【駅】絶望と希望
地下に降りると、
そこは迷宮だった。
さまざまな数字が並び、
多くの矢印が
こっちに来い、こっちに来いと
手招きしているようだった。
私は絶望の中で、
小さな希望――
B2方面の看板を必死で探した。
なぜなら、
それは終電というやつだからだ。
残酷だが、
人生も終電も、
待ってはくれない。
あの最後の角を曲がれば、
希望が見えることはわかっていた。
それでも、
終電の時間が過ぎたであろうことも
薄々わかっていた。
最後の角を曲がると、
朝までどこで時間を過ごすか。
うっすら候補を考えていた私に、
「終電に乗る方は、急いでくださーい」
駅員さんの神の声が、
遠くから聞こえた。
そして私は、
走り出した。
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