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定期演奏会

僕が勤めている高校の吹奏楽部の定期演奏会に行ってきた。

僕は音楽的センスが皆無なので、曲の良さとか演奏のよしあしとかが全くわからない。聴覚的な人と、視覚的な人と分類するなら、僕は断然後者の視覚的人間だと思う。

演奏会では曲を聴くというよりは、演奏している人を見てるという感じだ。曲よりも演奏している人に目が行ってしまう。どんな表情で演奏しているのかとか、何を考えて演奏しているのかとか、面白い動きするなぁとか。

大きな動きをする生徒、ノリノリで吹く生徒、静かに弾く生徒。生徒によっても楽器によっても動きが違うから面白い。性格や人柄と使う楽器がリンクしてるような気がして楽しい。楽器とそれを使う生徒の性格は似てくるのかな?似てるからその楽器を選ぶのかな?
曲を聴いて楽しむのはもちろんだけど、動きとして演奏を見たり、弾いてる人を見て楽しむのもアリだと思う。

僕が演奏会で注目するのは、舞台向かって右端のギターの大きいの(コントラバス?)を弾いている生徒。音もその生徒の奏でる音に集中する。ほぼ僕には聞き取れない。でも一生懸命に弾いている。大きな音の中ではほとんど聞き取れない音なのだけれど、全体のハーモニーの中にはなくてはならない音なのだろう、きっと。じっと見続けてしまう。頑張れよと念を送る。日常生活でも、誰にも気づかれないところで頑張っているんだろうな、つらいんだろうなヤツは。勝手に夢想する。お前がいるから、そこそこ周りはうまくいってるんだぜ。トランペットやサックスを吹くヤツよりかは断然友だちになれそう。

次に注目するのは舞台に向かって左端の打楽器奏者だ。特に注目はシンバル。曲によっては最後に一度だけ「バーーーン!!」と鳴らして終わるなんてこともあるらしいから、いつどのタイミングで楽器を持ってどのタイミングで打つのか、動きとか表情とか見ていると飽きない。やっている生徒はタイミングを計ってめちゃくちゃ緊張して震えてるけど、見ている僕はもっと緊張してる。すげーよ、シンバル。友だちになりたい。


演奏会で、舞台に向かって右端に座っていたチューバの男の子。
司会者に舞台左端に呼ばれインタビューされる。

彼にスポットライトがあたる。
坊主頭の大柄の生徒。
普段、声を聞いたことが記憶にないような地味な生徒だ。

「チューバは主旋律を吹くことも少なく、目立たないので…」
彼はとても緊張して、言葉を選んでインタビューに答える。

「今日は注目されて嬉しいです」 
小さな声でたどたどしく答える。

いい笑顔だ
初めて見た

インタビューを終え、彼は満面の笑みで会場に手を振り、自分の席までスキップして戻っていった。
会場は大爆笑。

チューバの子とも友だちになれそうだ、てか、なりたい。


今日の妻の一言

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