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【2026年調剤報酬改定】医療DX加算は廃止へ──新設「電子的調剤情報連携体制整備加算」8点の全要件と“落とし穴”

2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定では、薬局経営に直結する**医療DX評価の仕組みが“ゼロから再設計”**されました。

これまで多くの薬局が算定していた

  • 医療情報取得加算

  • 医療DX推進体制整備加算(1〜3)

はすべて廃止。

そのうえで、より実務要件を厳格化した「電子的調剤情報連携体制整備加算」に一本化されています。

👉 本記事では

  • 点数と算定ルール

  • 新たに追加された“要件”

  • 現場で詰まるポイントと対応策

を、実務目線で整理します。


1.【結論】点数は“8点・月1回”だが、本質は「選別加算」

まず押さえるべき結論です。

■ 重要ポイント

  • 同月に複数回来局しても1回のみ

  • 特別調剤基本料Bは算定不可

  • 情報は「取得するだけ」でなく調剤に活用が必須

👉 この加算はもはや“加点”ではなく
**「基準を満たせない薬局は脱落するフィルター」**です。


2.【最大の変更】“使っているか”が問われる時代へ

今回の改定の本質はここです。

導入しているか → 実際に使っているか

特に重要なのが次の2点。


① 電子処方箋+重複投薬チェック【実質義務化】

単なる導入では不十分です。

必須要件:

  • 電子処方箋システムを利用した調剤

  • 調剤結果の即時登録

  • 重複投薬等チェック機能の活用

👉 チェック対象:

  • 有効成分の重複

  • 相互作用

  • 不適切併用

つまり
“確認できる体制”ではなく“確認している運用”が求められる点が重要です。


② マイナ保険証利用率「30%以上」【最大の壁】

最も多くの薬局が躓くポイントです。

  • 判定:レセプト件数ベース

  • 基準:30%以上

  • 判定時期:3か月前(または前月・前々月)

👉 ポイント

  • 届出不要=自動判定で落ちる

  • 一度下回ると即算定不可

つまりこれは
**“努力目標”ではなく“継続管理指標”**です。

※最大の壁と謳ってはおりますが、これまで70%まで上げるよう努めてきた薬局にとっては難しくない数字です。
但し、このような数字は時期改定で高確率で上げてくる対象ですので注意が必要です。


3.【完全整理】施設基準12項目(実務チェックリスト)

現場用に「やるべきこと」で再整理します。
詳しくは
特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて
第 95 の2 電子的調剤情報連携体制整備加算
 に記載されています。


■ システム・インフラ

  • オンライン請求

  • オンライン資格確認(運用開始日の登録必須)

  • 電子薬歴管理


■ 情報活用(ここが監査ポイント)

  • 診療・薬剤情報の取得+活用

  • 電子処方箋の運用(原則として、調剤結果を速やかに登録する等)

  • 重複投薬等チェックの実施


■ 将来対応(経過措置あり)

  • 電子カルテ情報共有サービス活用
    ※現時点は“満たしている扱い”


■ 数値要件

  • マイナ保険証利用率30%以上


■ 対人業務

  • マイナポータルに基づく健康相談対応


■ セキュリティ

  • ガイドライン準拠

  • サイバー攻撃対策


■ 情報公開

  • 院内掲示(3項目)

  • Web掲載(原則必須)


👉 実務的には
「IT+運用+患者誘導」の三位一体が必須です。


4.【実務の分岐点】算定できる薬局・できない薬局の違い

この加算で差がつくのは、実はここです。

■ 算定できる薬局

  • 電子処方箋を“日常業務に組み込んでいる”

  • マイナ保険証の声かけを仕組み化

  • 利用率を毎月モニタリング


■ 算定できない薬局

  • 「導入しただけ」で止まっている

  • マイナ保険証が受付任せ

  • 数値を追っていない(ポータルサイトから毎月報告があるはずです)


👉 結論:
現場オペレーション設計の差がそのまま収益差になる改定です。


5.【届出実務】見落としやすいポイント

■新規での届出

  • 届出様式:様式87の3の6

  • 提出先:地方厚生(支)局

  • 算定開始:2026年6月〜

※施設基準等の名称が変更されたが、令和8年5月31日において現に当該点数(医療DX推進体制整備加算(1〜3))を算定していた保険薬局であれば新たに届出は必要ではありません。


■ 見落とし注意

以下は届出不要だが未達で即アウト

  • マイナ利用率30%

  • 健康相談体制

👉 「出して終わり」ではなく
**“運用し続けないと維持できない加算”**です。


6.【現場アクション】今すぐやるべき3つ

① ベンダー確認

  • 重複投薬チェックが実装済みか

  • レセコン・薬歴との連携状況

② マイナ利用率の可視化

  • 月次で確認

  • 受付フローに組み込む

③ オペレーション標準化

  • 声かけスクリプト作成

  • チェック実施の記録ルール整備


まとめ|これは“DX加算”ではなく“選別ルール”

今回の改定を一言でいうと、

「やっている薬局だけ評価する仕組み」への転換

です。

  • 点数は8点

  • 満たせないと継続的に機会損失

👉 今後は
**DX対応=設備投資ではなく「運用力」**が問われます。


出典:調剤報酬点数表に関する事項
個別改定項目について
令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】 厚生労働省保険局医療課
特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

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