M&A実務|IRL(資料依頼リスト)のポイント
M&A案件において、セルサイドFAが最初に着手する業務の一つがIRL(Information Request List)の作成だ。Request for Information (RFI)ということもある。
IRLを単なる資料回収リストと捉えがちだが、実際にはその後のDDプロセス全体を見据えながら設計される重要な成果物だ。
財務DD・税務DD・法務DD・ビジネスDDのそれぞれが「何を確認したいのか」を理解した上でIRLを設計しなければ、DD開始後に追加依頼が大量発生し、売り手側の負担が増え、タイムラインが崩れる。経験豊富なFAほど、DD開始前のIRL設計に最も多くの時間を投下しているのはそのためだ。
本稿では、実際の案件で用いられるIRLをベースに、主要カテゴリーごとにどのような資料を収集し、どのような論点に繋がるのかを整理する。
カテゴリー別の解説
① Corporate
主な収集資料:定款・登記簿謄本・株主名簿・株主総会議事録・取締役会議事録・グループストラクチャー図
Corporateセクションは会社の法的基盤を確認するための領域だ。案件開始時に最も重要なのは、誰が会社を所有しているのかを正確に把握することだ。
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