投資初心者が読み解く「骨太の方針2026」は国を挙げてのランチェスター戦略?
「骨太の方針2026」で出された官民投資ロードマップを見ていると、これからどんな分野にお金が流れていくのか、少しずつ見えてくる気がしています。
公的機関の資料や各種報道などを参考にしながら、官民合わせて370兆円を超えるような大きな投資計画の中で、特に資金が集中しそうな上位5つの分野について、私なりに整理して考えてみました。
まず、一番圧倒的な規模でお金が集まりそうなのは「半導体基盤(約68兆円)」。AIやロボット、防衛など、これからの新しい技術を支えるためにはどうしても欠かせない土台になるので、工場を建てたり設備を整えたりするのに一番巨額なお金が必要になるみたいですね。
その最上流(最も難易度が高く、付加価値の高い分野)に位置するのが、ラピダスが目指す「先端ロジック半導体(2ナノメートル以下)」の国内生産だったりしますね。
ラピダス、まさしく最上位に位置づけられる「本丸」です。

次に大きな資金が向きそうなのが「創薬エコシステム・先端医療(約23.4兆円)」。新しいお薬の開発や世界規模での臨床試験にはすごくお金がかかると聞きますし、日本発のイノベーションを起こすためにも手厚く支援されていくのかなって期待しています。

そして3番目に注目したいのが「バーティカルAI・サイバーセキュリティ(約23.1兆円)」です。医療や産業など特定の現場に特化したAIの開発と、国や企業のデータをしっかり守るセキュリティ技術は、これからの社会でますます重要になっていく気がします。

4番目としては「次世代エネルギー・資源(約15兆〜20兆円規模)」です。ペロブスカイト太陽電池や水素エネルギー、次世代の原子炉など、環境に優しくしながら国内でエネルギーを確保するための投資が本格化していくのかなと見ています。今年はとくに自前のエネルギーの必要性を痛感しましたね~!!今日の今日も。

最後の5番目は「フィジカルAI・AIロボティクス(約10.5兆円)」。人手不足が深刻になる中で、工場や建設、介護などの現場で実際に働いてくれるAIロボットの技術や部品を作る仕組みに、これからしっかりお金が投入されていきます。

こうやって各種データを元に整理してみると、国がどんな未来を目指してお金を集中させようとしているのか、なんとなくイメージが掴めてくるような気がしています。
一番強く感じるのは、少子高齢化で働く人が減っていく日本において、AIやロボットの力を借りて人手不足を乗り切ろうとする本気度です。ただ我慢するのではなく、工場や建設、介護などの現場でロボットが当たり前に活躍するような時代を、お金を集中投下して急いで作ろうとしているのかなと感じます。
また、半導体やエネルギー、お薬といった分野に巨額の資金が向かうのを見ていると、海外に頼りすぎず、万が一の時でも国内でしっかり生活や産業を維持できるようにする土台作りを急いでいる印象も受けます。特に半導体はあらゆる技術のベースになるので、ここを日本国内でしっかり作れるようにすることが一番の最優先事項になっている気がします。
さらに、サイバー攻撃から大切なデータを守る技術を固めつつ、医療や産業に特化した新しいAIで世界に挑もうとする姿勢からは、国全体で「守り」と「攻め」のバランスを整えようとしているのかなと思えてきます。
一言でまとめてしまうと、人手不足や安全保障といった日本が抱える大きな課題を、先端技術への投資の力で本気で解決しようとしている、そんな国の強い意志やイメージが伝わってくる気がします。
ただし2040年まで官民合わせて370兆円を超えるような大きな投資計画というと、たしかに大きな投資ではありますが、念のために比較としてアメリカの規模感も押さえておきます。
巨大IT企業4〜5社(アマゾンやマイクロソフトなど)だけで、単年度(たった1年)で100兆円近く(7000億〜9000億ドル規模)の設備投資をAIデータセンターやインフラに投じています。
日本の「15年で370兆円で年間平均 約24.6兆円」という投資計画を、アメリカの巨大IT企業1年で数十兆円〜100兆円と比べると、正味な話、なんだかショボいな…と思ってしまいました。

でも、いろいろ調べていくうちに、ショボく見えるのには理由があって、実際はこういう戦い方なんだって納得できたポイントが見えてくる気がしています。ではでは…
1. 「お金の量」ではなく「得意な土俵」で戦おうとしている
アメリカの巨大IT企業は、圧倒的な資金力で「世界中のデータを集める巨大なシステム」を作っています。ここに正面から同じやり方で挑んでも、お金の量で負けてしまうのは目に見えています。
だから日本は、アメリカがどれだけお金を積んでも一朝一夕には作れない「精密な製造装置」や「半導体の材料」、「現場で働くAIロボット」といった、日本のものづくりが強いニッチな分野に絞ってお金を投じようとしているみたいです。私は投資をはじめてから知ったのですが、世界に通用するどころかニッチトップ企業が日本にはいっぱいある。
2. アメリカが大きくなればなるほど、日本も得をする仕組み
実は、アメリカの巨大企業がAIやデータセンターに何十兆円も使えば使うほど、「それを動かすための日本の部品や製造装置」が買われることになります(いまのAI特需で、ここのところ株価はサゲサゲでも企業は数年間の大儲け確定中)。
真っ向勝負で勝とうとするのではなく、「アメリカが投資すればするほど、日本の得意な技術が売れて儲かる」という、賢い「受け皿」の位置。通称でAIのツルハシ屋さん。
3. 今までお金を使わなかった日本企業を動かす「呼び水」
今回の370兆円は、国が全部出すわけではなく「民間企業にもこれくらい投資してほしい」という目標値です。失われた30年って言われていますが、大企業はお金を溜め込んでいるよね~って指摘ですね。
今まで日本企業は将来が不安で貯金(内部保留)を抱え込んでいましたが、国も「これから半導体やAIロボットには長期間しっかり予算を出すよ」と約束することで、企業が安心して設備投資に踏み切れる「きっかけ(呼び水)」を作ろうとしているのだと思います。
その一方で利上げのブレーキ問題。このあたりの金融政策や金利の影響については複雑な要素が多いので、またじっくり勉強して整理してみたいと思います。もう、いったん考えない(笑)。
全体を一言でまとめると、アメリカのように正面からお金の力で殴り勝つような派手さはないけれど、自分が勝てる狭い土俵を見極めて、確実に生き残ろうとする現実的な計画なんだな、というイメージが掴めてきました。
まさしく国を挙げてのランチェスター戦略です!!
日本は戦争でアメリカに負けた、これからは経済の戦争だって誰の言葉だっけ?信越化学の元会長さんだったかな。まさに経済戦争です。
骨太の方針、これはまさに、
これからの経済戦争の戦略そのものですね!!
長くなりましたが、まとめますと、どうやら、けっしてショボい戦い方ではなさそうです。それに絶対に負けられない戦いです。骨太の方針、なんかワクワクしてきました(笑)。

今年の相場はAI特需でのアゲアゲとサゲサゲ。短期で損をくらった人も多そうですが、各企業そのものは年初や去年よりも株価はおおきく上がっているのでは?って気がします。
たとえばフジクラだって年初は3,000円くらいで今は4,325円(7/27終値)。なにより日経平均とTOPIXは年初より上がってる。つまりは、これからの日本の経済成長をかけた戦い、今年の打ちスジ、日本にとっては大成功かもな~って思います。いや、大成功です。
だって私なんか、忘れもしない3月ごろ日経平均50000円割れる~って超悲観的だったもん。いやいや、なかなか70,000いかね~な~なんて早々に贅沢は言えませんね。
だからいま、私は顔を上げ、骨太の方針を胸に、前を向いて歩いていきます。本日は日経先物がサゲサゲではありますが、どっしり構えて相場を眺め、前進、前進!!前進あるのみ!!わっしょいっとな(笑)!!

