見出し画像

【AI】「これだけでいいの?」と思った。2つのツールで自動化が動いた日

目次

  1. 導入:最初の疑問——「自動化って、もっと複雑なものが必要じゃないの?」

  2. ステップ1:最初にやった失敗——「もっといいツールを探す」沼にはまった

  3. ステップ2:気づいたこと——「道具を揃えてから始める」という罠

  4. ステップ3:実際の組み合わせ方——ChatGPTとスプレッドシートをどうつないだか

  5. ステップ4:この組み合わせでうまくいったこと・いかなかったこと

  6. ステップ5:今も使い続けている理由と、次のステップ

  7. まとめ


最初の疑問:「自動化って、もっと複雑なものが必要じゃないの?」

「自動化」という言葉を聞くと、なんだか大げさなイメージがありませんか。

専用のソフト、プログラミング言語、サーバーの知識……。 そういうものを全部揃えないと、自動化なんてできないんじゃないか。

私も最初、そう思っていました。

音大生として、練習以外の時間をできるだけ確保したかった私は、「繰り返しの作業を自動化したい」という気持ちだけはありました。 でも「自動化」という言葉のハードルが高く感じられて、ずっと後回しにしていました。

実際に動かすことができた組み合わせは、ChatGPTとGoogleスプレッドシートだけでした。

たとえば、こんなケースがあります。 「もっといいツールが必要なはずだ」と1ヶ月間調べ続けた結果、最終的に使ったのは最初から手元にあった2つだったという例です。 これは私の体験をもとにした一例であり、すべての人に同じことが起こるわけではありません。

この記事では、ChatGPTとGoogleスプレッドシートという、追加コストなしで始められる2つのツールだけで、自動化を動かすまでの過程と失敗を、できるだけ正直にお伝えします。

この2つで「何でもできる」という話ではありません。 できることとできないことがあります。 でも、「最初の一歩」としては、十分に機能しました。

各ツールの機能や無料の範囲は、アップデートによって変わることがあります。 実際に使う際は、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。


2つのツールで自動化が動くまでの5ステップ

ステップ1:最初にやった失敗 「もっといいツールを探す」沼にはまった

1ヶ月間、ツールを比較し続けた

「自動化を始めよう」と決意してから、最初の1ヶ月間にやっていたことは、ツールの比較でした。

「Zapier」「Make」「Notion AI」「Microsoft Power Automate」……。

自動化に使えると言われているサービスを、ひたすら調べていました。 「Zapier って何ですか」とChatGPTに聞いて、「Makeとの違いは?」と聞いて、「初心者にはどっちがいいですか」と聞いていました。

ChatGPTが答えてくれるので、どんどん調べが深まっていきました。

1回目の失敗:「完璧なツールが見つかったら始めよう」という先送り

1ヶ月調べ続けて、気づいたことがありました。

何も作っていない、ということです。

ツールの知識は増えていました。 でも「自動化で楽になった作業」は、ゼロでした。

「もっといいツールがあるかもしれない」という気持ちが、「今あるもので始める」を先送りにし続けていました。

ある日、「ツール選びをいったん止めて、今手元にあるものだけで、1つだけ試してみよう」と決めました。

手元にあったのは、ChatGPTとGoogleスプレッドシートだけでした。

どちらも、追加で何かを購入したわけではありませんでした。 Googleスプレッドシートは、Googleアカウントがあれば無料で使えます。 ChatGPTも、当時は無料の範囲で使っていました。

「最適なツールを探してから始める」という考え方は、言い換えると「永遠に始めない」ということと同じになりやすいです。

どのツールにも一長一短があり、「これが一番いい」という答えは、使い方や目的によって人それぞれ違います。 調べ続けるよりも、「まず動かしてみる」ほうが、結果的に早く答えにたどり着けました。


ステップ2:気づいたこと——「道具を揃えてから始める」という罠

「この2つでできることがあるはず」という発想の転換

ツール選びをやめた翌日、「ChatGPTとスプレッドシートだけで、何かできないか」を考えました。

最初に浮かんだ疑問は、「この2つって、そもそもつながるの?」でした。

ChatGPTは、テキストを入力して、テキストが返ってくるサービスです。 Googleスプレッドシートは、データを整理するための表計算ツールです。

「この2つを組み合わせる」というイメージが、最初は湧きませんでした。

2回目の失敗:「直接つながるはずだ」という思い込み

「ChatGPTをスプレッドシートに接続する方法」で検索しました。

出てきたのは、APIを使った連携方法でした。 APIとは、異なるサービス同士をつなぐための仕組みです。

内容を読み始めましたが、「APIキー」「エンドポイント」という言葉が出てきた時点で、「また難しくなった」と感じました。

そのページを閉じました。

一歩引いて、「直接つながなくても、2つを使い分けることで何ができるか」を考え直しました。

・ChatGPTに「何をするコードを書いてほしいか」を伝える ・出てきたコードをスプレッドシートに貼り付けて動かす

この「使い分け」の発想に切り替えたことで、方向性が見えてきました。

「2つのツールを直接つなぐ」のではなく、「2つのツールを役割分担させる」という考え方に変えたことが、この時期の一番大きな転換でした。

ChatGPTは「考える・作る」担当。 スプレッドシートは「動かす・保存する」担当。

この役割分担を決めてから、何をすべきかが具体的に見えてきました。


ステップ3:実際の組み合わせ方——ChatGPTとスプレッドシートをどうつないだか

実際に使った流れ

この2つを使い分けるときの、基本的な流れは次の通りです。

ステップA:「何を自動化したいか」を日本語でChatGPTに伝える

最初に作ったのは、「音大の練習記録を自動で整理する仕組み」でした。

ChatGPTへの伝え方は、こうしました。

「Googleスプレッドシートで、A列に日付、B列に練習した内容を入力したら、C列に自動でその週の合計練習時間を計算して表示したい。Google Apps Scriptのコードを書いてください。コードの意味を日本語でも説明してください」

「Google Apps Script」というのは、Googleスプレッドシートを自動で動かすための仕組みです。 プログラムを書く専用の場所、と思ってもらえれば十分です。

ステップB:出てきたコードとその説明を確認する

ChatGPTからコードと説明が返ってきました。

コードの意味を完全には理解できませんでしたが、説明を読んで「大まかに何をするコードか」はわかりました。 「よくわからない部分」は、そのままChatGPTに「この部分をもう少し簡単に説明してください」と聞き直しました。

ステップC:スプレッドシートに貼り付けて実行する

Googleスプレッドシートの画面上部に「拡張機能」というメニューがあります。 そこから「Apps Script」を開くと、コードを入力できる画面が出てきます。

ChatGPTから受け取ったコードを貼り付けて、「実行」ボタンを押しました。

エラーが出た場合は、エラーメッセージをコピーしてChatGPTに「このエラーが出ました。どう直せばいいですか?」と聞きました。

この流れを4回繰り返して、最初の仕組みが動きました。

操作画面の名称や位置は、Googleのアップデートで変わる場合があります。 最新の状態は、Googleの公式サイトで確認してください。


ステップ4:この組み合わせでうまくいったこと・いかなかったこと

うまくいったこと3つ

1. 繰り返しの入力作業が減った

毎週同じ形式で記録していた練習ログが、自動でまとまるようになりました。 手作業でやっていたときに比べて、入力にかける時間が体感として減りました。

2. エラーが出ても怖くなくなった

最初は「エラー=失敗」と思っていましたが、エラーメッセージをChatGPTに聞くだけで解決できることが多く、エラーへの怖さが減りました。

3. 「作れる」という感覚が生まれた

「自動化は難しい人がやるもの」という思い込みが、少し薄れました。 完成度は低くても、「自分で動くものを作った」という感覚は、次への意欲につながりました。

うまくいかなかったこと2つ

1. 複雑なことをしようとすると、すぐ限界が来た

「複数のシートのデータを組み合わせて、グラフも自動生成したい」と欲張ったとき、ChatGPTが提示してくれるコードが複雑になりすぎて、エラーを直しきれませんでした。

シンプルなことに絞ると動く、複雑なことは難しい、という傾向がありました。

2. ChatGPTの答えが毎回少し違う

同じことを聞いても、日によってコードの書き方が少し変わることがありました。 「どちらが正しいの?」と混乱することがありました。

ChatGPTは毎回同じ答えを出すわけではないので、出てきたコードの「何をしているか」をある程度把握しておくと、混乱が減りました。

うまくいかなかった2点は、「この組み合わせの限界」でもあり、「自分の理解不足」でもありました。

たとえば、こんなケースがあります。 別の人は、最初から「シンプルな仕組みを1つ作って動かすだけ」という目標に絞ったことで、限界にぶつかる前に「動いた」という体験を先に積めた、という例です。 これも一つの例であり、進め方は人によって異なります。


ステップ5:今も使い続けている理由と、次のステップ

なぜ今もこの2つを使っているか

「もっと高機能なツールに乗り換えよう」と何度か思いました。

でも今も、ChatGPTとスプレッドシートの組み合わせを使い続けている理由が2つあります。

1つ目は、「追加でお金がかからない」ということ

音大生として、使えるお金には限りがありました。 この2つは、無料の範囲でも動かせる場面が多く、維持コストを気にせずに試せました。 ただし、無料の範囲や機能はサービスのアップデートで変わる場合がありますので、最新情報は公式サイトで確認してください。

2つ目は、「失敗しても元に戻しやすい」ということ

スプレッドシートはコピーを作っておけば、失敗しても元に戻せます。 「失敗しても大丈夫」という安心感が、試し続けることを可能にしていました。

次のステップ

この2つで動くようになってから、「もっと複雑なことをやりたい」という気持ちが出てきました。

その先として考えているのは、「外部のサービスとスプレッドシートをつなぐ」という方向です。 ただしそれは、「この2つで動くものを作った」という経験があってこそ、次のステップとして意味を持ちます。

最初からすべてを揃えようとするよりも、「今あるもので1つ動かす」という体験が、次への土台になりました。


まとめ

自動化を始めるために、特別なソフトや高いツールは必要ありませんでした。

まずは今日、Googleスプレッドシートを開いて、「毎週繰り返している面倒な作業」を1つだけ書き出してみてください。 その1つを「自動化できますか?」とChatGPTに聞くことが、最初の一歩になります。

いいなと思ったら応援しよう!