音楽はいつも最先端に現れる。ーアメリカ
音楽は、いつも最先端に現れる
音楽が最先端だ、というのが自分の仮説だ。
社会が変わる時、
政治や経済や法律よりも先に、
だいたい音楽の側で何かが起きている。
エルヴィス・プレスリーが、
黒人のリズムを身体ごと引き受けー
マイケル・ジャクソンは、
音楽とダンスと映像を一体化させ、
ポップカルチャーを国境の外へ押し出し、
白人が憧れを持つ存在になった。
理屈としての「平等」や「多様性」が語られるより前に、人の本能と身体のほうが先に反応していた。
スティーブ・ジョブズが
ボブ・ディランに憧れたように、
ヒッピーたちが
グレイトフル・デッドに共鳴したように、
音楽は、思想や生き方と直結してきた。
単なる娯楽ではなかった。
一方で、
技術が先行した時代もあった。
音楽が急激に産業化し、
その息苦しさへの反動として、
ニューヨークパンクが現れた。
「自分で叫ぶか」「自分でやるか」
音楽は、ファッションや自らのスタイルと結びついていった。
演奏の巧さよりも、態度や立ち位置が重視され、
ストリートから多数の文化が生まれ出た。
やがて、
過去の音をサンプリングし、
今の動きや街の感覚とつなぎ直すようになる。
ヒップホップは、
膨大な情報を編集し直す方法だった。
自分なりのテイストで。
そして今、
AIが音楽を作る時代に入っている。
これは単純な技術の話ではない。
「全人類の記憶」に近い素材を、
どう扱い、どう鳴らすか、という新たな
時代の幕開けだ。
米国のカントリーチャートではAI作品が
トップになった、という話もある。
分断に向かうと言われる米国の中で、
あの巨大な舞台で行われていた演出は、
対立を煽るものではなかった。
誰かを排除しないまま、
場が成立していた。
そこに、音楽の力を感じた。
経済が後追いし、
政治が意味づけを試み、
法律が形にする頃には、
音楽はすでに次の空気へ移っている。
だから、
音楽はいつも最先端に現れる。
社会がどこへ向かうかを考えるなら、
まず音楽を見ていればいい。
これを観てそう感じた。
未来を
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