『さよならの夏―南アルプス山岳救助隊K-9』

北岳で救助活動の帰路、南アルプス山岳救助隊員の星野夏実と相棒の救助犬メイは、岩場にたたずむ若い男性を発見する。意識ははっきりしていたが、名前も住所もわからず、ザックの中の免許証から水越和志という名前が判明した。翌日、夏実は和志を甲府市内の実家まで送る。妹の真穂は会社の同僚からの電話で、和志が登山のため休暇を取っていたが、下山予定日を過ぎても出社してこないこと、しかも北岳ではなく別の山に登る予定だったことを知る。なぜ彼は北岳にいたのか?一方、甲府では連続殺人事件が起きていた。被害者はいずれも若い女性で、両眼を鋭い凶器で刺し貫かれ……。
目次
第一章
第二章
第三章
ひと夏の出来事を通して、人と人との別れや再生を静かに描いた感動作。
自然描写が丁寧で、登場人物の心情が風景と重なり合い、切なさと温かさが同時に胸に残ります。派手な展開はありませんが、その分リアルな感情の揺れが印象的。読後に余韻を味わいたい方におすすめの一冊です。
おすすめ度:★★★★☆(4.0/5)
しっとりとした人間ドラマや大人向けの物語が好きな方に向いています。
樋口 明雄
1960年、山口県生まれ。明治学院大学法学部卒業。雑誌記者、フリーライターなどを経たのち、ライトノベル作家としてデビュー。1997年に初の本格冒険小説『頭弾』(講談社)を上梓。2008年に刊行した『約束の地』(光文社)で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞を受賞。2013年には『ミッドナイト・ラン!』(講談社文庫)で、第2回エキナカ書店大賞を受賞。現在は南アルプスの麓、標高750メートルの寒山に暮らし、野生鳥獣の保護管理活動にも携わる
出版社 徳間書店
発売日 2023/9/15
言語 日本語
文庫 384ページ
ISBN-10 4198948909
ISBN-13 978-4198948900
寸法 14.8 x 10.5 x 1.5 cm
定価 840円+税
