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3泊5日ウィーン旅行日記

自分について:
・大学で軽くドイツ語を勉強したがアルファベットのドイツ語読み以外はかなりうろ覚え
・英語はドイツ語よりは多少聞き取れますがふつうに不得意の部類です。機械翻訳してカンニングしながらじゃないと基本的に人に話しかけられません。

そんな感じでも『地球の歩き方』を読んでGoogleマップ見ながらなら大体の場所には行けたよ、という日記です。

注意:
・当然のことですが、旅行関係の重要な情報は最新の書籍や信頼できるウェブサイトを確認してください。あくまで個人の体験であり、正確さは保証しません。
・作品タイトルや解説の訳文は、翻訳機+検索+辞書です。個人用備忘録です。間違いもあると思いますので参考程度にご覧ください。


前夜

出国(羽田→ヘルシンキ→ウィーン)


仕事帰りに羽田空港へ。社員証を持ったまま海外へ行くことになるので、無くさないか若干ドキドキです。空腹に負けてつい、空港でつるとんたんのうどんを食べました。京都風の鴨入りうどん美味しい〜

京しっぽくのおうどん/つるとんたん

フィンエアーで大体22時に羽田発、朝5時にヘルシンキへ。乗り換えは朝9時発で、昼の11時にウィーン着。

夜ご飯はハンバーガーか、鶏の煮物+ご飯でした(本日2回目の夜ご飯…)。私は後者にしました。
なお、メニューの中にご飯もあるのにパンも付いてくるところに、ヨーロッパスタイルを感じました。

鶏の煮物、ご飯、豆腐サラダ、パン。

朝ごはんはオムレツでした。ふかふかで美味しかった。

オムレツ、ポテト、ソーセージ。

失敗①(入国審査)
シェンゲン協定とやらの決まりで、オーストリアではなくフィンランドで入国審査があることを知らず、ぼんやりと列に並んでいて何の心構えも出来ていなかったので、審査官の方の質問内容が分からず、何度か聞き返してしまいました。質問は「日本にはいつ帰るの?」だけで、「ないんてぃーんす(19th)」と言ったらスタンプを押してくれました。

ヘルシンキ空港はムーミンやサンタなどがあちこちにいて、個性的でした。きっとムーミン好きにはたまらないことでしょう。あと、トナカイ?の毛皮が130〜150ユーロくらいで山積みで売られていました。空港で買う人いるのかな…?

子供の背丈くらいある、ニョロニョロのオブジェ


1日目


ウィーン国際空港に到着。ヘルシンキからの数時間のフライトの間に『地球の歩き方』をざっと読みました。交通機関の使い方から食事方法までまとまっていて、ありがたい本です。

Come for a kiss とのこと。行きます!


WienMobilのチケットを買う


早速本に載っていた、街中を公共交通機関で移動する用の乗り放題チケットを買います。
なお、私が直前にならないと行動できないだけで、オンラインチケットは普通に日本国内からも買えると思います。

iPhoneの私はWienMobilのチケットをApple Payで買えたのですが、同行した家族はAndroidでクレカ決済しようとしても通信タイムアウトでなぜか買えず。多分Androidとかは関係なく、回線の問題だとは思いますが、結局買えなかったので、諦めてウィーン空港駅の地下のチケット券売機で購入。4日滞在予定なので7日フリーパスを買いました。(ちょっと余分で勿体無いけど、72時間+24時間で買うより安かったので。オンラインで買うと大体19ユーロ、券売機だと22ユーロだったかな)

なおチケットは乗車中に一度も確認されませんでした。そんな感じなんだ…


ベルヴェデーレ宮殿へ

失敗②(スーツケース持ち込み禁止)
ベルヴェデーレ宮殿に行く前に、ホテルに寄ってスーツケースなどの大きい荷物を預けようと思ったのですが、事前に13時入場開始のオンラインチケットを買ってしまっていたので、時間が無くなり慌ててスーツケース持ったまま宮殿へ。多分ロッカールームに預けられるだろうと楽観しながら。
しかし晴れたお昼の中、素敵な木立と白い砂利の小道をスーツケース持って歩いてる人などおらず…なんか浮いてるかも…間違ったかも…という悪い予感は完全に当たっており、入り口に「スーツケース持ったままだと美術館入れませんよ」という看板があり、スタッフの若干強面のお兄さんに「チケットの時間は大丈夫だから、そこの駅のロッカールームに預けてきな!」と親切にアドバイスいただき、オッケーオッケーソーリーと汗をかきながら慌てて退園。結局ホテルがそこそこ近かったので一旦フロントに預けて、ベルヴェデーレ宮殿へ向かいました。

ベルヴェデーレ宮殿上宮。晴れてて良かった
内装も豪奢


上宮ではクリムトの《接吻》などの有名かつ素敵な絵画が見られます。

グスタフ・クリムト《接吻》

他、有名どころとしてはナポレオンの絵など。

ジャック=ルイ・ダヴィッド《サン=ベルナール峠を越えるボナパルト》

個人的にはエゴン・シーレの《死と乙女》(Tod und Mädchen)が良かったです。こういうポーズが好きなんです(イリヤ・レーピン《イワン雷帝とその息子》とか)。

エゴン・シーレ《死と乙女》

wiki引用で恐縮ですが、死と乙女という題材はルネサンス期からある、「死の舞踏」にエロティックな文脈が付け加えられたモチーフとのことです。

乙女=エロティック文脈と言われると若干微妙な気持ちにもなりますが、しかし古今東西、人気のあるテーマなのも分かります。(私もミュージカル「エリザベート」好きなので)

ミュージカル「エリザベート」
16歳でヨーロッパ宮廷随一と謳われる美貌のオーストリア皇后となるが、伝統と格式を重んじる宮廷との軋轢の中で苦しみ、やがてウィーンを離れヨーロッパ中を流浪する日々を送り、その旅の果てに暗殺された皇妃エリザベートのベールに包まれた半生を描く。彼女につきまとい誘惑する「死」という架空の存在を通して迫り、これを以って中央ヨーロッパにおける帝国支配の終焉と新時代の萌芽を描いた作品である。

Wiki エリザベート(ミュージカル)

下宮でもちょうどクリムトについての展示をやっていたので、見に行きました。

ベルヴェデーレ宮殿下宮
下宮の内装もすごい
Gustav Klimt Pigment & Pixel

今は白黒写真しか残っていない、焼失したクリムトの絵画の色彩を研究して再現する!という展示。制作過程の再現などもあり、面白かったです。
クリムトは金色をふんだんに使ったイコンのような荘厳さと、どことなくモダンで退廃的な人々の表情が良いですよね。

ファカルティ・ペインティング《医学》の色彩再現
ここではクリムトの《ユディト》も見れました。(部分拡大)


常設展示の、中世絵画のコレクションも見ました。

中世絵画コレクション

展示室内には作品詳細・来歴などの記載はありませんでしたが、聖人と思われる方々の殉教を描いた絵が多く、そういう残酷な絵も好きな人間としては見応えがありました。(不謹慎な見方ですが)
※一部、流血表現があります。

首を切り落とされてお墓へ向かう聖フェリックス、聖レグラ、聖エクスペランティウス(部分拡大)
聖ヴィトゥスの殉教
いばらの冠のキリスト。痛そう
聖王(聖オズワルド?)の像。なんだかおしゃれな佇まい(部分拡大)


なお下宮の見どころとしてよく紹介されていた「黄金の間」が見つからなかったのでスタッフに尋ねたところ、おそらく展示関係でクローズドしてた模様。

あとは「The World in Colors」という企画展もやってたのでさらっと眺めていきました。しかし、そこで思いがけず好きな絵、セガンティーニの《悪しき母たち》が見れたので良かったです。

ジョヴァンニ・セガンティーニ《悪しき母たち》
ゴッホ《オーヴェールの平原》
リハルド・ヤコピッチ《太陽の習作》

お土産にはベルヴェデーレ宮殿コレクションの日本語版カタログ本と、クリムトのキラキラポストカードを買いました。

夕ご飯(Restaurant Vienne/Onur Chefs)

夕ご飯は、Restaurant Vienne/Onur Chefsで食べるつもりだったので、少し離れてましたがトラムに乗ってお店へ向かいました。しかし…

失敗③(予約ミス)
ネットで予約したつもりがうまく予約できてなかったようです。君の名前はキャンセルされてるよ、と言われて???状態に。最後にメール認証かなんかを押し忘れていたのかもしれません。。予約で30%オフになる予定だったのに…残念!予約は確定できているかちゃんと確認しよう!

Restaurant Vienne/Onur Chefs

テラス席なら空いてるとのことで案内してもらいました。注文したシュニッツェルは味付けが程よくてとても美味しく、リンゴジュースも美味しかったです。あと店員さんがフレンドリーで優しかった。
感想を聞かれたので片言でsehr lecker(とても美味しい)と言いました。二人で75ユーロくらい?チップ込みで80ユーロ支払いました。(円安がつらいね!)

シュニッツェル(カツレツ)

スーパーに寄って、飲料水と、おやつとしてリンゴ&ベリージュースとナッツを買って、ホテルへチェックインして、1日目終了。
さっそく色んな失敗をしてしまいましたが、そんなオタオタしてる観光客にも基本人々は優しかったです。ありがとう。

100% Apfel Beeren Saft。すごく美味しい

2日目

シシィミュージアムへ

ウィーン2日目。
まずはホーフブルク王宮へ向かいます。朝からモーツァルト像は少し混んでいて、人気でした。

モーツァルト像と、ト音記号型の花壇。

シシィミュージアムのチケットを(オンラインで買おうとしましたが、直前の時間指定はギリギリすぎて買えなかったので)窓口で購入。9:30くらいに行ったら9:50入場くらいの券を買えました。おそらく、時間に遅れたら入れない系の厳しめの制限のようです。

シシィミュージアム入り口

中は少し薄暗く、シシィゆかりの様々な品が雰囲気たっぷりに展示されています。オーディオガイドは日本語もあるので、ガイドを聞きながらの鑑賞がおすすめです。(展示品の説明パネルとかはないため)

故郷を離れる前夜、ミュンヘンでの舞踏会で着用された、シシィのドレスのレプリカ。アラビア文字で「ああ、なんと美しい夢なのか」と書いてあるとか。しかし宮廷での結婚生活はシシィには合わず、「悪夢」だったとも。
シシィが旅で使った馬車の再現。
シシィの部屋。ダイエット用のハードな体操器具が置いてある。


おやつ(Café Sacher)


わりとゆったり流れに乗って見ても、11:00くらいに見終わりました。そこから歩いてカフェザッハーへ。

Café Sacher

運良く予約無しでもそこまで待たずに入れましたが、そのあとすぐに5-10組程度は行列が出来ていたので並びたくない人は予約が良いと思います。

店内も素敵


朝ごはん的なメニューはもうやっておらず、スイーツしか頼めないよ、とのことでザッハートルテとアインシュペーナー(いわゆるウインナーコーヒーっぽいやつ)の生クリームダブルをいただきました。トルテは中のあんずらしきジャムの風味が美味しかったです。

アインシュペーナー
ザッハートルテ


カフェの内装も大変美しく、短めでしたがよき時間を過ごせました。二人で36ユーロ、店員さんが優しかったのでチップ込みで40ユーロくらい払いました。

シュテファン大聖堂へ


カフェを出てシュテファン大聖堂へ。

シュテファン大聖堂、外観。
内観。ゴシック建築の天井の高さは、荘厳さに一役も二役も買っているかも。


荘厳さに圧倒されつつ、中の地下階段の近く、カタコンベツアーの集合場所へ向かいました。13:00開始とのことで、周りには人が沢山集まっていました。

カタコンベツアー入り口

中に入って、説明係の方がドイツ語と英語で繰り返し説明をしてくれました。私の語学力だと全てを聞き取って理解するのは難しかったですが、中には説明の紙があり、日本語版もあったので有り難く頂戴しました。(たまに説明係の方のドイツ語ジョークに沸いてる様子が気になりつつ、勉強しないとな…と思いました)
※カタコンベの中は撮影禁止なのでご注意。

カタコンベの中はいくつかのエリアに分かれています。

  • 司祭などの方々が棺に埋葬されているエリア。

  • ハプスブルク家の王族の内蔵などがツボに入れられて埋葬されているエリア。

  • 古い墓石などのモニュメントの展示室。

  • ペスト等の感染症で亡くなった多くの方々が、集団墓地に埋葬されているエリア。

集団墓地について…おそらく多少は棺にも入れられていたのでしょうが、朽ちるに任されて大量の遺骨が剥き出しになっていました。まだ行ったことはないものの、世界各地の戦争関係の博物館などには犠牲者の方の骨が集められているところがあるのは知っていますが、普通にお墓としての場所でこんなに人骨を見たのは初めてです。すごい所でした。
ツアーは一人7ユーロでした。

地下墓地を抜けると教会の裏手に出ます。明るい場所に出てきたら、休憩中の馬車の馬がお水を飲んでいて、なんだかほっとしました。

お水を飲んでる馬。かわいい


世界博物館へ


今日の予定はこの後Jesus Christ Superstarのライブ公演を見に行くだけでしたが、まだ14:00くらいで、時間が余ったので世界博物館(Weltmuseum)へ。

Weltmuseum Wien

特に、甲冑コレクションを堪能しました。剣や槍、ハンマー、弓などの様々な古典的武器も見れて、ダークソウル好きとしては大変面白かったです。

甲冑コレクション①(いろいろ)
甲冑コレクション②(ハプスブルク家の甲冑だったかな)
甲冑コレクション③(1526年、コスチューム甲冑)
甲冑コレクション④(騎兵甲冑、詳細は撮り忘れました)
甲冑コレクション⑤(鳥のヘルム?)
甲冑コレクション⑥(試合の再現?)


楽器コレクションや、世界の色んなものコレクション、あとは特別展の「パンツ(=主にズボンの方?)を履いてるのは誰?」展もさらっと見てまわりました。日本については褌が展示されていました(袴じゃないんだ…)。

Weltmuseum Wien のウェブサイトより
Fundoshi

夕ご飯(Weltmuseum Wien: Café & Bistro)


博物館内に併設されているカフェでグヤーシュを頼みましたが、これが大変美味しくて感動しました。大きい肉がゴロゴロ入ってて、さりげなくスパイスが効いてて、食べ応えがありとてもよかったです。

グラーシュ/グヤーシュ


Jesus Christ Superstar in Concert を見る


お次はいよいよ、トラムで公演会場のWienStadthalleへ。

Wien Stadthalle


中では売り子さんが歩きまわりながら、パンフレットを10ユーロで売ってました。もちろん買いました。

多くのお客さんがバーでグラスワインやジュースを注文し、飲みつつおしゃべりしながらエントランスホールで待機してたので私もワインを一杯飲みました。
オレンジ色っぽいワイン?が美味しそうだったのですが、これかな?と思って頼んだら赤ワインでした。普通に美味しかったですが。。

席近い!見やすい!
いよいよ始まると思ったら緊張してきました


公演は言うまでもなく素晴らしく、目の前に散々DVDで見た俳優がいるょ…と緊張の汗をかきながら、海を超えてやってきたファンとしては満足を超えて大満足しました。

以下読まなくてよい補足:
高校生の時に帝劇のエリザベートを観てハマり、ウィーンミュージカルのエリザベートのDVDやCDを観てさらにハマり、特に歌が好きな俳優(Serkan Kaya)の歌をもっと聴きたくてJesus Christ SuperstarのCDも聴き、そしてインスタを眺めながらSerkanって今はドラマの俳優業とかやってるのかな〜舞台は出てないのかな〜とのんびりしてたら昨年の夏前に「またユダ役で出るよ✌️」の投稿を見て驚愕し、慌ててチケットを取り、そして無事に観に行けました。
Serkan Kayaファン全員と良かったよね、と握手して回りたい、そんな気持ちです。喉から音源を超えた素晴らしい歌をありがとう。生で舞台を見れたことに感謝。あと座席を通路すぐ横にしてたら最後の「Superstar」でSerkanが通路をぐるっと回ってくれたのでびっくりしました。そんなことってあるんだ。席を取った時の私、ナイスジョブでした。
欲を言えばまた公演CD・DVDを売ってほしいです。。ぜったい買うから。。。

なお帰り際に隣のオーストリアンっぽいカップルに話しかけられ、今度日本に行こうと思うんだけど、良い時期はあるかと聞かれたので、私のおすすめは4月だよ、桜綺麗だから。と伝えました。全観光ガイドに載ってそうな超平凡な答えですが、まあ桜はじっさい毎年見ても超綺麗だから…
逆にウィーンについて質問はある?と聞かれたのですがとっさには特に思いつかず、「良い旅を!」「ありがとね!」「バイバイ〜」と握手して別れました。

トラムに乗って、ホテルへ戻ります。トラム超便利。
トラムでも近くに座ってたオーストリアンっぽい男女に話しかけられました。なぜ日本人と分かってる感じで話しかけてくるのだろうか。不思議でした。彼らは若干テンションがハイすぎて、酔ってるのかなと若干ビビりましたが、一言二言喋った後すぐに目的駅で降りて行きました。

それからホテルに着く直前の道のりで、一応周りを見て自転車用通路を横断したところ「そこ自転車用だからあぶねーよ!?」と配達員っぽいチャリのお兄さんにも話しかけられました。夜なので道端で人に話しかけられることにビビりましたが、きっと親切心から教えてくれたのでしょう。ありがとう、、
ホテルに着いて2日目終了。

3日目

軍事史博物館へ


ウィーン3日目。
同行した家族の希望で、朝9:00過ぎに軍事史博物館へ。

HeeresGeschichtliches Museum

エントランスには様々な戦争の有名人たちの像が(あまり詳しくないけど)。

エントランス

地階の展示室は薄暗くて少し埃っぽいような古い匂いがしていて、様々の武器や軍服が展示されています。フランツ・ヨーゼフの軍服もありました。

フランツ・ヨーゼフの軍服や勲章など


次の展示室にはサラエボ事件の車が展示されていました。(しっかりパネルを読んでいなかったので、本物かレプリカかはわかりませんが)
銃弾を受けた窓ガラスも展示されていました。

サラエボ事件の車
銃弾を受けた窓ガラスなど

飛行機や大砲などの実物展示に加えて、戦争中の兵士たちを描いた絵画も展示されています。
※一部、流血表現や死の表現があります。

何メートルもある大砲
プロペラ飛行機
大きな砲弾が鉄板屋根をぶち抜く様子
おそらくガスマスク装備
ハンス・ラーウィン《兵士と死》
アルミン・ホロヴィッツ《最後の祝福》

中にはシーレなどのスケッチも展示されていました。アートと政治は否が応でも結びついているのだと思わされます。

シーレ、アントン・コーリグなどの戦争にまつわる絵画・スケッチ

上の階はそこまでじっくりとは見ていませんでしたが、ハプスブルク時代の有名な軍人にまつわる展示のようでした。踊り場にはフランツ・ヨーゼフの像があり、展示室前のミニホールのような場所は、王宮系列の相変わらずの立派な美しさです。

上階ミニホール

戦争で馬が死んでいる絵があり、切ない気持ちになりました。

ルドルフ・リッター・オットー・フォン・オッテンフェルト《オーストリア砲兵隊の栄光の一頁》(部分拡大)
一応、原文はこちら。Rudolf Ritter Otto von Ottenfeld (1856 - 1913): „Ein Ruhmesblatt der österreichischen Artillerie" Die Armeegeschützreserve nach der Schlacht bei Königgrätz am 3. Juli 1866


戦車館へ


本館から少し離れたところにある戦車館(Panzerhalle)へ。ハシゴに登って戦車の中を覗いたり出来ます。

いろんなパンツァーが。
戦車の中、狭すぎる。

いろんな国の戦車が展示されていました。戦車に詳しくない私からすると、アメリカ製の戦車は特にデカいな、、くらいしか分かりませんでした。こんなので踏み潰されたらひとたまりもなさそう。

中身スケスケモデルもいる。


美術史美術館へ

①企画展を見る


13:00過ぎ頃に美術史美術館へ到着。

Kunsthistorisches Museum

少し列が出来ている中、チケットカウンターに並び、企画展込みのチケットを買いました。(確か27ユーロくらい)

全ての建物において、内装が華麗。

メインの企画展の入場時間が決められていたため、そちらから先に回りました。企画展タイトルは「アルチンボルド、バッサーノ、ブリューゲル 自然の時代」。この三者の画家含めた作品群から、ヨーロッパと自然との関わりを見つめてみよう、という内容でした。

他にも企画展があったようですが、残念ながら午後だけでは全てを回る時間はなく、「アルチンボルド〜」だけ見ました。


この間行った大阪の国立民族学博物館では、「ヨーロッパは、産業革命前は農業が中心だった」と確か書いてあったのを見たのですが、実際に暦に乗っ取った農民の生活が克明に描かれた絵を見ていると、そうなのだろうと思わされます。

◾️企画展WEBジャーナル

◾️作品リスト


《カレンダー》チロル、16世紀。革、羊皮紙。
《農民のカレンダー(Mandlkender)》アウグスブルク(?)、16世紀。 アイボリー、シルク、銀糸。アンブラス城インスブルック。

1588 年の 2ヶ月が 6 枚の象牙板のそれぞれに刻まれている。左から右に、一日の長さ、月(暦)の印、星座、日数、祭り、月の満ち欠けに関する情報を読むことができる。

https://www.khm.at/en/artworks/bauernkalender-mandlkalender-91429-1

1949 年以来、小さな聖人の像にちなんでマンドル暦(Mandlkalender)(シュタイアーマルク州でのMandl は小人・小さな男の意)として口語的に知られている古い農民暦(Alter Bauernkalender) は、 18 世紀初頭からグラーツで印刷されてきた伝統的な農民暦の名前である。

https://de.m.wikipedia.org/wiki/Alter_Bauernkalender


レオナルド・ダ・ヴィンチやデューラーの自然物のスケッチ、天文図なども見れました。

レオナルド・ダ・ヴィンチ《オーク(ミズナラ)とヒトツバエニシダ(Genista tinctoria)の小枝》
アルブレヒト・デューラー《死んだヨーロッパブッポウソウ》
アルブレヒト・デューラー《北空と南空の地図》(北)


私はアルチンボルド含めて、ヨーロッパの画家が描く魚類や爬虫類は、なんかぬめっとしてて気持ち悪いので好きです。(失礼!)

ジュゼッペ・アルチンボルド《水》
ジュゼッペ・アルチンボルド《地球》。哺乳類も怖いかも


他、企画展で気に入ったのはカニと、チキンです。

↓多分これだったかな?
コンラッド・ゲスナー《動物の歴史 第 4 巻。魚類や水生動物の性質について》(Historiae Animalium Liber IV. de Piscium & Aquatilium animantium natura)
バルトロメオ・スコッピ《羽根をむしられたチキン》


おやつタイム(Café im Kunsthistorischen Museum Wien)

美術史美術館内部のカフェは、内装が美しいと評判のため、ものすごい人気でおそらく20分くらいは並びました。私は家族に並んでもらっている間、常設展の日本語音声ガイドを借りに行きました。

美術史美術館カフェの内装。やばい。ゴージャスすぎる。


そこまでがっつりしたものを食べたい気分でもなく、リンゴのシュトュルーデル(Apfelstrudel)とメランジェを頼みました。店員さんは大変忙しそうで、人気があるのも大変だなあと思いました。

アプフェルシュトゥルーデル、バニラソース添え。パイ生地の中はリンゴの甘煮とナッツ。美味しい

②常設展を見る


食べ終わった後は常設展へ。
どちらかというと、私はデューラーやフランドル地方の絵画が好きなので、そちらの方から回りました。

北方ルネサンスの、繊細ながらも輪郭のくっきりとした克明なタッチが好きです。

ルーカス・クラーナハ(父)《ホロフェルネスの首を持つユディト》。剣が汚れておらず綺麗なのが、逆に怖い気がしてきた
ハンス・ホルバイン《ジェーン・シーモアの肖像》
見てください。この細かすぎて目が眩むようなタッチ
アルブレヒト・デューラー《聖三位一体の礼拝》
右下にデューラーがバッチリ描かれている。制作者の顔が見えるスタイル


特にデューラーの描いた怪しげなお婆ちゃんの絵、《金袋を持つ老女》は、本当に生で見れてよかったです。※片乳丸出しです

アルブレヒト・デューラー《金袋を持つ老女》


私は秋山聰氏のエッセイ「ドイツ美術はなぜ醜いか?」が好きでして、『西洋美術の歴史 5 ルネサンスⅡ 北方の覚醒、自意識と自然表現』という本に載っているバージョンも読んだことがあるのですが、そこではこの絵も引用されて論じられていました。

中世末期のドイツでは、現世のはかなさを示し、死後の救済を期待して敬虔な信仰生活を送らせるための教化手段として、老いさらばえた女性像が好んで制作された。

『西洋美術の歴史 5 ルネサンスⅡ 北方の覚醒、自意識と自然表現』,p528.

Töd und Mädchenのような生命力の象徴としての若い美しい女性像、逆に生命の儚さを強調するための醜い老女像、そういう女性は客体(モチーフ)であり、ただ何かを表現するための手段と見なされることには複雑なものがありますが、しかしこのデューラーの描いた片乳丸出しの怪しげな老婆の絵を改めて見て、画家として一切の手抜きなく全力で怪しい笑みを浮かべる婆ちゃんを描写して後世に残してくれていること、それを生で見れたことが何となく嬉しいのでした。(載せないけど、乳首のくたびれた感じとか、凄かったよ)

ブリューゲルやフェルメールの絵画なども見れました。たまに来日展で見たことはあったものの、こうして無数の絵画の中で見てもやはり印象に残るなと思いました。ルーベンスの絵は、メデューサの絵が好きでした。例によってヌルヌルした生き物の描写が好きなので…

ヤン・ブリューゲル《青い花瓶の中の花束》。画面の中に書き込まれた羽虫が好き
ヤン・ファン・ホイスム《テラコッタの花瓶に入った花の静物画、2本の柱とヴィーナス像のある公園の風景のために》(部分拡大)
トカゲがかわいいね
ピーテル・パウル・ルーベンス《メデューサの頭部》(部分拡大)
ヨハネス・フェルメール《絵画芸術》。構図が完璧すぎて、完璧すぎる(言語化が…)
ヤコブス・フレール《窓辺の女性》。どことなく爽やかで良い絵。
レオンハルト・ベック《竜と戦う聖ゲオルギウス》。喉を突かれてるドラゴンの目がなんだか哀れ
ヘラルト・ダヴィト《大天使ミカエルの祭壇画》。涼やかに悪魔を踏んづけています。
ピーテル・ブリューゲル《農民と鳥の巣取り》。なんとも言えない表情でこっちを見てくる。


イタリア絵画コーナーでは、高校生頃に初めて買った美術史関係の本で見たことがあった絵があり、目を引きました。

ヘンドリック・テル・ブルッヘン《リュートを弾く女性》

本はこれ。↓
なおイタリア語の本の原題は「美術における様式の見方」みたいな感じらしいので、日本語版のいかにもハウツー本的なタイトルで却って敬遠する方もいそうですが、綺麗な図版と詳細な解説が普通に面白いので、高校時代の私は食い入るように読んでました。


カラヴァッジョのようなダイナミックな明暗法・構図は、後世の自分から見ると写真的・映画的で、モダンに感じられます。きっとそれだけ影響が大きいということですね。

カラヴァッジョ《ゴリアテの首を持つダヴィデ》
カルロ・サラチェーニ《ホロフェルネスの首を持つユディト》。首の表情が…


ラファエロは、写真で見るよりもずっと聖母マリアの表情が優しく、可愛らしく思えました。

ラファエロ《牧場の聖母》


ティツィアーノのタッチの滑らかさにも見惚れました。

ティツィアーノ《ルクレティアと夫》


マンテーニャの硬質さは、北方ルネサンスに通じるものがありますよね。実際デューラーもマンテーニャの絵を見たことがあるとか。(『西洋美術の歴史 5』に書いてありました)

アンドレア・マンテーニャ《聖セバスティアヌス》

有名な絵といえばこれも。↓

エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン《マリー・アントワネットの肖像》


キリストが捕まっている絵を見て、家族がこれ昨日舞台でやってたシーンだね😉と言っていました。

ティツィアーノ《この人を見よ》


あと個人的に好きだった絵は、この口がめちゃくちゃデカいドラゴン。

ラファエロ《聖マルガリータ》


じっくり見ていたら閉館まで残り時間わずかとなってしまい、絵画の他は少ししか見れませんでしたが、地階の彫刻エリアでルカ・デッラ・ロッビアのテラコッタのレリーフが見れて感動しました。

ルカ・デッラ・ロッビア《聖母子》
アンドレア・デッラ・ロッビア《スキピオ・アフリカヌス》


お土産に、クラーナハの《ホロフェルネスの首を持つユディト》の解説ブックレット(ドイツ語です、読めるかな)と、コレクション解説本の日本語版を買いました。


夕ご飯(Griechenbeisl)

夕ご飯は、1447年から営業という、歴史あるGriechenbeislというレストランへ。

Griechenbeisl 

特に予約していませんでしたが入れました。ターフェルシュピッツ(Tafelspitz)を頼みました。柔らかくて美味しかったです。

ターフェルシュピッツ。お野菜が独特なカット。


アコーディオン奏者の方が部屋を巡って演奏しており、歴史的ロマンのある素敵な雰囲気でした。目があって会釈したところ日本人と察したのか、上を向いて歩こうとさくらを演奏してくれました。よくご存知で…!

アコーディオン奏者の方


お店の中にある「マーク・トウェインの部屋」には色んな有名人(モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、それこそ名前の通りマーク・トウェイン、etc.)のサインがあるらしく、ちらっとだけ見せてもらって写真を撮ってきました。

天井まで埋め尽くすサイン!

他にお食事中の方がいたので、どれが誰のサインか見るまで居座るのは気が引けてさっと出たので詳しくはわかりませんでしたが、見れただけでも満足です。

お店の外にある排水口から、地下にあるツボの口に向かってコインを投げられるらしく、家族が挑戦してみましたが失敗しました。笑

難しいよ〜

またスーパーでリンゴ&ベリージュースを買って(どんだけ好きなんだ)、ホテルザッハーの売店(bel etagé)へ寄ってお土産のトルテを買いました。
店員さんにトルテは飛行機に持ち込めますか?と聞いたら預け入れも手荷物も問題ないよ〜とのことだったので、スーツケースに詰めて持って帰ることにしました。なお配送にするとトルテの倍の料金になるそうです…遠いからね…しょうがないね…

※トルテは空港でも買えますが、空港のほうが割高です(+7〜8ユーロくらい)。

最後にペスト記念柱を見て、トラムでホテルへ帰還。

ペスト記念柱。17世紀のペスト流行の終息を記念して、レオポルト1世が建てたもの。


4日目

帰国(ウィーン→ヘルシンキ→羽田)

ウィーン国際空港までは、City Airport TrainではなくS Bahnで向かいました。(Wien Mitte駅でCATのスタッフさんにWien Mobileのチケットで乗れるのか尋ねたところ、どうも追加料金がかかるらしかったので)

行きと同じくフィンエアーでヘルシンキ経由です。ウィーン最後の手土産に、プレッツェルとリンゴジャム入りのパンを買いました。

プレッツェル🥨


ウィーン国際空港


ヘルシンキ空港では、家族用にマリメッコのマグカップと、同僚用にスナフキンの名言ポストカードを買いました。
時間があったのでムーミンカフェでベリーのスムージーを飲みました。美味しかった。

ムーミンカフェ
北欧っぽい、馴染みのないベリーが入ってる


飛行機では、機内が乾燥していたのか喉を痛めて若干体調を崩してしまい、風邪薬全般は持っていた方がいいな…と思いました。(頭痛薬と花粉症の薬しか持ってなかった)

北の大地

ヘルシンキ↔︎羽田間は、今はロシア・ウクライナ戦争の影響で、大陸上空を避けて北極海経由での航行となり、迂回の分時間がかかるようです。私が意識出来ていなかった、身近なところに戦争の影響がありますね。言うまでもなく、現実のあらゆる戦争・暴力をふるう行為には反対です。流血や惨たらしい死はフィクションや絵画の中だけで十分だと常々思っています。
体調が悪いとフライト時間が気に掛かり、一層そう思いました。まこと身勝手な理由ですが。

大陸の迂回

機内食は、夜ご飯がハンバーグ(ビーフ/ターキー)でした。ハンバーグは胡椒が効いており、付け合わせのマッシュポテトにもカブが入っていて美味しかったです。

ビーフハンバーグ、マッシュポテト、インゲン、キヌアサラダ、パン。

朝ご飯はスクランブルエッグでした。こちらも普通に美味しかった。

スクランブルエッグ、マッシュポテト、ほうれん草、豆。


5日目

羽田に到着


日本時間の13:30頃に羽田着!あとは普通に自宅へ帰りました。

スカイツリー(中心のあたり)


ここまでお読みいただきありがとうございました。大体のことは書いたと思いますが、もし書き加えたいことがあればそのうち追記します。


旅行の雑・まとめ:


・風邪薬は機内で飲めるように常に携帯しておこう。
・美術史好きは美術史美術館で丸一日過ごしてもきっと時間が足りないくらい楽しめます。
・ウィーンのご飯はどれも美味しかった…!少なくとも私の口には合った。おすすめです。

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