見出し画像

新連載|ゴールネットを揺らしたい ・第1節 VS受付嬢戦 【前半】

戦術はワールドクラス、恋愛は地区リーグそんな主人公の物語

ゴールネットを揺らしたい (第1部全7話)

第1節 VS受付嬢戦【前半】

「遅いぞシンジ、もう軽くアップしてるぞ」

「相変わらずマコト早いな、もう飲んでんのかよ」
「2杯目だよ」

私は居酒屋ですでに2杯目のビールを飲みながら
今日の戦術を検討していた

「シンジの知り合いの子なんだよな?」
「ああそうだよ。取引先の受付の子なんだけど
みんな可愛いんだよね」
「さすがシンジはいつも攻撃的だな」

「何やってんのそれ?」
「あ、これか戦術立ててんだよ。
今日の合コンのフォーメーションをね」

「なにそれ、お前合コンもサッカーかよ」
「当たり前だよ合コンこそサッカーだ」


「お、きたきた」
「わりいマコト、仕事伸びちゃって」

「遅えよシュンスケ、試合始まるぞ」
「何試合って?」

「とりあえずビール頼んで早くアップしろ」

「何小銭出してんの?何それ?」
「今日のフォーメーションだよ。」

「とりあえず時間がないから簡単に
今日の作戦だけ伝える」

「今日は3−5−2で前から行く!」
「今日は引き分けでは意味がない。
勝ち点3だけを取りにいく」

「えっ」
そしてシンジとシュンスケは同時に笑い出した。

「真ん中の50円玉がシンジ。今日は幹事だから中央だ」
「右にシュンスケ、左に私。この3枚で前から行く」

「私とシュンスケで幹事のシンジにボールを出しながら
相手ゴール前に攻め込んでいく。」

「相手の守備が崩れ出したら
チャンスを見てゴールを狙っていこう」

「私は注文やおかわりなど少し下り目で
フォローしながら、
チャンスがあればロングシュートを狙う」

「何言ってんの?」シュンスケは笑っていた

「もう一度伝えた方がいいか?」

シンジも笑いながら
「マコト別れたばかりだから気合い入ってんだよ」

「そうだ今日は私にとって移籍先での最初の試合、
シーズンの初戦、大事な第1節なんだ」

「わかった、わかった、今日はマコトが司令塔だな。
よししっかり勝ちに行こう」 

というとシュンスケは半笑いで
残りのビールを飲み干した。

「よし時間だスタジアムに向かおう」
といってマコトは立ち上がった

「はいはい、スタジアムじゃなくて居酒屋な」
とシンジは軽くツッコミ入れながら立ち上がった。





「まだ相手は来てないようだな、
よしシンジ、シュンスケ
戦術通り配置につこう」

そういうと3人は席について
女性が到着するのを待った

「シンジさん遅れちゃってごめんなさい」
と言いながら女性3人がやってきた

「大丈夫、大丈夫、俺たちも今着いたばかりで
作戦会議とかしてないから」

「えっ作戦会議」
女性3人は笑っていてややウケたようだった。

(いいぞシンジ、いきなりドリブルで
仕掛けるなんていいつかみだ)

その後女性陣も席につき全員の手元に
ビールが届いたところでまずは乾杯が行われた。

(ふふ、ホイッスルは吹かれた、
3人ともみんな可愛いな。
いい試合になりそうだ)

(真ん中の髪の長い子がシンジの知り合いか、
司令塔的な役目だな。ふむふむ)

(そして奥、そうシュンスケと
マッチアップしているのがショートカットの子だな。
明るく活発な印象だなサイドからの
上がりには気を付けておかないとだな。)

(私の正面は肩までのボブの子。
落ち着いていて丁寧で、笑顔もやわらかい。
なるほど、受付嬢。まさにチームの顔、攻守の要だ。)

(よしまずはしっかりボールを
回して相手の出方を見るとするか)

食べ物も揃って、自己紹介も一通り終わったところで

「みなさん普段は会社の受付をしてるんですか?
みんな可愛いからシンジみたいに
誘ってくる人多いでしょう』

(よし、笑いをとりながらもなかなかいい
切り込みだったかな。さあ、どうくる)

すると真ん中のロングヘアーの女の子が
「そんなことないですよー。
全然誘ってくれる人なんていませんよー」

(おっ、今日はディフェンシブにくるのか。ならば)

するとシンジが
「そんなことないでしょ、
みんな可愛いから飲み会も多そうだし、
モテそうだよね、彼氏とかいそうだよね」

(シンジナイス飛び出し、いいぞ、
待てよパス出すからな)

すると一番奥にいたショートカットの女の子が
「彼氏ほしーよ、私ずっと彼氏いないんだよ」

(おっサイドから切り込んできたな、
シュンスケ抜かれるなよ)

「えっまじ、俺たちだってずっと彼女いないんだよ。
みんなみたいな可愛い子と付き合えたら
ほんと幸せだよ絶対に」

とシュンスケは女性陣3人に向かって話した

(うおーシュンスケ!ナイス切り込みだ、相手ゴール前に詰めたぞ)

その時
「あっマコトさんビール無くなってますね。
何か頼みますか?」

正面のボブの女の子が気を利かせて私に聞いてくれた。

(しまった、こんな大事な時に
ラインを下げてしまっていた、
何やってんだ俺は)

「あっ、じゃあレモンサワーにしようかな」
「じゃあ私もレモンサワーにしよう」

このタイミングで注文やらトイレにいく人も出てきて
ハーフタイムの笛が鳴った。


前半戦 終了 0−0


次回 第1節 VS受付嬢戦【後半】へ続く


マガジンに作品はまとめてあります。
続きはこちらからどうぞ。




いいなと思ったら応援しよう!

stillframe 読んでくださってありがとうございます。同じ温度の作品を少しずつ置いています。合えば、また立ち寄ってください。