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アナトミートレイン|ラテラルライン(LL)で理解する身体の連動

こんにちは、ありちゃん先生です。

はじめに

肩がつらいから肩を揉む。
腰がつらいから腰をほぐす。

もちろん、それで楽になることもあります。

ですが、実際の臨床では、「痛い場所」だけを見ても変化が出にくいケースがあります。

例えば、肩の不調がある方でも、足元や体幹へのアプローチで身体が変わることがありますし、腰の張りが強い方でも、股関節や胸郭の動きが関係していることも少なくありません。

身体は、それぞれの筋肉が単独で働いているわけではなく、全身が連動しながらバランスを取っています

その“つながり”を考える上で、近年よく知られるようになった概念のひとつが「アナトミートレイン」です。

アナトミートレインでは、筋肉や筋膜を単独ではなく、ラインとして捉えていきます。

後面のつながり。
前面のつながり。
左右のつながり。
深層で身体を支えるつながり。

こうした視点を持つことで、局所だけでは見えにくかった身体の特徴が見えてくることがあります。

もちろん、アナトミートレインだけですべてを説明できるわけではありません。

身体には、関節、神経、生活習慣、既往歴、動作パターンなど、多くの要素が関係しています。

そのため、今回のシリーズも、「絶対的な正解」としてではなく、「身体を見るためのひとつの視点」としてお読みいただければと思います。

今回から12週間にわたり、アナトミートレインの各ラインについて、臨床経験も交えながら整理していきます。

火曜日は、治療家・トレーナー・身体を深く学びたい方向けの専門的な内容。
水曜日は、一般の方向けに、より噛み砕いた解説とセルフケアを中心にお届けする予定です。

専門書では難しく感じやすい内容も、できるだけ現場目線で整理しながら、「実際にどう見るのか」「どう考えるのか」という部分まで繋げていければと思っています。

今回は、その第一回として「ラテラルライン(LL)」について整理していきます。


アナトミートレインとは

アナトミートレインとは、身体を「筋肉単体の集まり」としてではなく、「筋膜を介したつながり(ライン)」として捉える考え方です。

一般的な解剖学では、筋肉はそれぞれ独立した機能単位として説明されます。
例えば、大腿二頭筋は膝を曲げる筋肉、広背筋は肩関節を動かす筋肉、といった形です。

しかし実際の臨床では、ひとつの筋肉だけで動きや姿勢が完結しているケースは多くありません。

立つ、歩く、しゃがむ、振り向くといった動作は、複数の筋肉が連動しながら成立しています。

この「連動のまとまり」を、筋膜の連続性に着目して整理したものがアナトミートレインです。

身体を局所ではなく“線”として見ることで、

  • 離れた部位同士の関連

  • 姿勢の崩れ方のパターン

  • 代償動作の出方

といったものが、少し違った角度から見えるようになります。

ただし重要なのは、アナトミートレインは「すべてを説明する絶対理論」ではないという点です。

あくまで、身体を理解するためのひとつの視点であり、臨床や評価の中で補助的に使う考え方として位置づけるのが現実的です。

身体を構成する12のライン

アナトミートレインでは、身体をいくつかの「筋膜のつながり(ライン)」として整理します。
ここでは全体像として、12のラインを紹介します。

  • Superficial Back Line(SBL)
     スーパーフィシャルバックライン(後面のつながり)

  • Superficial Front Line(SFL)
     スーパーフィシャルフロントライン(前面のつながり)

  • Lateral Line(LL)
     ラテラルライン(身体の側面のつながり)

  • Spiral Line(SL)
     スパイラルライン(らせん状のつながり)

  • Deep Front Line(DFL)
     ディープフロントライン(深層の安定性ライン)

  • Superficial Front Arm Line(SFAL)
     フロントアームライン(前側の上肢ライン)

  • Superficial Back Arm Line(SBAL)
     バックアームライン(後側の上肢ライン)

  • Deep Front Arm Line(DFAL)
     深層フロントアームライン(深層の前側上肢ライン)

  • Deep Back Arm Line(DBAL)
     深層バックアームライン(深層の後側上肢ライン)

  • Front Functional Line(FFL)
     フロントファンクショナルライン(前側の協調動作ライン)

  • Back Functional Line(BFL)
     バックファンクショナルライン(後側の協調動作ライン)

  • Ipsilateral Functional Line(IFL)
     同側ファンクショナルライン(同側の運動連鎖)


これらのラインは単独で働くというよりも、実際の身体動作の中では互いに影響し合いながら機能しています。

そのため、どれか一つのラインだけで身体を説明するのではなく、「どのラインが優位に働いているか」という視点で捉えることが重要になります。


なお、このアナトミートレインシリーズは、各ラインを順番に整理していくマガジン形式でもまとめています。 シリーズとして読みたい方は、こちらからどうぞ。


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筋肉を単体ではなく、「つながり」として捉えるアナトミートレインを、臨床目線で整理した全12回シリーズです。局所だけでは見えにくい姿勢・代償・動作連鎖を、ラインという視点から解説。治療家・トレーナー・身体を深く学びたい方向けに、現場経験も交えながら、実際にどう身体を見ていくのかをできるだけ実践的にまとめています。

このマガジンでは、アナトミートレインを「筋膜のつながり」という概念だけで終わらせず、実際の臨床や身体評価の中でどう考えるかを、現場視点で整…

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