俊寛芸
橋本治『双調平家物語 13 治承の巻 2』で「俊寛」を読んでいろいろ疑問に思うところがあってネット検索したら、能にもなっていて、菊池寛や芥川も「俊寛」を描いていた。
能『俊寛』
倉田百三『俊寛』
は過去に読んでいた。
漫画・瓜谷茜『俊寛』
能『俊寛』を元にした漫画が読み放題にあった。
菊池寛『俊寛』
は平易な文章で読みやすい。小林秀雄が褒めていたので批評的な「俊寛」であろう。女々しくなくて野性味溢れる俊寛なのだが、4章で有王が登場してくる。あまり必要な人物でないように感じた(芥川では有王が語り手になっていた)。現地妻を娶り都の妻娘も忘れてしまうぐらい鬼界ヶ島に馴染んでいく。
芥川龍之介『俊寛』
菊池寛よりも古典味が感じられる文章なのは書きなれているかだろうか?有王が語り手で都の噂を伝える。伝承部分で俊寛は情けない人になっているのだが「もののあはれ」という感じだろうか?それとは逆に生き生きとして島の生活を楽しんでいた。有王が観察(批評)者として俊寛の変化を語る。菊池寛より後に書かれただけありアドバンテージはあるかもしれない。
おまけ。
横光利一『純粋小説論』
この評論に小林秀雄が菊池寛の作品を褒めていることが書かれていた。正直よくわからないが作家の視点という第4人称ということなのだが三人称小説とどう違うのだろうか。三人称は単なる通俗小説で思索小説が純粋小説という感じだろうか?バルザックとかスタンダールとかドステエフスキーのように通俗小説としても読めるが哲学的なことも語っているということだろうか。この時代の人は小説論をかなり書いていたようだ。そうして鍛えられて行ったのだろうか?
