役所の闇 住宅新築資金等貸付金
住宅新築資金等貸付金
いわゆる住宅ローンです。役所が同和対策事業の一環として低利かつ緩い審査で個人に貸し付けていました。
現在は回収業務のみで新規貸付は行っていません。
なんとバブルの絶頂期に年利3%程度の金利で貸し付けていました。
(当時の民間金融機関の利率は6%~)
私がこの部署(業務)の担当になった時、債権の状態は目を覆うばかりの惨状でした。
滞納額が半端ではないのです。
一般的な税金は、資産や所得に応じて課税されます。
しかしこの貸付金は借り手に資力がない方が多数いました。
(生活保護もいた)
私がこの業務の担当になった時、滞納額は4億円を超えていました。
(人口16000人位の自治体)
当時私は 税、水道料、保育料、の滞納整理及び住宅新築資金等貸付金回収の担当部署にいましたが、住宅新築資金等貸付金業務は上司から
「これは触らなくていい」
とのことで関与していませんでした。
当時市町村合併直前であり、合併先の自治体職員から
「この滞納額は問題だ、合併までに何とかしてくれ、議会に説明できない」
とのことでした。
上司は合併時に退職が決まっていたこともあり、私が引き継ぐことになりました。
言っては何ですが、私の歴代の前任者はやる気がなかったと言わざるを得ない。
役所職員は住民とのトラブルを極力避けます。当時の自治体の規模ならなおさらです。
「役所が貸金業するなよ👊 専門家でもないのに」
これが当時の私の感想です。
私の前職はノンバンクでした。
私の常識では
「借りた金は返さなくてはいけない」
です。
一般的な職員の常識は
「もめごとに首を突っ込みたくない」
です。
合併先職員からの苦言があり、火がちに徴収業務を行いました。
私が業務を引き継いで合併までの半年間で6000万円ほど徴収しました。
もちろん滞納者とのもめごとは日常茶飯事。
「今までの人は何も言ってこなかったのに、お前は何様だ」
「お前はやくざか」
「人権侵害だ」
など暴言には枚挙にいとまがありません。
私はその自治体に居住していましたが、幸い生まれも育ちもその自治体ではなかったので、親戚筋からの圧力はなかったのです。
(そう考えると他の職員には荷が重かったのかも)
合併後も同じ業務につきました。
合併先の滞納額は8億円程度、併せて10億を超えました。
(合併先の自治体人口30万人以上)
比率で言ったら元の自治体の滞納額はヤバい
合併後、不動産競売のノウハウを得た私はどんどん競売にかけていきました。
合併時に5人いた担当職員は1年毎に1名ずつ減っていきました。
滞納額がどんどん減っていったからです。(3年目に3人になった)
私一人の成果ではないですが合併後3年で滞納額は3億円程度減りました。
私が特殊だったせいもあるでしょうが、他の2名(女性)は事務処理を行い、私が交渉担当となっていました。
当時私は役所内(2,000人超いる職員)で一番市民(滞納者)に暴言を吐いていたと思います。
業務を行う上で困ったことが多々ありました。
・上司からの横槍
・議員からの横槍
です。
上司から
「幽霊君、相手に納得させてから競売を行ってくれ」
「延滞金は取るな」
「あの人は別でお世話になっているから徴収するな」
議員から
「もっと温かみのある業務をしてくれ」
などです。
上司には物事の理非曲直を話しましたが、聞き入れてもらえず、最終的に業務命令という言葉を出され折れました。
議員には
「市民の税金ですよ。一般市民に説明できますか?」
とつっぱねました。
議員は上司に
「なんな あの職員は!」
と言っているのが聞こえました。
このとき私は
議員が役所に対しどのような要望を行ったかを公開する仕組みが欲しいと思いました。
余談
当時私たちの部署の年間残業時間は10時間を切っていました。
退職時点(別の部署)での残業時間は年間1000時間くらい
私が交渉で頑張りすぎて、他の2名の事務処理が時間内に終わらなくなったことがあり、上司に苦言を言われました。
「時間内に終わる程度のペースでやってくれ」
