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英語フレーズの記録No.3         カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』

数あるnoteの中から、こちらをご覧いただきありがとうございます。

カズオ・イシグロさんの『わたしたちが孤児だったころ(When We Were Orphans)』を読み進めながら、気になった英語フレーズを紹介していきたいと思います。
※物語の一部に触れていますので、未読の方はご注意ください。


今日は、この作品で気になった英語フレーズを3つまとめました。

I'd been meaning to pop over to you long ago, just never got round to it.
「前から君のところに寄ろうと思ってたんだけど、なかなか来られなくてね」

— When We Were Orphans, Part One, Chapter 1, p. 5

《場面説明》
昔の学友ジェームズ・オズボーンは主人公の家を訪れていましたが、ランチの約束を思い出して帰ることにします。
去り際に「今夜、僕の伯父が主催しているパーティーに行くんだ。レオナード・エバーショット氏を祝う会さ。例の大物実業家だよ、知ってるだろ? 良かったら君も来ないか?」と主人公を誘います。
その後、 ふと思い出したように付け加えた一言が、今回のセリフです。


🌀今日の英語フレーズ

① I'd been meaning to do~は、「ずっと〜しようと思っていた」「前から〜するつもりだった」という『継続した意図』を表す意味の表現です。

I’d(=I had) been meaning to do ~ は過去完了進行形の表現となります。 mean to do ~(〜するつもりだ)という動詞の意味が組み合わさることで、過去のある時点まで「やろうと思っていた状態が続いていた」ことを示します。
思ってはいたものの実行できていなかった、というニュアンスが含まれるのが特徴です。

例文:
I'd been meaning to call you.
(ずっと電話しようと思ってたんだけど、できなくて。)


② pop overは、「ひょいっと立ち寄る」「軽く訪ねる」という意味の、カジュアルな表現です。
pop には 「ぱっと動く」 という軽いニュアンスがあり、そこから生まれた言い回しです。
stop by「立ち寄る、寄り道する」という似たような表現がありますが、pop over のほうが “ひょいっと” 感が強く、親しみがある表現のようです。

例文:
I’ll pop over later.
(あとでちょっと寄るね。)


③ never got round to it は、「なかなか実行できなかった」「つい後回しになってしまった」という意味の表現です。
get around to が「(やろうと思っていたことに)ようやく取りかかる」という意味で、ぐるっと回って目的にたどり着くイメージのある表現です。
never をつけると「結局取りかかれなかった」となり、never got around to it は「結局やらずじまいだった」「ずっと先延ばしにしてしまった」というニュアンスになります。
また、get round to it の it は、話し手が「やろうと思っていたのに、まだ取りかかれていないこと」を指します。返信・掃除・訪問など、文脈によって内容が変わる代名詞です。

例文:
I wanted to clean the room, but I never got around to it.
(部屋を片づけようと思ってたんだけど、つい後回しになっちゃって。)


今回のセリフには「言葉にできなかった思い」や「後回しにしてしまった後悔の気持ち」がさりげなく込められていて、とてもいい表現だと思いました。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

#英語がすき

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