使うので覚えておくと良い。
周りはとりあえず愛想笑いすることにしている。

いやー、アンパンやとちょっと甘すぎるやろ

ある梅田のムッシュ

糖尿怖いし、体に良いものを、もう少し甘さ控えめのもので。
砂糖はやめてパルスイートでって感じ。
贈り物の吟味だろうか、相手を思う気持ちが伝わる一言である。

あいみょん世代はすごいな、大谷翔平もやろ?
俺もあの世代やったらビックになってたのにな

あいみょんライブ帰りのムッシュ2人組

確かにあの世代は日本の黄金世代。
でも、むしろライバル多いからしんどいのでは?
彼らはどの世代にいてもすごいのだ。

兄貴、Tシャツがまだでっせ!

あるそのスジの方の弟分さん

銭湯で着替えをしている兄貴のために、服を手渡していた弟分の一言。
Tシャツを着ないでパーカーを着ようとした兄貴に、慌ててインナーのTシャツを渡す。弟分の鑑である。

小幡!打てへんねんたら、あたしがバッティングセンター連れてったる!

ある阪神ファンのマダム

阪神の小幡選手がチャンスで凡退した時の阪神ファンの一言。バッティング指導を行いたいらしいが、その発想はなかった。
それでバッティングは良くなるのだろうか。


すれ違いざまの会話は面白い。
人々の生活がはっきり感じられるのも良い。
前後の文脈が分からないので、解釈は聞こえた人に委ねられる。
自由に受け止めて良いのが気楽で楽しいのだ。

筆者は"一級聞き耳スト"を目指しこれからも聞き耳を立てていく。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集