見出し画像

神社散歩#1(今戸神社)

今戸神社(いまどじんじゃ)

所在地
台東区今戸1-5-22

御祭神
應神天皇(おうじんてんのう)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
伊弉冉尊(いざなみのみこと)
福禄寿(ふくろくじゅ)


車の運転は好きだ。
だが車で都内に行くことはほぼない。
人も車も多いのでとても疲れるのだ。
加えて道が複雑で私のような方向音痴には向いていない。
神社近くのパーキングに行くつもりだったものの、
途中で嫌になってだいぶ離れた路地裏のパーキングに車を停めた。

スマホのナビを頼りに下町の住宅街を縫うように歩く。
しばらく歩くと細めの注連縄に紙垂が揺れる黒い柱が見えてきた。
裏口?のようだがどうやら着いたらしい。

一礼して境内へ。
まだ周囲の商店も開いていない時間だというのにすでに10名前後の参拝客がいた。
そのほとんどは女性だ。というよりソロで来ている男性は私だけだった。
「えんむすび」の看板があったのでまぁそういうことなのだろう。
まずは拝殿でお参りがしたいので数名の列に並ぶ。
拝殿脇には社務所があり、絵馬掛けやそれを書くスペースが見える。
詳しくないので名前はわからないが、ヨーロッパ調のテーブルや椅子が並んでおり、入ってきたときには見えなかった更に数組のカップルや女性参拝客で賑わっていた。
あまり見ないようにしていた。というより気づかないふりをしていたのだが、その区画だけ想像していた神社の風景とは少々異なるファンシーさだ。

拝殿前にて(帰る直前)
向かって右側にファンシー?スペース

良縁を願う女性で賑わう神社にアラフォー(当時)のおじさんが一人順番待ちをしている。
当然、誰も自分の事など気に留めていないのだが、妙な気恥ずかしさがこみ上げてくる。キツイ…
「ち、違うんです!猫なんです!猫の御朱印帳が欲しかっただけなんです!」
心の中で誰に言うでもない言い訳をしている。
…後で知ったのだが、縁結び界隈では有名な神社らしい。

拝殿(帰る直前)

なんとか参拝を済ませ、御朱印帳を頂くべく社務所に並ぶ。
色違いで3種類ほどあったと思うがピンクをチョイス。
本当は猫をあしらったお守りやおみくじも欲しかったのだが、ソロのおじさん(アラフォー)が恋みくじを引く勇気は出せなかった。
今にして思えば当たり前だが、恐らく恋愛以外の普通のお守りやおみくじもあったのだろう。
しかしこの時は「ここにいると恋愛脳乙女おじさん(ソロ)だと思われてしまう!」という謎の焦りから視野狭窄に陥ってしまっており、御朱印帳を頂くまでが精一杯だった。

当時頂いたピンクの御朱印帳
左右で模様が違うことに今気づいた

心が焦っているので境内をふらっと見させてもらってお暇する事にする。
至る所に無数の招き猫が置かれている。
きゃわいい…(乙女おじさん感)

石なで猫という2体の招き猫が設置されている。
それぞれイザナギ、イザナミというのだそう。
写真を撮って待ち受けにすると恋愛にご利益があるそうだ。
私(アラフォー)はしていない。
撫でて良いらしいので撫でる。
「猫ダカラデスヨー、恋愛運上ゲタイトカジャナイデスヨー」
誰も気にしていないのに、周囲の目に対する謎の言い訳を心の中で独りごちる。
順番待ちをしている2人連れの女性がいた。
「おじさんなのに恋愛運とか、クスクス」
そんな被害妄想もあり、写真を撮らずにさっと離れる。
さぞ挙動不審であっただろう。

実は参拝の順番待ちをしている時から気になっていたのだが、自転車に跨った通りすがりらしき下町風のおじさんが、境内の隅で号泣している若い女性を宥めていた。
そこそこ大きな声で会話していたのでなんとなく耳に入ってきてしまう。
どうやらパートナーに振られてしまい、新しい縁を願うべく今戸神社に訪れたようだ。
女性の嗚咽やパートナーへの愚痴の間に時折挟まれる「うん、うん」という下町おじさんの優しい相槌。
下町の人情を垣間見た気がして、かの女性が良縁に巡り合えることを願いながら私は清々しい気持ちで神社を後にしたのだった。
次は誰かと一緒に来よう…

余談

この後、亀十さんでどら焼きを購入しようと30分ほど並んだところで会社から呼び出しあり。トラブル対応で休日出勤させられた。
結局コンビニおにぎりしか食べられなかった…。


伊弉諾尊(いざなぎのみこと)

伊弉冉尊(いざなみのみこと)

国生みの神話で知られる2柱の神様。
伊弉諾尊が男神、伊弉冉尊が女神。
夫婦であり、日本の国土をはじめ多くの神様を産んだことで知られる。
そのため祀られている神社では夫婦円満や縁結び、子宝にご利益があるとされることが多い。
古事記と日本書紀では神話のディテールが少々異なる。
上記の漢字表記は日本書紀に基づくものであり、古事記では別の漢字で表記される。
国生みの神話はもちろん、亡くなったイザナミに逢うために黄泉の国に行く神話が有名。

この記事が参加している募集