桜を見ると、なぜ“歩み方”まで揺さぶられるのか
はじめに
桜は
花ではない
時間のかたちだ
白く
やわらかく
ほどけていく
時間のかたち
きれいだ、と言ったあと
少し黙る
あの沈黙のほうが
桜に近い
【筆者活動】
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第一章 咲いているのに、もう散っている
桜は
満開をゴールにしない
咲いたとき
すでに
ほどけはじめている
完成の顔をしながら
崩れの入口に立つ
花びらは
「ここが頂点です」と言わない
むしろ
「ここから変わります」と
静かに告げる
わたしたちは
完成に安心する
整った形
評価できる状態
でも桜は
壊れる前提で
立っている
壊れることを
隠さない
そこに
少し
救いがある
第二章 散りは、失われることではなく、移ること
花びらが落ちる
減る
そう見える
でも
減っていない
枝から
空へ
空から
足元へ
美は
移動している
桜は
自分の美を
抱え込まない
持ち続けない
風に
道に
記憶に
散り際が美しいのは
「なくなる」からではなく
「広がる」からだ
ひとつの形がほどけ
場がやわらぐ
わたしたちは
その中に
巻き込まれている
それを
きれいだと
感じてしまう
第三章 わたしたちも、散りの側にいる
人生は
咲く時間より
変わる時間のほうが長い
始まりより
ほどけのほうが多い
でも
満開を基準にする
崩れると
不安になる
桜は
崩れながら
春の中心にいる
散っている最中も
春の外ではない
この感覚が
残る
散りは
敗北ではない
移行だ
手放しだ
完璧でいられないまま
なお
立っていること
桜がきれいなのは
その姿を
隠さないからだ
わたしたちも
きっと
その途中にいる
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【この続きを、さらに深く】
デスクに“静かな余白”を置く
アートテラリウムを制作しています。
忙しさの中で張りつめた思考を、
いったん置いておくための作品です。
デスクの端に置くと、
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