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緊縛の安全書に、どんな身体が載っているべきか


図版撮影の出演モデルを募集します


いま『緊縛学 ── The Architecture of Kinbaku』という本を作っています。
緊縛の安全を、解剖学と事故の記録から体系的に扱う本です。

その本に載せる図版の撮影に出演していただくモデルを募集することにしました。募集要項は末尾にリンクを置きます。
この記事では、どういう考えでモデルを探しているのかを書きます。
応募を考えてくださる方に、先に読んでおいていただきたい内容です。

緊縛は、すでに日本のものではない

この数年で、緊縛は世界に広がりました。
海外では緊縛の安全を扱う書籍が出版され、各国にコミュニティがあり、日本語を介さずに縄を学んだ実践者が大勢います。

これは、本を作る側にとっては前提の変更を意味します。
読者の身体が、一種類ではなくなったということです。

安全を扱う本の図版は、眺めるためのものではありません。
読者が「自分の腕はここだな」「自分の肩はこう動くな」と、自分の身体に当てはめて使うものです。
ということは、当てはめる先の身体が図版と違えば、その図版は機能しません。

一つの体型のモデルだけで撮った図版は、その体型の読者にしか使えない。

これが、今回の撮影で私がいちばん避けたいことです。

体格が違えば、危険な場所も違う

具体的に書きます。

縄が神経を圧迫するかどうかは、その神経の上にどれだけの筋肉や脂肪が乗っているかで変わります。
監修をお願いしている末梢神経の専門医からは、痩せ型の方は圧迫性の神経障害を起こしやすいという指摘をいただいています。
骨のすぐ上を神経が走っていて、逃げ場がないからです。

一方で、体格の大きな方には別の問題があります。
縄を掛けるときの目印になる骨の出っ張りが触れにくくなり、位置の判断が難しくなる。 膨らんでいる部分で縄が滑って外れてしまったり、逆に食い込みすぎてそこで固定されてしまうことも起こる。
吊られたときには自重が縄で縛られた部分にのしかかります。
圧迫される負荷は体重とともに増えます。

つまり、「この位置なら安全」という記述は、体格を抜きにしては書けません。女性モデルのみ、もしくは痩せた身体で撮った図版だけを載せて、それを普遍的な基準のように提示するのは、安全書として不正確です。

性別を限定しない理由も同じです

骨格の形も、肩や股関節の可動域の傾向も、性別によって違います。
その違い自体が、本書に必要な情報です。

トランスジェンダーの方についても同じことが言えます。
骨格で判断していく必要があります。生物学的な骨格で捉えて、縄の位置を調整する。これは性別への否定ではなく、個性への理解と同じものです。
一人ひとりの体に個性があり、その違いを理解した上で縄を掛ける必要があるということです。 こうしたことは、その身体で実際に縄を受けている人がいて、はじめて具体的に書けることです。

これは配慮の問題ではなく、方法論の問題だと思っています。
読者がそこにいるのに、その身体のデータがない本を「安全書」と名乗って世界に出すことはできません。

募集について

こうした理由から、痩せ型の方、体格の大きな方、筋肉質の方、性別を問わず、いろいろな身体の方に出演をお願いしたいと思っています。

ただし、今回は日本国内での撮影・制作になるため、さまざまな人種の方を扱うことは難しく、また出演承諾の確認の問題から、日本在住の方に限定せざるを得ません。

いくつか、先にお伝えしておきます。

撮影の内容

着衣の上での緊縛撮影です。
脱衣はありません。
性的表現を目的とした撮影ではありません。
撮影には身体構造の専門家が立ち会います。

報酬

報酬をお支払いするお仕事としての募集です。
1回あたりの拘束時間は2時間程度を予定しています。
グラウンド(床の上)での縛りなど内容が簡単なものは時給2,000円で計算し、吊りを含む場合など撮影内容に応じて変動します
(1日あたり上限20,000円)。
交通費は上限5,000円まで補助します。
面談はオンラインでも行えますので、お越しいただくのは撮影当日のみです。

撮影日

撮影日はまだ決まっていません。
ご応募いただいた方全体のご都合をうかがって決めます。

選考

選考は、図版として不足している体格・性別を埋めることを基準に行います。 容姿による選考ではありません。
応募多数の場合は選考のうえ採用とさせていただきます。

掲載について

顔出しでの掲載が条件になります。
この本は学術・医療の場での参照も想定していて、長く流通することを前提にしています。 出演前に内容をご確認いただいたうえで、出演承諾書にご署名をいただき、顔写真付きの身分証明書のコピーをお預かりします。

緊縛の経験がない方でも応募いただけます。
無理のない範囲での出演をお願いします。

応募方法

詳しい募集要項と応募フォームはこちらです。

『緊縛学』出演モデル 応募フォーム

ご質問だけでもかまいません。

メール:natsukiss3@gmail.com
note からのお問い合わせ:「こちら

『緊縛学 ── The Architecture of Kinbaku』は、SMプロとして35年、緊縛の専門家として21年の活動をもとに、神経内科・末梢神経・身体構造・理学療法・鍼灸の各分野の専門家の監修を受けて制作しています。クラウドファンディングは目標の136%(176名のご支援)で達成し、2026年から2027年の刊行を予定しています。

青山夏樹

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