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物足らない

子のない私は、地域との繋がりがほとんどない。
マンションの住人でさえ、共に理事や修繕委員を務めたことのある人しか知らない。
古くから住んでいるかたがたとは、顔はわかるが名前と一致しないケースが多々。

ときおりエントランスで開かれて(?)いた井戸端会議にはなるべく参加しないできたし、コロナ以降はそういう機会を目にすることも少なくなった。
当初の住民の多くは私より一回りほど年上だったので、もうみんなそれなりの年齢になっており、世代替わりしている。

お隣さんとは互いに鍵を預けるほどの仲だが、ほかのかたとは会えば挨拶か、せいぜいお天気の話をするくらい。
淋しくはないし、気楽でいいが、今後、刺激のなさがもたらす痴呆が怖い。

それで今日は、地域の読書サロンに顔を出してみた。
初めてのことで、どんな雰囲気かわからない。
ほかと比較もできない。
こんなもんかなぁという感じ。

てっきり感想を述べあうのかと思っていた。
でも、ほぼ紹介だった。
こんな本がありますよ、こんな中身ですよというような。

ごくたまに、note にも読書感想を載せているが、私はあらすじを書くのが苦手だ。
それは「感想」を読んで興味を持ったら、各自で検索すれば一発でわかる。
すぐにわかるようなことや誰でも書けるようなことを言ったり書いたりしてもつまらないという感覚がある。
「あなたが」何を感じてどう考えたかが知りたい。
あらすじの紹介だけで終わってしまうのが残念でならない。

しかし、みんなが内容の紹介をしているのを聞いていると、私はいかにも不親切だなぁと思い知って、申し訳なくかつ居心地が悪くなってしまった。
そうか。
ここは、紹介をする場所だったのか。
また、周囲との乖離を感じてしまった。

LINEを訊かれたが、やっていない。
メンバーは同年代かすこし年かさのかたがたで、私のような「新人隠居」ではなく、読書以外にもさまざまな活動をされている。
ご自身の趣味(アート?)の展示チラシがいくつも配られる。
すごいなぁと感心しつつ、この宣伝も兼ねて参加したのかとも邪推してしまう自分の狭量さが嫌になる。

SNSは?と訊かれたのでnoteと答えたが、ピンと来なかったようで、読む専門で書いている人がいなさそうなことも物足らなかった。
やっぱり私は、書いている人が好きだ。

帰りはツツジを見に行くつもりでカメラを持って行ったのだが、閉会後はドッと疲れが出て、スーパーに寄っただけで帰宅してしまった。
もっと感覚や思考に突っ込んだやり取りがしたかったな。
こういう人たちは、きっと政治や宗教やプロ野球の話はしないに違いないと思った。

次回はどうするかわからない。