はじめての一歩〜ぼくとママのはじまり〜
ぼくがまだ、あかちゃんだったころのおはなし。
2020年10月20日
ぼくは8か月。ママと病院にいった。
ぼくは、かべにつかまりながら、
すこしずつ前にすすんで、
はじめて見るおもちゃであそんでいた。
そのときのママは、すこし静かだった。

ママはあとで、こう言っていた。
先生に「お腹の中に小さな心臓が2つある」って言われた日だったよって。
そのときのぼくは、
なんのことか、ぜんぜんわからない。
でもその日から、
ママの中で、なにかがはじまったんだって。
ぼくには、まだ
それがなんのことか、わからなかった。

ぼくが11か月のとき。
ママは先生に
「だっこはダメです」って言われていた。
おなかのあかちゃんを守るため。
ぼくは、いつもどおり
ママに両手をのばす。
でもママに
だっこはできないよって言われて
となりに座った。
先生には、長い時間立っていることも
ダメって言われたんだって。
ママもいつも座っていた。
ぼくは歩けるようになって、
いろんなところに行きたかった。
そのときのママが、
どんな気持ちだったのか、ぼくは知らなかった。

ぼくが1歳になった日。
ぼくも食べられるケーキを、
ママがつくってくれた。
パパがお皿になまえを書いてくれた。
大好きな、シナぷしゅがかいてあって
ぼくはとってもうれしかった。
その日は、
みんなでお祝いした。
じぃじ、ばぁばに、
たくさんだっこしてもらって、
ぼくはとってもうれしかった。

そのあと、ママは
「病院に行ってくるね」って言って、
おうちに帰ってこなくなった。
ぼくは、ばぁばとお散歩して、
ごはんを食べて、あそんで、
夜はパパとお風呂に入ってから、ねむる。
目がさめても、ママはいない。
そんな日が、何日もつづいた。
ぼくは、どんな気持ちだったのか覚えてない。
ママがいなくても
不思議に思わなくなった頃には
春の風が気持ちよくて、
桜の木の下で、ぼくは笑っていた。
そのことは、なんとなく覚えている。
でもその時、
ママはこの写真を見て、泣いてたんだって。

それから、また1か月がすぎたころ。
ママは、病院から帰ってきた。
小さな、
ふたりのあかちゃんと、いっしょに。
ぼくは、1さい3か月。
その日から、
ぼくはおにいちゃんになった。
ママは、ぼくをだっこして、
こう教えてくれた。

生きていること。
生まれてくること。
いっしょに笑うこと。
だっこできること。
ぜんぶ、あたりまえじゃないって。
いま、ぼくたちはわらってる。
あのころみたいに、
だっこはあんまりしなくなったけど、
あのときがあったから、
いまがあるって、ママはいう。
ぼくは6さいになった。
4月から、小学生になる。
ぼくの一歩は、
あの日から、ずっとつづいてる。
ママの一歩は、
ぼくたちと生きていくって、きめた日。
ぼくの一歩と、ママの一歩は
同じ日に、いっしょに始まった。


本日最終日です☺️☺️
みんなのはじめての一歩まとめてます☺️✨

いいなと思ったら応援しよう!
チップは最上級の応援のカタチ🫶✨️
いただいた応援のキモチ、飛び跳ねるほど嬉しいです😆✨️その喜びは原動力になりnoteを続ける理由の1つです☺️仲間を笑顔にしたい✨️チップで応援よろしくね😊👍