嬬恋村のウィルとワカメちゃん
ぼくのなまえはウィル。
嬬恋村のおやまのてっぺんに、パパとママとかめのワカメちゃんといっしょにすんでいるんだ。
ぼくはうまれつきうしろあしがまがっていて、ほかのどうぶつたちのようにあるいたりはしったりできないんだ。
そんなぼくをパパとママがだっこをしていろいろなところへつれていってくれるよ。だから、ちっともかなしくなんてないよ。
だけどね、ときどきぼくおもうんだ。みんなといっしょにあるいたりはしったりできたらどんなにたのしいだろうなって。
そうだ。がんばってあるいてみよう。
よいしょ、よいしょ。
ウィルはうしろあしにちからをいれますが
なかなかうまくうごけません。
そこへ、かめのワカメちゃんがやってきました。
ウィルくん、どうしたの?
あのね、あるくれんしゅうをしていたんだけど、なかなかうまくいかなくて。
ワカメちゃんはしばらくかんがえてこたえました。
じゃあ、わたしのせなかにあしをのせてみて。わたしはゆっくりしかあるけないけれど、ウィルくんのあしのかわりになってあるいてみるから。
わかった。やってみる。
ウィルはワカメちゃんのこうらのうえにうしろあしをのせました。
よいしょ、よいしょ。
だけどうまくいきません。
ふたりともいっしょうけんめいです。
そこへ、きつねさんとたぬきさんがやってきました。
なにかおもしろいことをやっているね。
ふたりともきょうみしんしん、みつめています。
つちのなかからもぐらさんもかおをだしました。
ウィルくんとワカメちゃん、なにしてるのかな?
そらからは、やちょうのやまがらさんがおりてきました。
ピーピー、たのしそうだなぁ。
さいしょはおもしろそうにながめていたみんなも、ウィルとワカメちゃんのいっしょうけんめいなすがたをみて、しぜんとおうえんするようになりました。
きつねさんはコーンコーン。
たぬきさんはおなかをたたいてぽんぽこぽん。
もぐらさんはかおを出しておててふりふり。
やまがらさんはピー、ピーとくちぶえをふきます。
パパとママもてをたたいておうえんしています。
ウィルもワカメもがんばってー。
ふたりではじまったことが、いつのまにやらだいうんどうかいみたい。
ウィルは、みんなのかけごえにあわせてゆっくりゆっくりからだをうごかします。
そしてとうとう、いっぽ、にほ.とまえにすすみました。
やった!あるけたよ。
ウィルはおおよろこび。
みんな、ありがとう。
ぼくあるけたよ。
やったね、ウィルくん!ワカメちゃんはくびをのばしてにこっとほほえみました。
やった、やった!
きつねさんやたぬきさんもかけよってきて、いっぽにほとおなじようにあるきだしました。
もぐらさんやとりがらさん、パパママもいっしょになってあるきます。
みんなといっしょにあるくってたのしいなぁ。
ウィルはとってもうれしくなりました。
いつのまにか嬬恋村はゆうやけがまっかになっています。
きれいだねー
みんなならんでおそらをながめました。
