嵐のあとの動物たち
強風と豪雨の音で目が覚める。
窓に激しく打ちつけた雨が大きな音を鳴らしている。
ここは屋久島。
今日は船も飛行機も運休になりました。
と島全体にアナウンスが流れた。
外に出るつもりだった予定も諦めムードになりかけたが
昼を過ぎた頃、雨が上がった。
友人のKに会いに車を走らせる。
さっきまで車が横転しそうなくらいの強風だったため、草や枝で道路はぐちゃぐちゃになっていて、ところどころ大きな岩も落ちていた。障害物を避けながら、対向車に注意して狭い道を走るのはなかなか集中力がいる。
増水して滝のように溢れ出る水の上を通る時はさすがに恐怖を感じた。
同時にこんなにも自然で溢れた地を進んでいることに高揚し、ワクワクしていた。
鹿と猿の出没注意看板を通り過ぎ、西部林道を進む。
こんな嵐のあとに姿を見せてくれるのだろうかと思っていたが、
こっちから探すわけでもなく、堂々と目の前にかわいらしいヤクシカが現れた。

ぺろっと舌を出しながら、こちらに向けたその表情は、さっきまでの嵐で少し疲れているように感じた。
数秒目があったあと、ヤクシカは草を口に加え、背後にある急斜面の坂を下っていった。
次に姿を見せたくれたのは、和やかに寄り添う、親子猿だった。
まるで、お風呂から上がってきてリビングでくつろぐ家族団欒のようだ。

のんびりと、こちらを気にすることもなく自由に行動しているその姿をみて、ここ屋久島が野生動物にとって暮らしやすい環境になっていることに嬉しさが込み上げた。
どんなに大変な環境でも、彼らにとってここが家であり生きていく島である。
協力しあって大自然で生き抜く彼らを見て感動し、この自然を人間が守っていかないといけないと強く感じた。
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