見出し画像

エディンバラ暮らし|ボランティアに応募してみた/正しい目標に向かってるときの感覚


年初からずっと気の抜けた生活を送っていたけど、先日久しぶりに緊張する出来事があった。必ず受かりたいと思って応募していたボランティアの電話面談があったのだ。

応募先はエディンバラからほど近い海街にある非営利組織。海鳥や海洋生態系に関して研究や教育を行なっている団体で、そこが今回環境教育のボランティアを募集していた。


アカデミックないしローカルな方向性に興味があったこともあるが、何よりエディンバラに来るきっかけをくれたシロカツオドリを研究していることに惹かれた。千載一遇のチャンス。CV(職務経歴書)と丁重にカバーレターもつけてロンドンからここに来る電車の中でメールを送ったのだった。

担当者から返事がきて電話面談の日取りが決まると、私は準備を始めた。

鳥類の基礎、海の生物多様性に関わる最新のトピックス、この団体が出しているレポートを読んだり(ボランティアに専門知識が求められるわけではないけど、やらずにいられなかったというか、単に興味があった)、面談の前日はほとんど家から出ず英語の勉強をしていた。伝えたいことを何度も書き直したり、直前には、電話口の雰囲気を確かめるために一般客としてツアーの問い合わせの連絡を入れてみた(実際に聞きたいことがあったの)。


途中、ぐらぐらの橋をそろりそろりと渡っているような不思議な感覚だった。引き返すこともできる。下にはふかふかの地面。落ちたって死ぬわけではないしなんなら落ちた方が楽。でも橋の向こうには本当に欲しいものがある。進むのは不安だけど、でも自分を裏切らないためにも進まないわけにはいかない。

久しぶりに緊張しているなと思った。

失敗が怖いのとはちょっと違う。もちろん上手くいけば嬉しいけど、いつだってどこにだってプランBはあるし、上手くいかなければ次の打ち手が見えてくるだけだ。そんなことは十分わかってる。

そうじゃなく、本当に求めているから緊張しているんだと気づいた。
ちょうど獲物に狙いを定める猛禽類のような緊張感。

適当な写真のストックがなかった。
こちらは眠っている猛禽類@いつかの旭山動物園


思えばずっとやりたいことがわからなかった。それで英国に来たというのもある。今このわくわくするような緊張感を抱いているということは、ひとつ正解の道にいるんじゃないかという気がする。

「心がヒリヒリする。落ち着かない。終わってほしい」
そう思いながらも、明日うまくいくようにと祈りながら英語の発音の練習をする(そこからである)。
「終わったらご褒美に欲しかった本を買ってカフェでクリームティー(紅茶とスコーンのセット)を楽しむんだ」

そして臨んだ面談はさらっと終わった。詳細については後日話すことになった。面談が終わっただけなのになぜかもう満たされていて、クリームティーはまた今度でいいや、と思った。