鬼を、かわいいと思ってみる。
「鬼は外。福は内。」
豆をまいて、
鬼を追い出す日。
「あなたはそのままでいいよ」と、
自分や誰かに認めてもらえたとき、
ほっとしたり、
嬉しくなったりしたことはありませんか。
私にも、
それを改めて感じた瞬間がありました。
きっかけをくれたのは、
思いがけない、日常のひとコマでした。
泣いちゃう鬼を、追い出した日
ある日のこと。
学校の宿題をしていた次女が、
プリントの最後にある
『先生からみんなへの質問』を前に、
手を止めていました。
先生からの問いは、
「追い出したい鬼は、どんな鬼ですか?」
少し考えたあと、
次女はこう書きました。
「すぐ泣いちゃう鬼」
最近、次女の習い事の先生が
しばらくお休みで、
代わりの先生のレッスンが続きました。
今までと違う流れの進み方に、
戸惑っていたようで、
不安になると、レッスン中に
思わず涙がこぼれることがありました。
習い事の日には、
不安そうにする次女を見て、
私は正直、
「辞めるのがいいのかな」と
迷っていた頃でした。
自分でもその状況を打破したかったようで、
「心配になって泣いちゃう鬼。
わたし、追い出すんだ!」
と言いながら、答えを書いていました。
不思議なことに、
それが、おまじないのような
自分への宣言になったのか、
次のレッスンから、
次女は、今までのことが嘘のように、
笑って楽しんで、
取り組むようになったのです。
小さな出来事でしたが、
人は、意外なきっかけで
変わることがあるのだと感じました。
そして同時に、
自分自身に
「どうしていきたいか」を
問いかけることの大切さを、
改めて教えられた気がしました。
悪い鬼も、かわいい鬼
「 "泣いちゃう鬼" を、追い出したんだって。」
「きっと "心配する鬼" と、仲良く出かけたのかも。」
最近の次女の話を、
家族みんなで
食卓を囲みながら、
何気なく話していました。
長女にも
「どんな鬼を追い出したい?」
と聞いてみると、
少し考えてから、
長女はこう言いました。
「うーん…
鬼は、追い出さなくていいよ。
欠点なくしたら、
私じゃなくなっちゃうじゃん。
ロボットじゃないんだし。
鬼も、かわいいんだよ。」
何気ない会話でしたが、
その言葉は、
私の心に深く残りました。
欠点をなくしたら、私じゃなくなる。
一見、直したほうがいいと思えるところを、
「かわいい鬼」と受けとめる視点。
「追い出したい鬼は?」と聞かれて、
自分の中で、
無意識に欠点を見つけようとしていた私は、
長女の言葉に、
そのままでいいんだよと
心の鬼ごと、
抱きしめてもらえた気がしました。
心の鬼も、かわいがる。
「鬼は外、福は内。」
豆をまいて、鬼を追い出す日。
でも、心の中の鬼は、
すべて外に出さなくても
いいのかもしれません。
追い出したほうが楽になる鬼もいれば、
そっと抱えていたほうが、
自分らしくいられる鬼もある。
私をつくっている
一部の鬼たちは、
かわいい鬼なんだな
と思えた瞬間でした。
英語フレーズ
今回のことに関連する英語を調べてまとめてみました。
• Not everything needs to be chased away.
(追い出さなくていいものもある)
• I let myself love who I am.
(そのままの私を、好きでいていい)
• I’m okay with who I am.
(私は、私でいい)
• My flaws are part of who I am.
(欠点も、私の一部です。)
「不完全さ」、ニュアンスの違い
• flaw 人らしい不完全さ・クセ
*否定よりも、受容・やさしさが含まれる。
例
Everyone has flaws.
(誰にでも欠点はある)
• defect 機械・物の欠陥
例
This product has a defect.
(この製品には欠陥があります)
• weakness 弱さ・苦手・能力的な弱点
例
I know my weaknesses.
(私は自分の弱点をわかっている)
lemon の意外な使い方
lemon = 欠陥品・ハズレ商品
(特に車・電化製品など)
の意味で会話で使われることがあります。
*使うのは物に対して。
例
• This car is a lemon.
(この車、完全にハズレだよ)
• What a lemon!
(何て不良品だ!)
自分の中の欠点もすべて私の一部。
そのままの自分でいいんだなと、
子どもたちが気づかせてくれたように
感じた瞬間でした。
あなたのかわいい鬼は、どんな鬼ですか。
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