鳥羽市の有人離島の魅力~坂手島・菅島
先般7月11日市指定文化財の文久年間建築の安楽島舞台にて出演の機会をいただきました鳥羽市で毎年10月「October」と「ディープな鳥羽(奥鳥羽)」を合わせたオクトバの月の公式アンバサダーに選出いただきました。
鳥羽市は同じ三重県にありながら異国のようなミステリアスでロマンあふれる地。 少し遠いとはいえ足が向いてしまう素敵な地でもあります。
安楽島天王祭出演前に鳥羽市営フェリーにて運航されている四つの有人離島(答志島・神島・坂手島・菅島)のうちの未訪であった坂手島、菅島を訪問しました。
佐田浜の鳥羽マリンターミナルでガイドマップなどをまずは入手…英語版でした(笑)
坂手島へ
鳥羽マリンターミナルで数分過ごした後、チャーター船にて坂手島へ。
なんと船前面から入船するスタイルでした。 船に足を運んだ際の揺れが何とも。佐田浜→坂手島路線は一日のうち数本がチャーター船ということです。是非一度乗ってみてくださいね。

坂手島は鳥羽市本土からわずか600m離れたのみ、船でもわずか10分の乗船で到着できます。 船に乗っているうちに廃業したホテル跡地にあり、現在は入場できない三重県指定史跡「坂手村砲台跡」を撮影。こちらは幕末の鳥羽藩主稲垣長明により海防のため作られた砲台の跡地です。

坂手島に到着後すぐに何匹かの猫から歓迎されました。 何人も撮影を楽しむ方がいたので聞いたところ「猫の島」として有名、とのこと。
菅島行きフェリーの時間が約1時間後ということもありそこそこ急ぎ足で散策開始。
林昌寺、若宮神社にお詣りした後、江戸川乱歩氏の妻村山隆さんの実家である旧村万商店へ。 こちらは2008年まで営業をされていたとのことですが、当時鳥羽造船所に勤務した江戸川乱歩(平井太郎)と坂手小学校で教師として勤務していた隆夫人の出会いの場がまさにこちら坂手島でありました。

こちらから徒歩で離島ならではの趣きある街路を北に800mほど歩くと多気町・明和町にも所縁深き初代斎王倭姫命が神宮創建後上陸したと伝わる姫の浜に至ります。ここではまさに浜辺独占状態で、海からのマイナスイオンをバンバンいただきました。
往時こちらの浜で取れた海産物は神宮に捧げる御饌として使われたそうです。

ここからは菅島へのフェリーの時間をにらみながら….観光みえさんのサイトに紹介があった江戸川乱歩の住居跡へ。 なかなか道を間違えつつでしたが辿り着けました。 旧村万商店もこちらも案内板の類がないので訪問される方は是非Googlemapなどにしっかりピン付して訪問されることをお勧めします。

そして最後に鳥羽市指定天然記念物の坂手船着場のタブノキの林叢へ。こちらは船着場すぐの崖上に威容を見せてくれています。
一部は高さ15mにも及んでいます。
比較的時間的余裕もある中菅島へのフェリーを待つことに。

菅島へ
鳥羽市営フェリーで約10分超。甲板上のテラス席は風も心地よく景観も最高であっという間でした。
菅島は坂手島と打って変わりターミナルから大変なにぎわい。 よくよく聞けば"しろんご祭り"がこの日だったようです。
フェリーを降りてすぐの菅島小学校校舎にはランドマーク菅島灯台を模した部分が。

まず連絡橋しまっこ橋を渡ると海水浴場として知られる人工島沖ノ島が。
アジ、キス、メバルなどが狙える釣り人にも人気のスポットらしいです。
徒歩すぐのところにある菅島神社は島の総氏神で明治40年島内の神社を合祀し創建されました。
社務所でしろんご祭りの後片付けをされていた方々に「御朱印は?」と尋ねると「来年までに作らせておくわ」と。 本当に期待しています(笑)

ここからは神島灯台訪問の際とよく似た海沿いの山道を25~30分程度歩く形で、重要文化財の菅島灯台を目指します。
途中しろんご浜や白髭神社の案内表示が出るもののまずは菅島灯台へ。

結構汗だくになりながら到着。海上保安庁の皆様と遭遇したところ「14:30まで一年に一度の特別公開だったんですが、よいですか?」と。 残念ながらタッチの差で間に合いませんでしたが外観を堪能させていただきました。
菅島灯台は現役のものでは日本最古の煉瓦造灯台で、かつて隣接してあった旧退息所は博物館明治村に移されこちらも重要文化財になっています。
「灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンの設計で、明治6年の竣工式には西郷隆盛らも来場しています。昭和34年に無人化され、平成25年よりLED灯化、令和4年に重要文化財に指定されました。
更に進み菅島監的哨跡に立ち寄ってから行きに来た道を引き返し途中で白髭神社からしろんご浜へ。
白髭神社は「日本の音風景100選」に選ばれているしろんご祭りの祭神であり約500年にわたり島を見守る漁業の守護神「白髭大明神」がお祀りされています。

白髭神社下のしろんご浜は年間を通じ厳格な禁漁地となっていますが7月11日のしろんご祭りの際のみ漁が許され海女たちが競い合って一番最初に獲った雌雄一対のアワビは"まねきアワビ"と呼ばれ、白髭神社へと奉納されます。
しろんご浜は木下恵介監督の「喜びも悲しみも幾歳月」のロケ地としても知られ神聖でありながら波の音が静かに聞こえるやさしさも感じました。

菅島フェリーターミナルへの帰り道では石壁上に押し上げられたワカメが。
こういう景色を見れるのも鳥羽の醍醐味の一つかもしれません。
菅島神社にいらっしゃった方々に「冷泉寺なら朱印があるかも」と言われたため、曹洞宗の冷泉寺さんへ。
残念ながら御朱印はいただけませんでしたが、この寺は県下最古の鰐口を所蔵し、しかも静岡県伊豆の三島神社へもともと奉納されたものだそうです。
遥か海を渡ってこの地にたどり着いたのでは? などと考えるとよりロマンがありますね。

答志島については以前の訪問が数年前になっているため改めて訪問させていただきたく思っておりますし、昨年訪問した神島については切っても切れない三島文学「潮騒」とともに改めてご紹介させていただきたいと思っております。
是非魅力いっぱいの鳥羽市。オクトバの月10月には毎週数多くのイベントが開催されます。 是非これを機会にご訪問ください!

