訳もなく泣きたくなる時がある
自分で飼っている動物たちの「うちの子記念日」を覚えている方が多い中、
私はさっぱり覚えていない。
ワクチン接種の証明書を古い順から並べ、かってにその日を決めることにした。
動物好きだけどさっぱり覚えられない。
それほど数が多いわけでもないのに。
自分の還暦のご褒美として迎えた子や、
ある日突然保護猫を発見した日、
「こんな子いるんだけどもう一匹猫の面倒見てくれない?」という突然の電話から引き受けた子、
いやーいろいろだったね。
覚えられないというか、
覚える気がないというか、
気にしないというか、
忘れるというか、
ハァ!ともかく覚えられい。
今、その時の命に向き合うだけで精一杯。
3月11日は蘭しかいなかった。
まだ5か月の蘭を室内フリーには出来ずケージに入れて外出。
その日は美容院の予約が3時だったけどちょっと早めに着いた。
着いて間もなく振動が!
ん! ?
なんか違う?
外に停車しているトラックの激しい揺れ。
「ごめん!また今度」と言って美容院を飛び出し自宅に急いだ。
蘭を守りたいと思った。
蘭を不安にさせたくないと思った。
それは自分の不安だったのかもしれない。
蘭をケージから出してテーブルの下にもぐった。
おびえたような目をした蘭をずっと抱っこしていた。
今考えるとあの硬いケージの中で蘭は守られていた。
そして一人と一匹でいることで
一人と一匹は互いの存在と信頼を確認できた。
何年たっても、小さな地震にも、
蘭は敏感だったな。
思い出すと涙が止まらない。
訳もなく泣きたくなる日が人にはある。
子を守ろうとするとき人は強くなる。
人を守ろうとするとき動物はもっと強くなる。
まだ5か月だった君に救われて、
母は今日も生きているよ
ありがとう!
