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【シャフト人物伝】プロデューサー・脚本家・編集者・声優・1年C組の「大嶋実句」について

突然ですが、『魔法少女まどか☆マギカ』のオタクであれば、一度は聴いたことがある、もしくは少なくとも名前は知っているであろう有名なドラマCDに、「サニーデイライフ」というものがあります。

「サニーデイライフ」はまどかたち魔法少女の「日常」を描いた短編です。本編のあの張り詰めた空気はいったん横におき、代わりに穏やかで平和な束の間の時間が広がっています。Blu-ray 第3巻の特典として付属したこのドラマCDは、オタクのあいだでも抜群に知名度の高い一本であると言って良いでしょう。

ところでこの「サニーデイライフ」というタイトル、ただ何となく爽やかな感じを出しているわけではありません。同じくシャフトがアニメを手掛け、『まどか』のキャラクター原案を務めた蒼樹うめ先生の代表作でもある『ひだまりスケッチ』を直接的に意識したものになっていることは一見して明らかです。

そもそもタイトルの「サニーデイ」という言葉からして、すでに「ひだまり」の香りが漂っています。もちろん、それだけならば単なる語感の偶然だと言い張ることもできるでしょう。ですが、ドラマCDの中身に触れてみると、とても偶然では片づけにくくなります。なぜならば、「サニーデイライフ」のストーリー構成自体が、『ひだまり』のアニメのフォーマットにはっきりと寄せて作られているからです。

『ひだまりスケッチ』
第12話「12月25日 サヨナラ…うめ先生」

というのも、『ひだまり』では毎話ゆのが最後にお風呂へ入る場面で一日が締めくくられる構成を取りますが、「サニーデイライフ」でもまどかが最後に入浴する場面で終わるのです。

入浴シーンというのは『まどか』の本編では見られなかったもので、何ならあえて被らないよう避けていたようにも思います。それにお風呂のシーンの直前に『ひだまり』のアイキャッチ的な音が挟まれるのも相まって、これは実に意味深な符号でしょう。

「サニーデイライフ」は、
『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』でも実装されました。

それだけではありません。このドラマCDを聴いたことのあるオタクならばすぐさま気が付くように、このドラマCDのために劇伴が新しく制作されており、これがまた実に『ひだまり』的なのです。

実際、ドラマCDのスタッフ表を見てみると、こうした事態は決してたまたま起きたものではないことが明らかになります。「サニーデイライフ」は、音楽に梶浦由記のみならず、新たに菊谷知樹が加わっています。

「サニーデイライフ」スタッフ

シャフト作品に慣れ親しんできたオタクならば、ここで「!」となるはずです。言うまでもなく、菊谷さんは『ひだまり』の音楽を初期から一貫して支えてきた人物だからです。

つまり「サニーデイライフ」とは、タイトルや構成だけでなく、音楽の側面においても『ひだまり』のフォーマットを引用した作品であると考えられます。

そしてスタッフリストをよくよく見てみると、ふと気になる点が出てきます。それは脚本です。本編で脚本を執筆していた虚淵玄は「監修」に回っており、ここでは「大嶋実句」という人物が担当しているのです。この名前にぴんと来るオタクもいれば、惜しくも聞き覚えがないというオタクもいるかと思います。大嶋さんというのは、シャフトの制作スタッフです。

『魔法少女まどか☆マギカ』
第1話「夢の中で逢った、ような…」

なぜシャフトの社員が脚本を書くに至っているのか……事情を知らずにこのクレジットを見ると、いかにも不思議に映るはずです。『まどか』本編ではアソシエイト・プロデューサーとしてクレジットされていた人物が、ドラマCDでは脚本を担当している。『まどか』ほど特大ヒットに特大ヒットを飛ばした作品でいきなり一社員が脚本を書くということがあるのか、と身を乗り出したくなったオタクも少なくないでしょう。

⏳️

この記事は、その大嶋プロデューサーについてです。シャフトのオタクのあいだでは、大嶋さんのことを知らない者はまず存在しないほど著名なのですが、とはいえ、Wikipediaの記事などがあるわけでもなく、また公式で単独のインタビューもないので、名前は知っていても、具体的な情報は意外にも共有されていないように思います。

そこでこの記事では、まず大嶋さんの簡単な経歴と参加作品を、できるだけ見通しよく整理するところから始めてみます。ここを押さえておくと、「サニーデイライフ」の脚本をなぜ大嶋さんが担当しているのか、という疑問だけでなく、シャフトの歴史そのものも少し輪郭を持って見えてくるはずです。

経歴紹介

『ぽぽたん』(2003年)
設定制作補佐:第1話(DVDクレジット)
制作補:第2話(DVDクレジット)
制作助手:第3話(DVDクレジット)、第4話(DVDクレジット)、第8話、第9話、第10話、第11話、第12話

『この醜くも美しい世界』(2004年)
制作補佐

『月詠 -MOON PHASE-』(2004年)
文芸制作
美術協力:8話

『これが私の御主人様』(2005年)
制作補佐:第1話(DVDクレジット)、第2話、第3話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話、第9話、第10話、第11話、第12話

『ぱにぽにだっしゅ!』(2005年)
文芸制作

『REC』(2006年)
制作補佐

『ネギま!? 春・夏』(2006年)
文芸制作

『ネギま!?』(2006年)
制作補佐

『ひだまりスケッチ』(2007年)
アシスタントプロデューサー

『キノの旅 病気の国 -For You-』(2007年)
制作補佐

『さよなら絶望先生』(2007年)
制作補佐

『ひだまりスケッチ×365』(2008年)
アシスタントプロデューサー
脚本:第3話、第6話、第7話、第10話、第12話

『魔法先生ネギま!~白き翼 ALA ALBA~』(2008年)
制作補佐:第1話、第2話

『まりあ†ほりっく』(2009年)
アシスタントプロデューサー
脚本:第5話、第7話、第8話、第11話

『夏のあらし!』(2009年)
アシスタントプロデューサー

『ぱにぽにだっしゅ!』OVA(2009年)
文芸制作

『化物語』(2009年)
アシスタント・プロデューサー

『懺・さよなら絶望先生』(2009年)
アシスタント・プロデューサー

『魔法先生ネギま!~もうひとつの世界~』(2009年)
制作補佐

『夏のあらし!~春夏冬中~』(2009年)
アシスタントプロデューサー

『懺・さよなら絶望先生 番外地』(2009年)
アシスタント・プロデューサー

『ひだまりスケッチ×☆☆☆』(2010年)
アシスタントプロデューサー
脚本:第3話、第10話、特別編前編、特別編後編

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』(2010年)
アシスタントプロデューサー

『荒川アンダー ザ ブリッジ』(2010年)
アシスタント・プロデューサー

『荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ』(2010年)
アシスタント・プロデューサー

『魔法先生ネギま!もうひとつの世界Extra 魔法少女ユエ』(2010年)
制作補佐

『それでも町は廻っている』(2010年)
脚本:第5話、第6話、第7話

『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)
アソシエイト・プロデューサー

『まりあ†ほりっく あらいぶ』(2011年)
アシスタントプロデューサー
脚本:第3話、第6話、第9話

『電波女と青春男』(2011年)
アシスタントプロデューサー

『かってに改蔵』(2011年)
アシスタントプロデューサー

『劇場版 魔法先生ネギま!ANIME FINAL』(2011年)
アシスタント・プロデューサー

『ひだまりスケッチ×SP』(2011年)
アシスタントプロデューサー
脚本:後編

『偽物語』(2012年)
アシスタントプロデューサー

『さよなら絶望先生 Blu-ray BOX化記念 全巻購入者特典 完全新作話』(2012年)
アシスタント・プロデューサー

『ひだまりスケッチ×ハニカム』(2012年)
シリーズ構成
アシスタントプロデューサー
脚本:第1話、第2話、第5話、第6話、第9話、第10話、第12話

『猫物語(黒)』(2012年)
アシスタント・プロデューサー

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語』(2012年)
アソシエイト・プロデューサー

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語』(2012年)
アソシエイト・プロデューサー

『ささみさん@がんばらない』(2013年)
プロデューサー

『まじかるすいーとプリズム・ナナ』(2013年)
アソシエイトプロデューサー(PV)
脚本:OVA1、OVA2

〈物語〉シリーズ セカンドシーズン(2013年)
アソシエイト・プロデューサー

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』(2013年)
アソシエイト・プロデューサー

『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ 卒業編』(2013年)
プロデューサー
脚本:第1話、第2話

『ニセコイ』(2014年)
アソシエイトプロデューサー
脚本:第6話、第9話、第12話、第15話、第18話、OVA14巻、OVA16巻、OVA17巻

『メカクシティアクターズ』(2014年)
共同プロデューサー

『花物語』(2014年)
アソシエイト・プロデューサー

『憑物語』(2014年)
アソシエイト・プロデューサー

『幸腹グラフィティ』(2015年)
プロデューサー

『ニセコイ:』(2015年)
プロデューサー
脚本:第1話、第2話、第6話、第8話、第11話、OVA21巻

『傷物語〈Ⅰ鉄血篇〉』(2016年)
アソシエイト・プロデューサー

『傷物語〈Ⅱ熱血篇〉』(2016年)
アソシエイト・プロデューサー

『3月のライオン』(2016年)
協力プロデューサー
脚本:前半総集編

『傷物語〈Ⅲ冷血篇〉』(2017年)
アソシエイト・プロデューサー

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(2017年)
製作

『3月のライオン』第2シーズン(2017年)
プロデューサー

『アサルトリリィ BOUQUET』(2020年)
プロデューサー

『アサルトリリィ ふるーつ』(2021年)
プロデューサー
脚本

『傷物語 -こよみヴァンプ-』(2024年)
アソシエイトプロデューサー

〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン(2024年)
脚本、文芸制作

『魔法少女まどか☆マギカ 始まりの物語/永遠の物語 TV Edition』(2025年)
製作

唐突にいきなり長大なリストが出来てしまいました!

このリストからまず分かるのは、大嶋さんが2026年の現在に至るまで、20年以上にわたってシャフトに在籍し続けているということです。つまり、2004年以降の新房昭之監督体制=「新房シャフト」以後のシャフト作品のほとんどに何らかのかたちで関わっていることになります。

事実、参加作品を並べていくと、リストはそのままシャフト作品で埋め尽くされています。大嶋さんの経歴を見ているつもりが、いつのまにかシャフトの年表を眺めているような気分になってくるのも、ごく自然なことです。

大嶋さんのシャフト入社は2003年です。『オトナアニメ』Vol.13に掲載されたウエダハジメ先生による『化物語』現場レポート漫画によれば、「高校卒業後すぐにシャフトへ就職した」という旨の内容が紹介されており、さらに、2005年発売の『ぱにぽにだっしゅ!』のガイドブック『公式ガイドブック ぱにぽに2 ~試験に出る「ぱにぽにだっしゅ!」~』では、大嶋さんの年齢が「21歳」と記されています。これらの記述を総合すると、1984年生と推定できます。

『オトナアニメ』Vol.13
「ウエダハジメの地獄でみるアニメ へるみる」
地獄見学篇 シャフト新房組ちょーどヘルの巻

大嶋さんは、もともと制作進行としてシャフトに入り、最初は制作補佐を務めていました。2003年といえば、まだシャフトが新房監督を迎えて『月詠 -MOON PHASE-』を手掛ける前の時期です。初クレジットは『ぽぽたん』で、このときは「制作補佐・助手」として名前が載っています。続く『この醜くも美しい世界』では、全話にわたって「制作補佐」としてクレジットされていました。

そして2004年の『月詠』からは、大嶋さんの役職が変わって、「文芸制作」となります。少なくともシャフト作品を見ていくかぎり、それ以前に「文芸制作」というクレジットは確認できないので、おそらくこれはシャフトにとっても新しい試みだったのでしょう。

「文芸制作」と言われても、あまり聞き慣れないというオタクは多いかもしれません。ざっくりと言えば、シナリオに関わる実務を広く管理する仕事のようです。サンライズのホームページにも以下のような説明が掲載されていました。

『文芸制作』は、アニメーション制作における「文字情報」を管理するセクションです。
これらの「文字情報」は、キャラクター名、メカ名、舞台の名称、世界観の説明文、用語類など「言葉」として使われるもの全てを指します。
制作現場において、デザイン設定などを管理する『設定制作』と並行し、同時に発生する「文字情報」の「データ類を確定」して「文字資料類」として作成・管理をする役職になります。

文芸制作について

大嶋さん自身の初期の仕事としては、作中の登場キャラクターの人物相関図を作成してスタッフ間で共有しやすくしたり、シナリオのチェック、人物の呼称や専門用語の確認、アフレコ台本の管理を行ったりしていたようです。作品世界の情報をシナリオ面において整理し、各部署に正確に渡していく役割であると言えそうです。

『ぱにぽにだっしゅ!』『ネギま!? 春・夏』では文芸制作を務め、『これが私の御主人様』『REC』などでは制作補佐を続ける、そうした時期を経るなかで、大きな転機になったと考えられるのが『ひだまり』です。大嶋さんはここで初めて「アシスタントプロデューサー」としてクレジットされます。

『ひだまり』は、シャフトにとってきわめて大切で、かけがえのないシリーズです。そしてそれは、おそらく大嶋さんにとっても同じだったはずです。というのも、このシリーズでは、長期展開のなかで大嶋さんの役割そのものが段階的に変化していくからです。1期ではアシスタントプロデューサーであった大嶋さんは、シリーズ最終章にあたるOVA『沙英・ヒロ 卒業編』では、ついにプロデューサーとして初クレジットされるに至ります。

しかも重要なのは、それだけではありません。大嶋さんは『ひだまり』で脚本デビューも果たしています。2期『ひだまりスケッチ×365』で初めて脚本を手がけ、さらにシリーズ構成としてのデビューも4期『ひだまりスケッチ×ハニカム』で実現します。

すなわち、制作、文芸、プロデューサー、脚本、シリーズ構成というふうに仕事の領域を広げていくうえで、その大きな節目の多くが『ひだまり』に集中しているのです。そう考えると、『ひだまり』が大嶋さんにとって大きなターニングポイントだった、という見方は十分に成り立つでしょう。

ここまで来ると、冒頭で触れた「サニーデイライフ」の脚本を、なぜ大嶋さんが担当していたのかという理由も、明確に見えてきます。『まどか』のキャラクターたちの日常を描くにあたって、このドラマCDが『ひだまり』のフォーマットへ寄せて作られていることは、すでに述べた通りです。

だとすれば、その物語を『ひだまり』で脚本を書いていた大嶋さんに託そう、という判断はまったく自然なものだったはずです。タイトルや構成だけでなく、脚本や音楽の布陣まで含めて考えれば、「サニーデイライフ」はひとつの『ひだまり』的フォーマットの延長上に置かれた作品として位置づけることができます。

🐎

余談めいた話になりますが、『ひだまり』の頃にはすでに大嶋さんはシャフトオタクのあいだでちょっとした有名人でした。というのも、先ほど触れたようなスタッフとしての経歴とは別に、さまざまなかたちで作品のなかにその名前が登場していたからです。

いちばん分かりやすいのは、『ぱにぽに』での例です。『ぱにぽに』では、1年C組のモブの少女として「大嶋」という名前のキャラクターが(大量に!)登場します。

『ぱにぽにだっしゅ!』
第3話「病む身より見る目」
『ぱにぽにだっしゅ!』
第3話「病む身より見る目」

しかも、原作漫画のほうでは、なんとその名前がフルネームで登場しています。アニメの時点ではまだそこまで設定されていなかったことを踏まえると、これはアニメから漫画へと逆輸入された例だと考えられます。アニメスタッフの名前が作品内に入り込み、それが原作へ折り返されていくわけでなかなか面白い現象です。

『ぱにぽに』
第17巻

あるいは、『REC』のオープニングにも似たような例があります。『REC』のオープニングは、細かな差分まで含めると全部で10パターンほど存在するのですが(テレビ放送版を含めればもっとあります)、そのなかで作中に登場する声優事務所・ジェネプロのホワイトボードに、大嶋さんの名前が大きく映し出されています。

『REC』
オープニング バージョン別

『REC』は、新人声優・恩田赤を主人公にした作品です。このカットも、まず第一には赤の声優としての仕事ぶりを見せるためのものですが、その画面のなかで大嶋さんの名前が目を引くのは印象的です。

このオープニングは中村隆太郎監督が手がけたものですが(本編も全話コンテです)、絵コンテの段階ですでに大嶋さんの名前が描き込まれていたことも確認できます。

そのほかにも、シャフト作品と何かと縁の深いあぼしまこ先生の漫画『たまごなま』があります。この作品の登場人物たちの名前は、シャフトの制作スタッフに由来しています。なかでも「滝澤ミク」というキャラクターは、元シャフトの色彩設計・滝沢いづみの「滝澤」と、大嶋実句の「ミク」を組み合わせたものだと考えて良いでしょう。

また、かつて『ひだまりスケッチ×365』DVD第2巻の特典映像に、「やまぶき高校 社会科見学~シャフトでわっしょい~」と題して、ゆの役の阿澄佳奈さんと吉野屋先生役の松来未祐さんがシャフト社内への潜入訪問するという映像がありました。そこに最初に登場するのが、久保田光俊社長と大嶋さんでした。

『ひだまりスケッチ×365』DVD第2巻 特典映像
「やまぶき高校 社会科見学~シャフトでわっしょい~」

こうした場面に会社の顔として出てきていることを考えると、大嶋さんは制作実務だけでなく、プレス対応や広報的な役割も担っていたのだろうと想像できます。

シャフトが2022年に静岡に新しいスタジオ「シャフト静岡スタジオAOI」を設立した際には、地元ローカルのニュース番組でもそのことが取り上げられていました。報道では「6月23日は、シャフトの久保田光俊社長など2人が初進出の報告のため、静岡市の田辺市長を訪ねました」と紹介されていて、名前こそ出ていませんが、映像を見るかぎり、社長とともに映っているもう一人の人物は大嶋さんだと分かります。

こうして見ていくと、大嶋さんは意外にもメディアでの露出の多い人物でした。むかしシャフトがコミックマーケットにブース出展していた際には、『ささみさん@がんばらない』のトークイベントに登壇していますし、『電波女と青春男』の新宿ロフトプラスワンで行われたイベントにも出演しています。

そういった意味ではシャフトのプロデューサーのなかでも、比較的表に出てくる機会の多い人物だったと言って良いでしょう。シャフト作品を追いかけていると、作品本編のクレジットだけでなく、こうした特典映像やイベントの場でも、その名前や姿をたびたび目にすることがあったのです。

🔮

『ひだまり』に話を戻したいと思います。

大嶋さんは、1期ではアシスタントプロデューサーを務め、2期と3期では脚本も務め、さらに4期では、シリーズ構成・脚本・アシスタントプロデューサーを兼任し、最終章となる『沙英・ヒロ 卒業編』では前後編共に脚本を手がけています。

こうして見ていくと、『ひだまり』というシリーズは、大嶋さんのキャリアの変化をきわめて分かりやすいかたちで映し出していることが分かります。『ひだまり』のアニメは延べ7年にわたって展開された長期シリーズでしたが、その時間的な長さがあったからこそ、大嶋さんもそこで少しずつ役割を広げていくことになりました。

1期の頃からクレジット上では長いあいだアシスタントプロデューサーという肩書きが付いていました。ですが、実際の仕事はその枠だけに収まるものではなかったようです。企画の立ち上げの段階から本読みに参加しており、作中に登場する実写の小道具を集めたり、2期ではキャラクターの服装の案を出したりもしていました

したがって大嶋さんは、制作進行的な実務や文芸的な調整役にとどまらず、作品の質感そのものに関わる部分にまで広く仕事をしていたと考えられます。

『ひだまりスケッチ×ハニカム』
第12話「12月31日 - 1月1日 ゆく年くる年」

この点は、冒頭で触れた『ひだまり』の定番フォーマットを考えるうえでも興味深いところです。『ひだまり』では最後にゆのが入浴する場面で一日を締めくくる構成が用いられますが、そのシーンで使われる「バスボム」のアイデアを最初に出したのは、1期当時の大嶋さんでした。

このバスボムの使用は、結果的に全シリーズで反復されることになります(1期2話を除く)。細かい小道具の提案に見えるこの発想が、いつのまにか『ひだまり』を代表する形式そのものの一部になっていきました。

『ひだまりスケッチ』
第5話「2月13日 こころとからだ」

ほかにもユニークな仕事として挙げられるのが、1期5話に登場する実写の「うさぎりんご」です。これについても大嶋さんの作であることが分かっています。

『ひだまり』の公式サイトには「スタッフ与太日記」という読み物コンテンツがありますが、そこでもこの「うさぎりんご」について触れられています。

https://www.tbs.co.jp/anime/hidamari/1st/06special/yota.html

「制作者の苦労話」として「制作会社のシャフトさんの方」のコメントが紹介されていますが、文脈から見て、ここで答えているのは大嶋さんと考えて間違いないでしょう。また、作中に登場する校長先生の粘土細工なども大嶋さんによるものです。

『ひだまりスケッチ』
第10話「11月3日 ゆのさま」
『ひだまりスケッチ』
第12話「12月25日 サヨナラ…うめ先生」

そのほかに特徴的な小道具についても触れておきたいと思います。作中に登場するキャラクターたちが使っている携帯電話は、いずれも制作スタッフの私物をモチーフにしたものです。そのなかでも、ゆのとヒロの携帯電話のモデルになっているのは、大嶋さんの私物です。

『ひだまりスケッチ』
第2話「8月21日 ニッポンの夏」
『ひだまりスケッチ×365』
第8話「10月13日 お山の大将」

こうした事例からも分かるように、シャフトのアニメでは、画面のなかに現れる小物や素材を実写で撮影して取り込むことがしばしばあります。大嶋さんはそうした部分にも関わっていたことがうかがえます。たとえば、『化物語』に登場する実写のお弁当も、大嶋さんが作ったものです。

『化物語』
第12話「つばさキャット 其ノ貮」

『ひだまり』との直接的なつながりを感じさせる細部もあります。戦場ヶ原ひたぎの父親が使っている携帯電話が、ヒロのものと同じ機種なのです。しかも作中では、その機種名が文字テロップとしてわざわざインサートされています。

『化物語』
第12話「つばさキャット 其ノ貮」

これはシンプルに使い回しと見ることもできますが、こうして見ていくと、シャフト作品の細部が意外なところでゆるやかにつながっているのが分かって面白いところです。

このように考えると、『ぱにぽに』や『さよなら絶望先生』に登場する実写素材の制作にも、大嶋さんが関与していた可能性は高そうです。事実、『ぱにぽに』のガイドブックにおいても実写撮影に関わっていたことが示唆されており、この推測にはそれなりに現実味があると思います。今回紹介したもの以外でも、用意した小物の数はかなり多そうです。

また、少し別の角度から例を挙げます。『ひだまりスケッチ×ハニカム』のキャラクターソングミニアルバム『ひだまループ×エブリデイ♪』では、大嶋さんがCDジャケットの「Finish」=「仕上げ」としてクレジットされています。

『ひだまループ×エブリデイ♪』

プロデューサーとして知られる人物が、ここでは仕上げの工程で名前を連ねているわけです。大嶋さんには、かつて漫画家志望だったという話もありますが、それにしても、プロデューサーが仕上げを担当しているというこのクレジットは異色と言えそうです。

📖

このように、大嶋さんは実にさまざまな作業工程に関わっているのですが、やはり最も大きな転機は、脚本家としての仕事を始めたことです。『ひだまりスケッチ×365』で脚本を書き始めたのをきっかけに、同作で脚本に携わっていた長谷川菜穂子さんや与口奈津江さんに教えを受け、『それでも町は廻っている』の現場では高山カツヒコさんから脚本のいろはを学んだとされています。

もともと『ひだまり』で大嶋さんが脚本を書くようになったきっかけには、久保田社長からの勧めがあったそうです。2期の頃に一度脚本を書いてみることになり、そこから継続的にシリーズへ関わっていくようになりました。『ひだまり』における役職だけを抜き出して見てみましょう。

『ひだまりスケッチ』
アシスタントプロデューサー

『ひだまりスケッチ×365』
アシスタントプロデューサー
脚本:第3話、第6話、第7話、第10話、第12話

『ひだまりスケッチ×☆☆☆』
アシスタントプロデューサー
脚本:第3話、第10話、特別編前編、特別編後編

『ひだまりスケッチ×SP』
アシスタントプロデューサー
脚本:後編

『ひだまりスケッチ×ハニカム』
シリーズ構成
アシスタントプロデューサー
脚本:第1話、第2話、第5話、第6話、第9話、第10話、第12話

『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ 卒業編』
プロデューサー
脚本:第1話、第2話

『ひだまり』で書かれた脚本の具体的な特徴については、それだけでも膨大に自分は語れてしまうのでここでは立ち入らず(4期9話「11月10日 ほほえみがえし」や『沙英・ヒロ 卒業編』など、触れたい話はいろいろあるのですが、いったん割愛!)、代わりに『ひだまり』ならではの要素を一個紹介しておきたいと思います。それが、作中に登場する「音声ネタ」です。

「音声ネタ」とは、ゆのたちの部屋のテレビから流れる番組の音声や、ラジオから聞こえてくる会話などのことです。一見すると何気ない背景音のようですが、こうした音声の脚本も、その回の担当脚本家が一から考えているのです。

https://www.tbs.co.jp/anime/hidamari/1st/06special/tv02.html

内容は、しばしば脈絡がなく、意味も全然分からないものも多いですが、しかし妙に耳に残ります。要するに「カオス」です。そして、だからこそ面白い⋯⋯短い断片のなかで、意味がありそうであまりない会話を成立させるのは、おそらく想像以上に難しい作業だったはずです。

大嶋さんは、この音声ネタもたくさん書いています。大嶋脚本回で音声ネタが含まれていたのは、2期3話、2期6話、2期7話、2期10話、2期12話、3期3話、3期10話、3期特別編後編、SP後編、4期1話、4期第2話、4期5話、4期6話、4期9話、4期10話、4期12話です。こうして並べてみると、相当の割合で関わっていることが分かります。これは内容というか、掛け合いが実にユニークで楽しいので、ぜひ聴いてみてください。

『ひだまりスケッチ×☆☆☆』
第6話「10月15日 空の高さも木立の影も/4月26日~4月27日 恋愛上級者」

なお、こうした「本編外」とも言える音声の代表例として、各話の最後に付く「次回予告」があります。『ひだまり』で交わされる予告の掛け合いについては、長谷川さんが1期から4期まで一貫して担当していました。

一方で実は大嶋さんは『月詠』で、次回予告の台本を書いていたこともありました。もちろん、本編の脚本とは役割も分量も異なりますが、それでも、こうした短い予告パートの言葉を任されていたという事実は、大嶋さんが比較的早い段階から、テキストに関わる実務を担っていたことを示しています。

ある意味では、こうした仕事は後の脚本作業を先取りするものだったとも言えるかもしれません。限られた尺のなかで作品のスタイルを外さずにキャラクターを描く必要があるからです。そう考えると、一見すると周辺的に見えるこの種の仕事も、大嶋さんのキャリアを考えるうえではなかなか興味深いポイントです。

🚀

大嶋さんは『ひだまり』シリーズをはじめ、『まりあ†ほりっく』、『それでも町は廻っている』、『ニセコイ』といった原作付きの漫画作品で脚本を担当していくことになります。そして、そうした経験の蓄積が、後のドラマCDの脚本へもつながっていったと考えられます。『まどか』以外にも、『ひだまり』でも、『ニセコイ』でもドラマCDはありました。

▼ドラマCD クレジット
『魔法少女まどか☆マギカ』

Blu-ray 第3巻 ドラマCD「サニーデイライフ」

『ひだまりスケッチ×ハニカム』
Blu-ray 第1巻 ドラマCD「ひだまりナイト」
Blu-ray 第2巻 ドラマCD「ひだまりメモリー」
Blu-ray 第3巻 ドラマCD「ひだまりサポート」
Blu-ray 第4巻 ドラマCD「やまぶきナイト」
Blu-ray 第5巻 ドラマCD「ひだまりブレックファースト」
Blu-ray 第6巻 ドラマCD「ひだまりテレフォン」

『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ 卒業編』
Blu-ray ドラマCD「ひだまりえもーしょん」

『ニセコイ』
『本命アンサー』CD特典ミニドラマ「ドキドキ」

ドラマCDという形式は、原作の漫画を土台にしながらも、強いオリジナル性を要求されるものです。キャラクターや世界観の感触を保ちながら、音声だけで成立するエピソードを新たに組み立てなければならないからです。

『まどか』の「サニーデイライフ」は、本編とは異なる時間軸を前提にしているという点で、メタ的なセリフも多く、やや例外的な作品かもしれません。『ひだまり』と『ニセコイ』のドラマCDは原作との強く繋がりを意識したものになっています(自分には大嶋脚本におけるドラマCD論を書く用意がすでにあるのですが、それはいったん横においておきます)。

こうしてさまざまな脚本の仕事を積み重ねていくなかで、大嶋さんは次第にオリジナルアニメにも関わるようになっていきます。そのひとつの作品が『まじかるすいーとプリズム・ナナ』です。

もともとパチスロ発のオリジナルアニメ企画である『プリズム・ナナ』では、パイロット版PVの時点では大嶋さんはアソシエイト・プロデューサーとしてクレジットされていました。

『まじかるすいーとプリズム・ナナ』
「夢叶えたい!? 希望のアドバンス(前編)』

2015年に公開されたOVA第1作「夢叶えたい…!? 希望のアドバンス 前編」では、脚本として名前を連ねています。その後編である第2作「星に願いを!! それぞれのタイセツ」2025年に(⋯⋯2025年に?!)公開されましたが、こちらでもやはり大嶋さんがクレジットされていました。

『まじかるすいーとプリズム・ナナ』
「星に願いを⋯!! それぞれのタイセツ』

先日、東京・池袋で開催されたシャフト設立50周年を記念したイベント「シャフト50周年展」では、その『プリズム・ナナ』のイベント上映会&展示も実施されました。

シャフト50周年展(2026年1月17日)

このときのトークイベントには、カルミナの佐藤圭一社長&シャフトの岡田康弘アニメーションプロデューサーが登壇していましたが、イベント中、大嶋さんも客席にて鑑賞しており、話を振られて壇上外から発言をするという一幕などもありました。

『プリズム・ナナ』は、いまなお全貌の見えにくい謎めいた企画です。ただ、こうした断片を見ていくかぎり、大嶋さんは初期の立ち上げ段階から今に至るまで企画の全体像に関わり続けているのだろうと思われます。

〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン

近年の大きな仕事として挙げられるのが、〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン脚本です。これは発表当時、実に衝撃をもって迎えられました。というのも、〈物語〉シリーズのアニメでは、2009年の『化物語』以来、脚本は長く木澤行人さんと中本宗応さんが担ってきたからです。

今回からのオフ&モンスターシーズンでは、大嶋さんがシリーズ全体の脚本として単独でクレジットされることになりました。この変化は、従来の〈物語〉シリーズの体制を知っているオタクであれば強い印象を受けずにはいられませんでした。メインスタッフが発表されたときのシャフトオタクのリアルタイムのリアクションも、すぐさま大嶋さんに注目するコメントが寄せられていました。

〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン
メインスタッフ発表時のオタクたちの反応
「Wtf」ですね

オフ&モンスターシーズンで大嶋さんが単独脚本を務めたことの意味は小さくありません。オフ&モンスターシーズンは5年ぶりのシリーズ再始動として動き出したものでした。メインスタッフを見ても、「監督・吉澤翠」と「脚本・大嶋実句」を据えた布陣は、シリーズの新しい局面を感じさせるものになっています。

このメインスタッフの采配は久保田社長によるものであるということが、『CUT』2024年7月号の新房監督インタビュー内において語られています。企画の最初の始動は2022年秋頃で、最初のミーティングが2023年1月であったそうです(『忍物語』第4話の脚本第四稿が2023年8月24日ということまで判明しています)。

『忍物語』
「しのぶマスタード 其ノ肆」の脚本

2025年7月に開催された〈物語〉シリーズの七夕イベントでは、キャストやキャラクターたちの短冊が多数展示されました。大嶋さんもそこに名を連ねており、こうした一場面から見ても、今回のシリーズにおいて大嶋さんが前景化したことがうかがえます。

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このように、大嶋さんは実にさまざまなかたちでシャフトのアニメ制作に関わってきたのですが、ここでもうひとつ触れておきたいものがあります。それは、「シャフト企画室」の存在です。

シャフトはアニメを作るだけの会社ではありません。出版物の制作にも積極的で、自社で企画の主導権を握りながら、書籍や資料集の編集に深く関わってきました。そうした出版活動の中枢を担っていたのが、社内に設置された「シャフト企画室」です。

具体的なイメージとしては、シャフト公式オンラインショップ SHAFT TENにて販売されている原画集や設定資料集の類を思い浮かべてもらえると分かりやすいかと思います。

『ささみさん@がんばらない ささみ×かがみ原画集』

そして、このシャフト企画室の活動を長く支えてきたのは制作部のスタッフでした。そのほとんど一貫して「企画」、「編集」、「構成」といったかたちで名前を連ねてきたのが、大嶋さんです。

このシャフト企画室については、昨年、自分が「シャフト関連ブックガイド 商業編──スタジオ意識、シャフト企画室、新房アーカイブ」という文章を書いて、そこである程度詳しく整理しました。シャフトが作った出版物は、完全受注生産品からコミケ限定特典まで自分はすべて所持しているので、全書物の奥付け情報をリストアップしたり、情報を整理したりしています。

なんでまたそんな変なことを……と思われるかもしれません。たしかに変なことではあるのですが、奥付の情報を一冊ずつ拾っていくと、そこから見えてくるシャフトの歴史がなかなか面白いのです。作品本編だけを追っていては見えにくい歴史のかたちがそこにはありますので、気になるオタクはぜひご参照ください。

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長々と書いてきましたが、大嶋さんのキャリアをたどることは、単独のスタッフ論にとどまるものではありません。そこには、シャフトというスタジオがどのように人材を育て、どのような分業と越境のなかで「アニメ」を形作ってきたのかが、そのまま刻まれています。そういう意味で、大嶋実句のフィルモグラフィは同時にシャフト史の一断面として読むことも可能です。そうした視点が少しでも伝わっていれば幸いです!

おまけ(参考文献)

大嶋さんについて単独のインタビューが存在しない、ということを書きました。ただし、この記事が実際に書けているように、発言の手がかりがまったくないわけではありません。その痕跡はコメントや対談のかたちでいろいろな書籍や雑誌に残されています。

たとえば、記事中でも触れた『公式ガイドブック ぱにぽに2 ~試験に出る「ぱにぽにだっしゅ!」~』『公式ガイドブック ぱにぽに3 ~今日から使える「ぱにぽにだっしゅ!」~』では、大嶋さん自身の作品に対するコメントをわずかではありますが確認することができます。

また、『ひだまりスケッチアルバム TVアニメ公式ガイドブック』『ひだまりスケッチデイズ TVアニメ公式ガイドブック』では、各話に対するコメントに加えて、脚本家の長谷川さんとの対談も収録されています。さらに、『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ 卒業編』Blu-rayブックレットでは、新房監督との対談を通して、『沙英・ヒロ 卒業編』の総括が語られています。

なかでも、もっとも重要な文献と言って良いのが、『Febri』2013年Vol.19に掲載された「新房語」です。『Febri』では、「新房語」という連載のなかで、新房監督が親しい人物をゲストに迎えて濃密な対談を行っていました。その初期回は、ずばり『新房語』として単行本化されています。

とはいえ、この単行本に収録されているのは、雑誌掲載分の全体から見るとおよそ半分程度です。後半の回は書籍化されておらず、読むためには雑誌のバックナンバーをたどるしかありません。大嶋さんとの対談は、まさにその未収録部分にあたります。

よって、現状では簡単に参照できる資料とは言いにくいのですが、その内容自体は読み応え抜群です。なお、そのなかで触れられている大嶋さんが「いま温めている企画」というものは、おそらく『プリズム・ナナ』の展開ではないかと思われます。

また、大嶋さんがインタビューの当事者として登場していなくても、別のインタビューのなかで間接的に名前が挙がることもあります。たとえば『月刊ニュータイプ』2017年2月号「新房昭之のあの人とヒミツの話」では、アニプレックスの広報・太田今日子さんが対談のゲストとして登場していますが、そのなかで、太田さんと親しい人物として大嶋さんの名前が出てきます。

このように見ていくと、情報は、ひとつの大きなインタビュー記事にまとまって存在しているというより、さまざまな書籍や雑誌の断片のなかに散らばっていると言ったほうが正確です。だからこそ、関連するインタビューやブックレットに幅広くアンテナを張っておくと、思いがけないところから貴重な情報が見つかることがあるという話があります。

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この記事を書くにあたって『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ卒業編 きーあにめーしょんのーと』特典冊子「ひだまりスケッチおーるすたーず」を開きました。これは制作スタッフ、キャスト総勢61名が寄稿している「お疲れ様本」です。

大嶋さんの寄稿もあるため、それ目当てで読み返したのですが、普通に気が付けば全ページを通読していて、普通に涙ぐみました。

『ひだまりスケッチ』って……神ですね……。

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あにもに いただいたチップはシャフト公式オンラインショップ SHAFT TENに使うので、巡り巡ってシャフトのお金になります。