川崎と千葉の積み場。アースとハッチ積みと危険物の石数の話。
川崎と千葉の積み場。アースとハッチ積みと危険物の石数の話。
横山輝明(テルです)。
危険物輸送を7年やっていた。今は行政書士をしている。
現場で覚えたことを、そのまま書く。
■ アースの話
危険物(有機溶剤)を積むとき、静電気による火災を防ぐためにアースをつける。
千葉の○○工場はマグネットアース。磁石になっていて、ペタッと車体に貼り付ける。ランプがついたらOKのサイン。微妙につかないときは少しひねると点く。
川崎の○○工場は洗濯ばさみタイプ。挟むアースを2か所つける。

厳しいところだと、タイヤにジャバジャバと散水されるところもある。静電気をタイヤから逃がすためだ。初めて見たときは何をされているのかわからなかった。
■ 安全装備の話
千葉の○○工場は安全ベルトでいい。
川崎の○○工場はフルハーネス。高所作業用の落下防止装備だ。
積み込みが始まったら、まず一周点検して漏れがないか確認する。それから上に上がって、液体が積まれていく様子を監視する。

画像のように上から積むところもありますが、通常はホースをつないで
下から積みます。
ローリーの上部は、船のような形をしている。スカッパーという部分を必ず閉じる。これを閉じておくと、万が一オーバーフロー(液体があふれること)があっても、上部に溜めることができて下にこぼれない構造になっている。
そしてリカバリーホースもつけるものもある。危険物の蒸気は強い臭気がある。劇物の臭気を外に逃がすためのホースで、なるべく吸い込まないよう注意していた。
■ 流し込みとハッチ積みの話
以前は流し込みが多かった。タンク全体に一気に積む方法だ。
近年はハッチ積みが増えている。4キロリットル、2キロリットルというように、タンクを分けて積む。流し込みのときは、てい弁というバルブを自分で切り替えながら次のタンクにつないでいく作業があります。
■ 石数と粘度と帰り道の話
現場では「1石」「2石」「3石」などと呼んでいた。石数が上がるごとに、なんとなく粘度が上がる気がする。
サラサラの液体はすぐ積める。ドロドロのものは流れてくるのが遅いから時間がかかる。
当時の運行指示では、積載物によって使用するルートが異なっていた。同じ積み場から出発しても、積んだ液体によって帰り道が変わる。そういう仕事だった。
■ 千葉にもう1か所、○○工場の話
千葉にはもう1か所、忘れられない積み場がある。
ここは液体が上がってくる速さが段違いに速い。ぼーっとしていたらあっという間にオーバーフローする。最初は本当に焦った。今でも気合いを入れて積む。
安全管理も厳しい。防毒マスク・ゴーグル・リカバリーホースが必須だ。

ここの液体は目に染みる。ゴーグルをしていても厳しい。積み場が暗いから見えにくい上に、ずっと見つめ続けるのもきつい。それでも監視を怠るわけにはいかない。
工場自体が広大で、入口から積み場まで1キロほどある。入場にはカードをかざして許可証を受付に見せる。初めての人は手続きが必要だ。
場所や手順を口で説明されただけでは正直厳しい。だから同乗研修がある。通常は3か月から6か月。私は2か月で終わったが、それでも最初の1か月は緊張しっぱなしだった。
■ 顔なじみの話
積み場には常連がいる。
顔なじみのドライバーさんたち。すれ違うときに手を挙げて挨拶してくれる。名前は知らなくても、顔は知っている。そういう関係が現場にはある。
今は行政書士として、運送業許可の申請をサポートしている。
アースの種類も、スカッパーの意味も、リカバリーホースをつけながら液体を監視する緊張感も知っている。
書類はもちろん大事だ。
でも運送業は現場で動いている。
だから私は、書類の話だけではなく現場の話もできる行政書士でいたいと思っている。
現在は行政書士として、運送業許可の取得サポートをしています。現場経験28年の視点から、車庫や運行管理についてもアドバイスしています。
行政書士あおばと合同事務所
士業・運送会社経営者の皆さま、ぜひお気軽につながってください。
いいなと思ったら応援しよう!
水道工事13年・古紙回収8年・危険物輸送7年、現場28年の経験をもとに運送業・物流の話を書いています。「面白かった」「参考になった」と思っていただけたら、次の記事を書く励みになります。