ワインの「おいしい」の正体は、舌の上だけにない
はじめに
ワインの味わいは、液体の中だけで完結しているようで、実はそうではありません。
香りの成分や酸味、渋みはたしかにワインの側にあります。けれど、それがどんな印象として立ち上がるかは、最後に飲む人の側で決まります。
ワインの面白さは、複雑な成分を持つことだけでなく、意味が最後まで固定されないことにあるのだと思います。
【筆者活動】
デスクに置くアートテラリウム作家|けん
忙しい日常に“静かな余白”を取り戻し、
内省と気づきを促す
▼一点物テラリウム販売/画集/書籍
▼ ”頭の深呼吸”促すアート・問・現代哲学の投稿
🏬Creema|一点ものをお迎えいただけるショップ
けん (ニックネーム) https://www.creema.jp/c/artinnature_k
📕画集|「生命のあわい」体感型アートブック
https://www.amazon.co.jp/dp/B0FPX1K91R/ref=mp_s_a_1_1
📷Instagram|制作の息づかいをリアルタイムで
@artinnature_k https://www.instagram.com/artinnature_k
🍷サブアカウント|ワインを通じて世界の気配に触れ、自分にもどるための時間を
https://www.instagram.com/hinomaru_wine
1. 香りは、成分と記憶が重なって生まれる
ワインに果実や花のような印象があるのは、そこに似た香り成分が含まれているからです。
つまり、香りは気分だけで生まれているわけではありません。
ただ、それだけでも足りません。
鼻に届いた刺激が、過去の記憶や経験と結びついて初めて、「これはベリーっぽい」「これは紅茶のようだ」と感じられます。
成分が土台をつくり、記憶が輪郭を与える。
ワインの香りは、その両方で成り立っています。
2. 「人が完成させる」のは、ワインだけではない
この構造は、実はワインだけのものではありません。
日本酒もウイスキーもビールも、最後は人の知覚の中で味わいになります。
それでもワインでこのことが強く意識されるのは、変化や差異が見えやすいからです。
・品種や産地の違いが大きい
・年や熟成で表情が変わる
・温度や時間でも印象が動く
・香りを語る言葉が豊富にある
ワインだけが特別なのではなく、
人の状態や言葉が入り込む余地が、とても見えやすい酒なのだと思います。
3. 味わいは、どこから先でこちら側のものになるのか
酸味や渋み、香り成分はワインの性質です。
でも、それが「鋭い」「やわらかい」「重い」と感じられた時点で、すでに受け手の状態が入っています。
同じワインでも、
・疲れている日は酸がきつく感じる
・落ち着いている日は輪郭として美しく感じる
・食事と合わせると締まりに感じる
ということが起こります。
味わいとは、対象そのものではなく、対象と身体が触れたときに起きる現象です。
ワインの性質はグラスの中にある。けれど、味わいは接触面にしか現れません。
4. 正確に言うことと、深く受け取ることは少し違う
ワインを語るうえで、正確さは大切です。
香りや構造を言葉にすることで、見えてくるものは確かにあります。
ただ、正確に表現することと、深く受け取ることは同じではありません。
細かく言い当てられても、そのワインの静けさや緊張感に触れられていないことがある。逆に、語彙は少なくても、「なぜか残る」と感じている人のほうが、本質に近いこともあります。
正確さは整理する力で、深い受け取りは揺らされる力です。
どちらも大切ですが、向いている先は少し違います。
5. 完成された味わいだと思うとき、人は何を補っているのか
一本のワインを飲んで「完成されている」と感じることがあります。
けれど、その完成は液体だけの完成ではありません。
私たちは無意識に、
・果物や花の記憶
・高価そう、若そうといった予測
・その場の空気や光
・自分の気分や体調
を重ねながら飲んでいます。
だから味わいは、最初から完全に決まっているわけでも、主観だけでできているわけでもありません。
物質としての確かさがあり、その上で最後のまとまりだけが、飲む人に委ねられている。
ワインの味わいは、最後に人が完成させる。
それは感想が自由だという話ではなく、味わいそのものが、人を含まなければ成立しないということなのだと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
リアクション・フォローいただけると大変励みになります。
本投稿が、あなたの日常に小さな灯をともすきっかけとなりましたら幸いです。
【この続きを、さらに深く】
デスクに“静かな余白”を置く
アートテラリウムを制作しています。
忙しさの中で張りつめた思考を、
いったん置いておくための作品です。
デスクの端に置くと、
自然と視線が戻る場所になります。
作品はリンクのCreemaショップからご覧いただけます。
▼作品販売 ▼画集 ▼書籍 ▼フィールドノート
🏬Creema|一点ものをお迎えいただけるショップ
けん (ニックネーム)
📕画集|「生命のあわい」体感型アートブック
📷Instagram|制作の息づかいをリアルタイムで
@artinnature_k
https://www.instagram.com/artinnature_k

🍷サブアカウント|ワインを通じて世界の気配に触れ、自分にもどるための時間を
https://www.instagram.com/hinomaru_wine

ーAI時代に、正解を示さず、揺れを止めず、人生の途中に小さな灯を置く。
デスクの小さな景が、本当に大切なものに気付かせてくれるー
いいなと思ったら応援しよう!
この小さな灯に心を寄せてくださりありがとうございます。お寄せいただいたチップは『生の灯』創作へと灯を繋ぎ、応援の気持ちを形に変えてお届けします。