そういえば、いじめを受けた昔のはなし。
小学校の頃、上靴を隠されたことがある。
定番のやつ。朝、下駄箱に行ったら自分のだけない。
あれって一瞬、頭がフリーズする。
「あれ? 忘れてきたっけ?」みたいな。
いや、昨日までは学校で履いてたし、持って帰ってないよな。って思い直して。
結局、その日靴下のまま1日過ごしてたら、何の知らせもないまま道徳の授業がまるごと「みんなで上靴を探す時間」になった。
今思うと、先生もすごい判断やなと思うけど。
当時、自分はクラスでいわゆる
「いじられキャラ」やった。
自分で言うのもアレやけど、
特定のみんなとずっと一緒におるというよりは、
いろんなグループと仲良くしとった。
やけん、誰かにめちゃくちゃ嫌われとる自覚はなかったんよね。
今になって「あー、誰かに妬まれとっとったんかなぁ」と人の心理を邪推したりしてしまうのは、自分が大人になったからかな?
で、みんなで校内を探し回った結果、
上靴はゴミ箱の中から見つかった。
それを見つけたのは、たぶんやけど
「上靴を隠した本人」やったんよね。
わざわざ白々しく、
「あ! ゴミ箱の中にありましたー!」
「なんでやろー!」
とか言って持ってきて。
さすがに小学生の自分でも、
「いや、お前が隠したんやろ」って心の中で突っ込んだ。
見え透きすぎて、逆にちょっとびっくりしたのを覚えとる。
でも、そこで誰も犯人を追及せんかった。
自分も「あ、あったわ! ありがとー!」って笑って終わらせた。
あのとき、なんで誰も責めんかったんやろうな。
みんな薄々気づいとったんやないかなと思う。
でも、誰もその空気を壊さんかった。
たまに考える。
いじめとか、嫌がらせへの一番の対策って、
もしかしたら「笑って気にせんこと」なんやないかって。
いや、そんなに簡単な話やないのは分かっとる。
本当に辛いときは笑えんし、
逃げ出した方がいいことの方が圧倒的に多い。
ただ、あの時の自分のケースで言うと、
隠した本人は、自分が困ったり泣いたりするのを期待しとったんやと思う。
それなのに、クラス総出のイベントになって、
最終的に自分がケロッと笑って受け取った。
そうなると、相手からしたら
「自分、何のためにあんなことしたんやろ」って
急に虚しくなったんやないかな、とか。
バカバカしくなったんやないかな、って。
だから、いつだってアホみたいに笑っとくのって、
一種の防衛策としてアリやったのかもな、って思う。
……なんて、
いかにも「気づき」みたいに語ってみたけど、
実際は単に、当時の自分が何も考えてなかっただけな気もする。
ただの能天気。
やけど、今でも誰かにちょっと嫌なこと言われたら、
頭の中でずーーっと「なんであんなこと言うんやろ」って
ウジウジ考えて眠れんくなったりするし。
全然、強くなんてない。
もし、過去の自分と今話せるとしたら、よくやったねと言ってあげたい。なんのことかわからないかもだけど笑

