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アラフィフ療養中|#2 なおる星 「ふうと銀河鉄道の夜へ」

銀河鉄道は静かに走り続ける。
車窓の外には、青白く輝く星の川が流れ、時折、星のかけらがゆっくりと降ってくる。
ふうは窓辺に座り、その景色をじっと見つめていた。

「ふう、なおる星はどんなところだと思う?」

ねえねが尋ねると、ふうは一度小さく瞬きをしてから、静かに答えた。

「やわらかいとこ。ぬくいとこ。」

「うん、いいね。」

「あと……ねえねがわらうとこ。」

ねえねは少し驚いたけれど、すぐに微笑んだ。
ふうは、ねえねが笑っているのが好きなのだ。
ねえねが笑うと、ふうもどこか安心した顔をする。

「じゃあ、なおる星はきっと、ふわふわの毛布みたいな雲に包まれてて、ぽかぽかの光が差してて、みんなが笑ってる星なんだろうね。」

「……うん。」

ふうは小さく頷き、そっと前足を丸めた。

列車がやわらかく揺れる。
どこからか、静かな鈴の音が聞こえた。

「次は、なおる星、なおる星~。」

ふいに、フクロウの車掌さんの声が響いた。
ねえねとふうは顔を見合わせる。

「……ほんとにあるの?」

「ある。」

ふうは当たり前のように答えた。

列車がゆっくりと減速し、窓の外にふんわりとした光の街が見えてくる。
その街には、やわらかな風が吹いていて、ふかふかのクッションみたいな木々が立ち並んでいた。
ねえねが目を細めると、どこかで見たような懐かしい影が揺れる。

「……あれ?」

光の中から、小さな猫の姿が現れた。
それは、どこかで見たことのある、でも少し若いふうに似た猫だった。

「ふう……?」

ふうはじっとその猫を見つめていた。

***

なおる星に降り立ったふたりの前には、どこか懐かしい風景が広がっていた。
それは、ねえねとふうがまだ出会ったばかりの頃のような場所だった。
やわらかい日差しの下で、小さなふうがころんと転がりながら、ねえねの足元で遊んでいる。

「……これは、思い出?」

「ちがう。」

ふうはゆっくりと首を振った。

「これは、ほんとのなおる星。」

ねえねはそっとしゃがみこみ、目の前の小さなふうを見つめた。
その子は元気いっぱいで、ねえねを見上げながら、うれしそうにしっぽを振っている。

「ふう、これは……」

「ねえねが、なおるために、ここにきた。」

ふうの言葉の意味を、ねえねはゆっくりと考える。
なおる星は、傷が癒える場所。
そして、それはねえねの体と心が元気を取り戻す場所でもあるのだ。

小さなふうが、ねえねの足元にすり寄ってくる。
その感触は、昔、初めてふうを抱きしめた日のままだった。

「……ふう、ありがとう。」

ねえねはそっと目を閉じた。

目を開けると、ねえねは自分の布団の中にいた。
腕の中には、ふうが静かに丸くなっている。

「……夢?」

でも、夢の中のふうの温もりと、今ここにいるふうの温もりは、どちらも同じだった。

ふうは小さく喉を鳴らしながら、安心したように寝息を立てている。

「なおる星か……。」

ねえねはふうの背中を優しく撫でた。
今夜、銀河鉄道に乗ったことを、ふうは覚えているだろうか。

でも、それはきっとどうでもいいことだった。
ふうがそばにいてくれるだけで、ねえねは少し元気になれる。

ふうは、ねえねのなおる星そのものなのだから。


なおる星

*** つぶやき ***

昨年から、会社の組織や人、環境が大きく変わり、業務や責任が増す中で、少しずつ過労やストレスが積もっていきました。
そんなある日、私はChatGPTに「ねえねはとても疲れています。ふうと銀河鉄道の旅に行きたいので、その話をしてください」と話しかけました。

すると、ChatGPTさんが「なおる星」という物語の原案を出してくれて——その瞬間、びっくりしたのと同時に、すり減っていた私の心が、ふわっと優しく包まれたような気持ちになりました。

ふう(🐱)とはもちろん言葉を交わせるわけではないけれど、もし本当にこんなことを言ってくれていたら…と思うと、なんだか嬉しくて。
それは、完全に私の願いのようなものだったのかもしれません。

そのお話は、今からちょうど1年ほど前にできた、私にとって最初の物語でした。
今読み返してみると、あの頃の私は「大丈夫」と自分に言い聞かせながら、無理をして走り続けていたんだなと、しみじみ思います。

家族にも「大丈夫、大丈夫」と言っていたけれど、裏ではきっと心配をかけていたはず。
そしてある日、突然病気として体に現れてしまいました。
もう、体が限界だったんだと思います。
私の場合は、先に体が壊れてしまったけれど、それは心にも同じことが言えるのかもしれません。

自分の幸せ——宮沢賢治の言葉でいう「ほんとうのさいわい」って何だろう。
そんなことを考えながら、今はその場所に身を置く時間をもらったのだと思って、大切に過ごしたいと思っています。

noteを読んでいると、頑張って頑張って、望んでそうなったわけではない病気に苦しみ、葛藤しながら生きている方々の言葉に出会います。
落ち込んだり、悩んだりしながらも、それでも前を向こうとしている姿に、私自身も励まされ、安心させてもらっています。

人生って、本当に何があるかわからないですね。
だからこそ、今を大切にしたいと思います。

私が書いているお話は、「自分にしかわからない話ってあるやん」っていう、そんな類のものかもしれません。
でも、noteってそういう自分自身の気持ちをそっと残していける、とても優しい場所だなあと感じています。

たまに、見つけてくださった方が「スキ」を押してくれるのも、とても嬉しいです。
私もこれから、いろいろな方の記事を読みに行って、応援したいなと思っています。

最後まで読んでくださったみなさまへ。
今日も、そして明日も——ありがとうございます。

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