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【令和8年度〜】一般社団法人立の医療機関に「財務報告」義務化|非営利性の徹底をわかりやすく解説

近年、美容クリニックや在宅医療分野を中心に一般社団法人が開設する医療機関が急増しています。こうした状況を受け、厚生労働省は**「非営利性の徹底」**を目的として、一般社団法人立の医療機関に対し、定期的な財務書類の届出を義務化する方針を明確にしました。

本記事では、

  • 何が義務化されるのか(結論)

  • なぜ規制が強化されるのか(背景)

  • 提出書類・区分経理のポイント

  • いつから始まるのか(スケジュール)

  • 行政が見るチェックポイント

を中心に、医療機関経営者・事務長・医療従事者向けにわかりやすく解説します。


1. 何が決まったのか?【結論】

公益社団法人を除く一般社団法人が開設する医療機関について、

毎会計年度ごとに、都道府県知事等へ財務書類の届出が義務化

されます。

これまで、

  • 医療法人:毎年、決算届の提出が義務

  • 一般社団法人:医療法上の定期的な届出義務なし

という大きな制度差がありましたが、今回の改正により、

👉 一般社団法人立医療機関にも「医療法人並みの経営透明性」

が求められることになります。


2. なぜ規制が強化されるのか?【背景】

医療法では、病院・診療所の開設主体にかかわらず、

医療は営利を目的として行ってはならない

という「非営利性の原則」が定められています。

しかし、一般社団法人立医療機関については、次のような課題が指摘されてきました。

規制強化の背景

  • 設立が容易
    医療法人は都道府県の認可が必要なのに対し、一般社団法人は登記のみで設立可能

  • 経営実態が見えにくい
    財務書類の定期提出義務がなく、営利的運営をチェックする仕組みが弱かった

  • 急激な開設数の増加
    美容医療や自由診療分野を中心に、非営利性に疑義のある事例が問題視

このため国は、

👉 「一般社団法人という形式を利用した実質営利運営」を是正する必要がある

と判断し、制度改正に踏み切りました。


3. 義務化される内容と具体ルール

① 提出が必要な書類

一般社団法人法に基づき作成している以下の書類が、医療法上の届出対象となります。

  • 事業報告書

  • 貸借対照表(B/S)

  • 損益計算書(P/L)

※ 新たに作成義務が増えるというより、「行政への提出義務」が追加される点が重要です。


② 「区分経理」の徹底【最重要ポイント】

特に重要なのが、損益計算書における区分経理です。

  • 医業に関する事業収益

  • 医業に関する事業費用

を明確に区分して記載することが求められます。

なぜ区分経理が必要?

これは、

  • 医療事業で得た利益が

  • 役員・社員・関連会社へ

  • 不当に流出していないか

を都道府県が確認するためです。

👉 形式的な赤字・黒字ではなく、「取引の中身」まで見られる時代になります。


4. いつから始まる?【スケジュール】

制度の適用スケジュールは以下のとおりです。

  • 対象事業年度:令和8年度(2026年度)事業分から

  • 届出開始時期:令和9年度(2027年度)以降

実際の提出はまだ先ですが、

  • 会計ソフトの設定

  • 勘定科目の整理

  • MS法人(メディカル・サービス法人)等との取引整理

を考えると、令和8年度開始前の準備が不可欠です。


5. 都道府県によるチェックはどうなる?

提出された財務書類をもとに、都道府県は

非営利性が担保されているか

を重点的に確認します。

想定される主なチェックポイント

  • 剰余金(利益)を役員・社員に分配していないか

  • 土地・建物の賃料が相場より著しく高くないか

  • MS法人や関連会社との取引条件が適正か

  • 実態として「利益移転スキーム」になっていないか

今後、国から

  • 確認項目

  • 立入検査時の留意点

が通知で示される予定です。


6. よくある質問(FAQ)

Q1. すべての一般社団法人が対象ですか?

A. 医療機関を開設している一般社団法人が対象です。公益社団法人は除かれます。


Q2. 医療法人との違いはなくなるのですか?

A. 完全に同一ではありませんが、財務の透明性に関する制度差は大きく縮小します。


Q3. 専用の届出様式はありますか?

A. 国が標準様式を作成予定です。医療法人の決算届様式をベースに検討されています。


まとめ|一般社団法人立医療機関は「会計体制の再設計」が必須

今回の制度改正は、

「形だけ非営利」の医療機関運営を是正するための本格的な規制強化

です。

一般社団法人で医療機関を運営している場合は、

  • 区分経理の導入・見直し

  • 関連会社取引の適正化

  • 税理士・社労士との連携強化

を進め、令和8年度からの制度適用に備えることが重要です。


※本記事は、厚生労働省「一般社団法人が開設する医療機関の非営利性の徹底に関する検討資料」を基に作成しています。最新の政令・通知は必ず公式資料をご確認ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今年も確定申告の時期がやってきましたね。
個人事業で十分大変なのに、病院の会計処理とか想像を絶しますね。
時節柄このような、医療と会計の話もたまには良いのかなと。

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