パンはパンでも
居酒屋での若い男女の会話
「パンはパンでも食べられないパンってなーんだ?」
「あー、レーズンパン。あたしアレ食べられないんだよねー、食感が無理で。」
「いやいや、個人的なことじゃなくて、なぞなぞだよ。食べられないパン、何でしょう。」
「でも本当にレーズンパン無理なんだってば。給食とか友だちにあげてたし、あ、あとフランスパン。一回硬すぎて口の中傷だらけになっちゃってから恐くて食べられないんだよね。あなたは嫌いな食べ物とかないの?」
「え、嫌いな食べ物、、ってそうじゃなくて。なぞなぞ知らない?答えはフライパンとか、パンダとか。」
「そんなこと言ったらジーパンとか色々あるじゃん。そんなに答えがいっぱいある問題、問題として成立してる?」
「個人の好き嫌い答えてきた人が何言ってんだよ。なんだレーズンパンって。ほとんどの人が食べられるパンじゃん。」
「いやー苦手な人多いと思うけどなー。」
「そういうことじゃないんだけどね。まあいいや、じゃあ次ね、」
「待って待って。まだ続けるの?」
「うん、まだあと10分以上あるし。」
「いやいや、街コンでタイプじゃない女のテーブルの回だからってしりとりで時間潰そうとするの止めて?さすがに傷つくわ。」
「え、そ、そんなつもりじゃ。。」
「いいっていいって。20分づつ全部のテーブル周って、今日ここの席で最後だもんね。なに?他に良い子居たの?」
「いや、、ほんとにそういうつもりじゃなくて。。」
「だからもういいってば。向こうのテーブルに可愛い子いたってさっききた男の子が言ってたけどその子とか?」
「いや、、ほんっとに!なぞなぞが!好きで!
でもこの歳になると誰も付き合ってくれないから、、だからこういうところに来ればこの時間だけは付き合ってくれるから、、だから、、ごめんなさい。嫌な気持ちにさせて。。」
「あ、そうなんだ、、こっちこそ前の人までは好きな映画とか嫌いな食べ物の話してたから、なぞなぞちゃんと答えなくてごめん。
じゃあなぞなぞしよっか。まだ時間あるし。」
「いいの?ありがとう。。じゃあ、パンはパンでもお好み焼きの下にあるパンってなーんだ。」
「えーっと、、あ、鉄板だ!」
「正解!次は、、パンはパンでもうんともすんとも言わないパンってなーんだ。」
「うんともすんとも、、食パンは耳があるとかだと逆だしね。。」
「うんともすんとも言わないの言い換えだね。」
「あ、蒸しパンだ!無視するから!」
「正解!じゃあ次は、パンはパンでも、」
「またパン!?」
「まあまあ。パンはパンでも、フランスパンはフランスのパンですが、日本のパンってなーんだ。」
「えーっと、ジャパンかな。」
「早いね!」
「焼きたてジャパン読んでたからね。」
「じゃあ次、パンは、」
「一回パンやめようか。パンのことばっかり考えちゃってるから。」
「そう?」
「うん、なんだかパンのことばっかり考えてたらパン食べたくなってきちゃった。」
「本当に!じゃあコレよかったら。」
「何コレ?パン屋のポイントカード?」
「ぼくパン屋やってるんだ。良かったら買いに来てよ。」
「食えないパン屋だねえ。」
