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【京大生】の夏休みの過ごし方 in 広島

「おてつたび」
旅をしながら地域の、お手伝いをすることを目的に作られたサイトを見つけた。ひょんなことから私の旅は始まる。

私は、京都大学で学問に勤しむ普通の大学生。
変な人が多いとか言われるけれども、以外とそうでもない。

ここ最近は、ずっと何かに追われて生活をしていた。レポートの締切、実験にも期限がある。常にスマホ、時計、パソコンを持ち歩き、携帯がなればすぐに画面を見る毎日。それが嫌で、都会の喧騒を忘れたいと思った。

思い立ったが吉日、私はすぐに「おてつたび」を通して広島の呉にあるゲストハウス「瀬戸内ダイアログビレッジ」に来ることを決めた。ここは暮らすように滞在するコンセプトの宿。興味がそそられた。

瀬戸内ダイアログビレッジ

旅に来て全てがいいことばかりであるわけではない。忖度なく正直に言おう。僕は虫が苦手だ。京都の街中と比べて、自然が豊かな分、当然虫もいる。少し、これからの旅が不安になった。

ここで数日を過ごしたある日。一つ気になったことがある。ここの水路にはカニや小魚などがいる。しかも、住宅の前の水路にである。


呉の街並みと水路
水路で見つけたカニ

この水路の水を、舐めると塩の味がした。この水はどこから来てどこへ行くのか。きっと、普段なら気にも留めない、そんなことに興味を惹かれ水路を沿って海側から歩いていくことにした。

海の側の水路、波が見える

更に町の方へ向かって進んでみる。

町の中の水路1

ここには、植物が生えていない。まだ海水が多いのだろう。

町の中の水路2

ここまで登ると、もう海水らしさはなくなっていた。周りには植物が生えている。

途中で見つけたトンボ

ふと、葉っぱを見ると綺麗なトンボがとまっていた。

町並み

気づけば、町並み美しさを感じていた。

森の中へと繋がる水路

この水路は、山の中へと繋がっていた。
水路がどこまで海で、どこから川なのかなんて決めようがない。海と川に明確な境界なんてきっとない。海と川が混ざり合うこの町の水路が、この町の
生物多様性を豊かにし、この町を創っている。

自分が虫嫌いであることを忘れるくらいに、全ての生物に魅了され、さらには建物の美しさに魅了された。

振り返るとそこには、町全体を一望できる美しい眺めが溢れていた。

町の魅力は、実際に行って見た人にしかわからない。

そして、ここには自然以外にも人の美しさ。

旅人が集うゲストハウスでは、他人との交流の機会がある。

ある日、70代の素敵なおばあさんに出会った。
当然普段70代の女性と、祖母を除いて話す機会なんてない。

その女性は、歴史を追求していた。日本の文化はどこから来たのか。その一つの疑問に対して、世界の歴史について勉強していた。自分も歳をとっても、何かを追求する人間でありたい。そう思えた。

食卓を囲いながら、その方に投げかけられた疑問が今でも頭に残っている。
「君は大学で勉強したことをどう社会に還元するのか。」
箸が鉛のように重く感じた。

自分で言うのも傲慢な話だが、今まで成績が良かった自分は、いい高校に進学し、いい大学にも進学した。でも、それは自分で選んだレールじゃない。自分が、何をしたくて何に向かっているのかを見つめ直す創造的な余暇だった。答えは、これからゆっくりと探して行こうと思う。

語りきれないほど、この町には魅力があるが、それはこれを読んだ誰かがその人なりの魅力を見つけて欲しい。

夕方の海辺

どこを見渡しても美しい風景が広がっている。気づいた時には、スマホも時計もパソコンも置いて、手ぶらで家を飛び出していた。

夜更けまで釣りをしながら、星空を見るのも良いだろう。

呉には、海の景色がよく似合う。


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