【せりふ三題噺】甘酒でハッピーニャーニャー、こたつと鈴もね|1114字
「今日こそはあの鈴をゲットするぞ!🐾」
トラ猫のエースが宣言する。
なんでも、噂によると犬邪無神社に付いている大きな鈴を除夜に獲得した猫は、猫界の王になれるのだとか。
「おやびん!今度こそやりましょーぜ!」
チビのサバ猫チャーが威勢良く続く。
「でもよエース。まずは、"家から出られるか"からじゃね?」
高い位置ですまし顔をした黒猫ジャックが、緑の目を細めて言う。
そう、彼ら三匹は家猫なのだ。
鶴の一声にエースとチャーは黙り、作戦の為こたつに潜る。
途端にエースが愚痴を言う。
「アイツいっつもすましやがって…ふん!」
「おやびんおやびん。チャーは聞いたことあります。『あまざけ』ってやつは、たいそうな力をくれる代物らしいですぜ。」
「と、いうと?」
「へぇ。飲む点滴って言われものですから、もんのすんご〜いパワーが宿るのではないかと。」
エースは目尻をニカッと上げ、小さな牙先を光らせた。
「そいつをかっ喰らえば…、パワーや素早さが手に入るんだな!」
この時期やけに耳にする『あまざけ』。
この猫月家でもその名は飛び交う。
その時、台所のママさんから『あまざけ』と言う言葉が聞こえた。
二匹はこたつから這い出し、台所に駆け寄る。甘酒をあたためた台所は、蒸気と炎で暖まっていた。
「パパ〜、みさき〜、たか〜。甘酒あったまったよ〜。」
ママさんが家族を呼ぶと、その足元に近づき、にゃーにゃー騒ぎ出す。
「え!どうしたの、急にこの子達?」
みさきが、ん?となる。
「なんか…甘酒欲しがってない?」
「まっさか、飲んだことないのに?」
エースは台所に飛び乗り、
猫王の為なら猫舌なんてなんのその、注がれた甘酒にがっつき飲む。
「あーっ!ママ!エースが!」
みさきが止めに入るも、時既に遅し。
「おやびん!やりましたね!」
エースは口の周りをぺろりと一周させると、
(…ん?にゃんだか、体がふわふわする)
猫だけど、猫以上にふにゃふにゃと動き出した。
「…お、おやびん?」
「もー、酒粕の甘酒だから、微量のアルコール入ってるのに!この子ったら!」
ママさんはぷんぷんしながら台を拭きあげる。
エースは気持ちよくのけぞり
「んんー!にゃんだか、にゃんでも来い〜って気がしてきたぞっ!そこの黒猫!!今日こそお前をとっちめる!」
手数と勢いは十分だが、大振りなねこぱんちはあっさりかわされる。
なにしてんだか、と呆れ顔のジャック。
暴れたせいか更に酔いが回り、とうとうふにゃりと寝転がり、鼻息ふんふんと喜ぶ。
「むふふ♬にゃんだかハッピーだにゃーにゃーーーぁ♬」
「おやびん!おやびんってば!!…あ〜ぁ、こりゃもうだめだわ…。」
鈴のことなど久に忘れ、遠ざかる意識の中、除夜の鐘を耳にしながら鈴をゲットした夢を見るエースでした。
1114文字
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はらとけいさんのお題に参加させていただきました♪ 今回で4回目の参加です!
■せりふ
「ハッピーニャーニャー」
■三題
・甘酒
・こたつ
・鈴
お題、もっと上手く使えたらと思いながら、少し不完全燃焼で投稿…。
でもにゃんこ可愛いから許す🐈⬛🐾🐾
もっと冒険あふるる話しにしようって思いましたが、最後は夢オチ💤
🔽前回の投稿分はこちら✨
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