地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための総合支援拠点「高齢者のための総合相談窓口」です。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーの3職種が対応します。

2025年12月23日付ブログ「歩けなくなった母の介護の相談に乗ってくれた『社会福祉協議会』をご存じですか。『社協』と呼ばれ、社会福祉活動の推進を目的とした非営利の公共性の高い民間の社会福祉団体です」の続きです。
❓ 高齢の母も幸い町内の行事には積極的に参加するなど、まだまだ元気なのですが、杖をついて歩くスピードがかなりゆっくりになってきました。介護など今後のことを相談したいのですが、どこに相談に行けば良いのでしょうか。
🅰️ お近くの「地域包括支援センター」に相談されることをお勧めします。地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための総合支援拠点「高齢者のための総合相談窓口」です。介護保険法に基づくもので、すべての市町村が設置する公的機関です。略して「包括」とも呼ばれています。
2024年4月末現在で、全国に約5,500か所設置されています。おおむね人口2万人の日常生活圏域に1か所の割合で設置されています。実際の運営は、社会福祉協議会(社協)、医療法人、社会福祉法人、NPO法人などの団体に委託されているのが一般的です。
上の図表をみてください。地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉・権利擁護などをワンストップで包括的に支援しています。
介護・医療・生活の困りごとを何でも相談できます。虐待対応や、成年後見制度の案内など高齢者の権利を守ります。介護関連では、要支援認定を受けた方の介護予防ケアプランを作成し、地域のケアマネジャーや医療機関と連携し、支援体制を整えます。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーの3職種がチームで対応しています。すべて無料で相談可能 です。
もう少し詳しくみてみましょう。主な業務は4つあります。総合相談支援業務、権利擁護業務、介護予防ケアマネジメント業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務です。制度横断的な連携ネットワークを構築して実施しています。
一つ目は、総合相談支援です。高齢者や家族のあらゆる相談を受け、必要な制度・サービスにつなぎます。例えば、介護保険の申請方法、認知症の相談、在宅生活の不安、金銭・生活上の困りごとなどです。
二つ目は、権利擁護といって、高齢者の権利を守るための支援です。高齢者虐待の相談・対応や、成年後見制度の案内、詐欺などの消費者被害の相談です。
三つ目は、介護予防ケアマネジメントです。要支援1・2の方や介護予防が必要な高齢者に対し、運動・栄養・口腔・認知症予防など介護予防ケアプランを作成します。
四つ目は、包括的・継続的ケアマネジメント支援です。地域のケアマネジャーや医療・福祉機関と連携し、地域ケア会議の開催、ケアマネマネージャーへの助言など、高齢者が継続して支援を受けられる体制を整えます。
この業務を行うために、3職種の専門職が配置されています。健康・介護予防の専門家である「保健師」、生活・福祉・権利擁護の専門家である「社会福祉士」、ケアマネジメントの指導・調整役である「主任ケアマネージャー」(主任介護支援専門員)です。
お近くの地域包括支援センターを探すと、社会福祉協議会(社協)が、地域包括支援センターの運営を委託されているケースが多くみられます。つまり、地域での公的な高齢者相談窓口の実務も社協が担っています。
何故、社協が地域包括支援センターを運営しているのかというと、社協は地域福祉の中心的な団体なので、地域の高齢者支援・ボランティア・生活支援などのネットワークを持っています。そのため、地域のつながりを活かした支援、生活困窮や福祉全般の相談との連携、ボランティアや地域活動との橋渡し、といった包括的な支援がしやすいという強みがあるからです。
