【ドラマ】「ザ・ボローズ」シニア版ストシン?懐古的大人のファンタジー!
「ストレンジャー・シングス」のダファー兄弟が制作に関わったというネトフリの新作ドラマ「ザ・ボローズ」、全8話観たので感想など綴りたいと思います。
作品について(ネタバレなし)
理想郷のような高齢者向け居住地に、 未知の存在による脅威が迫る。
立ち向かうのは、 “ヒーロー”には程遠い者たち。
それでも立ち上がるしかない、 失うにはあまりに短い 残りの人生を守るために...。
「ザ・ボローズ」はネットフリックスの大ヒットドラマ「ストレンジャー・シングス」のクリエイター、ダファー兄弟がエグゼクティブプロデューサーを務めた新作ドラマです。
作品のアイデアをダファー兄弟に持ち掛けたのは同じくネトフリドラマ「ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンス」の共同制作者、ジェフリー・アディスとウィル・マシューズで「ザ・ボローズ」は彼らのオリジナル原案であり、今回のショーランナーを務めています。
リメイク前の「ダーク・クリスタル」といえば80年代のカルト人気のマペット映画。セサミストリートでも有名なマペット操者でもあるクリエイターのジム・ヘンソンが関わったダーク・クリスタルのマペット達は幻想的でありながらリアリティもあり当時はシュールで少し怖いイメージがありました。私は当時この作品が大好きでした。まさかあの作品がネトフリでリメイクされるとは驚きでした。
主演のアルフレッド・モリ―ナは、なんといっても2002年の「フリーダ」でディエゴ・リベラを演じたのが印象的でいまだにあのイメージなんですが、今回のサム・クーパー役もとても似合っていました。
それからデニス・オヘア!彼はなんといってもライアン・マーフィーの「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズの常連で、特にシーズン5の「ホテル」でリズ・テイラー役が本当に素晴らしかった!!!大好きな俳優さんです。
また「テルマ&ルイーズ」のジーナ・デイヴィス!お歳は召しても可愛らしさとセクシーさは変わらないですね。
ビル・プルマンはもう72歳ですか!若かりし頃から多数の映画に出演していました。
とにかく俳優陣が豪華!80年代から映画を観てきた年代の人には嬉し懐かしの出演者たちです。
予告編を見ると出演者だけでなく、ドラマ全体の雰囲気が80年代の映画好きには刺さりそうな予感。
実は私「ストレンジャー・シングス」にそれほどハマらなかったんですよね。シーズンとシーズンの間が空きすぎて熱が冷めてしまったというのもあるんですけれど、子供たちの冒険や活躍に対してスピルバーグの映画を観ていた昔のようなどきどきやわくわくがなかった。
それは自分がオトナになってしまったからなのかもしれません。
「ザ・ボローズ」はそんなオトナの為の新しいファンタジードラマなんじゃないかと期待しました。
巷では「シニア版ストレンジャー・シングス」と言われていますが、個人的には今回の作品に出演している俳優さんが好きなのと出演者たちがストシンより「ザ・ボローズ」の方が歳が近いので(笑)感情移入しやすいかも?と思いました。
同じように感じたオトナの方もいるのではないでしょうか。
ただ、ドラマは1話平均46分で8話まであってなかなかのボリュームです。
完走するにはそれなりの時間を要し観る方も腰を据える必要がありますので「ちょっと面白そう」ぐらいだとお気に入りに入れて後回しにしてしまいそう。なにせネトフリはドラマの選択肢が無限にありますから。
配信になったばかりですが、評判の程はどうでしょうか?
Rotten Tomatoesではかなり評価高し! All critics 95% All audience 86%
IMDbは7.6/10 (5月24日現在の数字)
なかなか期待できそうです。
さて、次はネタバレありの感想を書いていきます。
感想など(ネタバレあり)
主人公のサムが住み始めた高齢者向けの私設コミュニティ「ボローズ」は砂漠の中にあり、実はこの街の建設前からモンスターが住んでいてボローズ創業者ブレインはそのモンスターの「マザー」から恩恵を受けていました。
恩恵とは「不老不死」。
ブレインやその妻、取り巻きたちはマザーの血を飲むことによって75年間も歳を取らずに生きてきたのでした。
マザーの子供たちモンスターが、住人の高齢者たちの脳脊髄液を少しずつチュウチュウと吸い取ってせっせとマザーへと運んでいるんですが、人間の髄液を栄養分としているためマザーの姿は人間の老婆のようになっていました。
元の姿がわからないけれど、最初にマザーが現れたときすごく憐れでした。
ベッドに繋がれたままで、ただ栄養分(脳脊髄液)を注入されそれこそ寝たきり老人のよう。
今にも死にそうなのはマザーが寿命に近づいていたからなのかしら。
血液が人間にとっての媚薬なのに、本人には寿命があるというのもなんとも不可解です。
最初はモンスターの正体を突き止めやっつけようと思っていたサムとレネー、ジュディですがマザーの姿を見てマザーをブレインの手から逃がすことになりました。
ただ、ウォリーは元医者としてマザーの研究に加わりながら研究が上手くいけば自分の末期がんも治るかもしれないと期待を寄せていたので、サム達の決断に葛藤していました。
ウォリーは「死こそモンスターなんだ」と言っていました。
歳を重ねれば「死」に抗うのが人間。
でもブレイン達のように永遠の命が本当に人生にとって素晴らしいことなのかな。
永遠の命を得ることによって、ブレイン達はマザーやボローズの住人を犠牲にし続けてきましたが、一度手にしたら抜けられない禁断の果実のようにマザーの血を飲み続けなければなりません。
近い将来、リアルで不老不死が実現するのではと言われています。人類はどんなかたちで永遠の命を得るのでしょうか。
そこに代償はあるのでしょうか。
人生は終わりがあるから美しい
終わりがあるから毎日を愛おしく思い、楽しく生きようと思えるのだと私は思うんですけれどね。
死ぬことがなくなったら、生命の捉え方が根本から変わってしまいますね。死ねないって、死ぬよりも苦しい気がします。
「ザ・ボローズ」は「命」を改めて考えさせられる作品でしたが、ドラマの中ではそれが決して重すぎずに高齢者たちを通じて冒険ありファンタジーありで最後まで軽快に観ることができました。
期待した通り大人の為のファンタジードラマでした。
主人公のサムがどこにでもいそうなちょっと頑固なパパでアルフレッド・モリ―ナの人間味あるれる演技がとても良かったです。最後にマザーがサムにくれたギフトで亡くなった妻と再会してダンスしたところはホロリとしました。
最終話ラストシーンでみんなが集まって夕食を取ろうとしているシーン。
ウォリーは不老不死じゃなくなったけどもう「死」を受け入れたんでしょうか。
それからサムが洗面台に居るときに、鏡が歪んでいたのは・・・また何かの現象?!このシリーズはストシンのように続編がありそうな予感ですよね。
もし続編作るなら、マザーにはまだまだ謎が多いのでボローズ建設前の砂漠の自然の中にいたマザーの過去である前日譚が観たいなと思いました。

「ザ・ボローズ」
私的にこの映画の評価は★★★☆☆でした!

