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神戸ひとり旅・2日目 モーニングとポートライナーとソラフネ

2026年5月15日、神戸2日目。
今日のテーマは、43年前の自分を辿ること。

まず布引の滝に行くつもり。新神戸駅のすぐそばにあり、日本三大神滝のひとつだ。

朝のうちにさっと滝を見る。
10時開店のフロインドリーブでモーニングを、という段取りを組んでいた。

フロインドリーブ。
1924年創業の老舗ベーカリー。
旧神戸ユニオン教会を改装した建物に、1階は焼き菓子とパンの売店、2階に礼拝堂を活かしたカフェがある。
22歳のとき、神戸に来て別の場所にあった店に寄ったことがあった。
今では、教会のカフェが大変な人気。

ところが、新神戸駅の2階(改札がある)から向こう側に抜けられない。
時計の針だけが動いていく。
(後でわかったことだが、1階のタクシー乗り場の横からしか抜けられない構造だった)

 
このままではモーニングに間に合わない。

滝はあきらめた。
Googleマップで「フロインドリーブ」をセットして歩き出した。

最初は下り坂だったが、だんだん平らな道となっていく。
しばらく懸命に歩いて、何か変だ!と気がついた。

人が多すぎる。
そして目の前にあるのは阪急百貨店。なんで?

立ち止まって、Googleマップ画面をよく見た。

「フロインドリーブ 神戸阪急店」と書いてあった。

脱力した。
43年経っても、こういうところは変わっていない。

もう別なところに行こうか。
でも朝ごはんを、まだ食べていない。
せっかくここまで歩いてきたのに。

引き返した。もう一度検索する。今度は間違わない。
焦ってしまって汗が止まらなかった。

本店の前に着いたのは、ちょうど10時だった。8人ほど並んでいた。

入り口


私の後ろにもすぐに2人並んだ。平日なのに。

どうぞと言われて中に入る。1階の売店の脇を通って階段を上った。

頭の上が広々

天井がぐんと高くなった。端の2人席に座った。
ふうう。到着して良かった。

ステンドグラスがあった。空気が澄んでいる。

モーニングはサンドイッチにした。飲み物はコーヒーを。1980円。
テーブルには小さなグラスにクッキーが3枚、サービスで置いてあった。

 まもなく運ばれてきたサンドイッチのパンは外側が軽くかりっとして、中がふわっとしていた。
建物の中なのになぜか清々しい。
ゆっくりしているうちに、汗が引いていった。

サラダ付き

帰り際、1階の売店でクッキーを3種類買った。
素朴で、正直な味だった。添加物ほぼなし。

なかなか東京では手に入らない。
次回神戸に行く時には多めに購入しよう。

ーーー
三宮からポートライナーに乗った。

1981年2月開業、世界初の無人自動運転。
同じ年に「神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア81)」という地方博覧会が開かれ、半年で1600万人が押し寄せた。

そのお祭りの余韻がまだ残っていた1982年。
22歳のあつこはポートライナーに乗ることが、旅行の目的のひとつだった。
だから、 65歳のあつこもポートライナーに乗る。

先頭車両の左側の席に座った。
運転士がいないから、前を遮るものが何もない。
スマートフォンを横向きに構えた。鉄道好きのたっくん——7歳の孫——へのビデオだ。
おばあちゃんは今日も働いている。

最前列左側


三宮を出ると海を渡る。海の風景をしばらく楽しんだ。島に入ると景色が変わった。大学、企業、病院。
「医療センター駅(市民病院前)」というアナウンスが流れ、降りていく人たちを見送った。

あの頃は「未来の乗り物」だった。今は通院の足だ。

本来の目的地はポートピアホテルだった。 43年前、友人と二人、ここでお茶を飲んだ。

しかし、ポートライナーの最前席にもっと乗っていたくなった。
子供じみた欲求だが、今日は一人旅。
遠慮なんかしない。終点の神戸空港まで乗ってきた。

降りてみると、こじんまりした空港だった。
停まっている機体はスカイマークばかり。ひと通り眺めて、すぐ戻った。

市民広場駅で降り、ポートピアホテルへ。
ロビーには会議帰りらしい人たちが行き交っていた。
観光客がふらっと立ち寄れる雰囲気ではなかった。
40年前に友人とお茶を飲んだ記憶は、もうどこにも重ならなかった。

ホテルの屋上に「ソラフネ神戸」という展望テラスがある。
地上110メートル、360度のパノラマ。前日の夜から予約していた。

予約の時点で、日傘も帽子も禁止と知っていた。
ただ、屋上に何か日陰になる部分があると思い込んでいた。

受付の男性に聞いた。

「何かさえぎるものはありますか」

一切ないそうだ。

その日は快晴で気温も高かった。まるで夏のよう。
確実に焦げる。
フライパンの上の目玉焼きだ。

困った。
男性はしばらくこちらを見ていたが、キャンセルしますか、と言ってくれた。

ほっとした。気を利かせてくれたのだろう。
申し訳なくて少しでも売り上げに貢献しようと売店を探した。が、見つからないまま外に出た。
やっぱりわたし、こういうところ変わっていない。

あそこは夜に行くところだ。夜景を誰か大事な人と眺めるところだ。
おばちゃんが一人で、真昼の炎天下に行く場所じゃない。

ーーーー

三宮に戻り、AIに探してもらった豆腐料理の店「大豆屋」で遅めの昼食をとった。
神戸は洋食の街と聞いていたが、和食も食べてみたかったからだ。

有名なお酒が作られるほど、水がきれいな神戸。
そこで出てきたのが豆腐料理だ。

彩り豆富小鉢御膳。
美しい膳だったが、正直に言えば、少し期待しすぎた。
どこの大豆を使っているのだろう?
説明文を読んだがよくわからなかった。

急いで「竹中大工道具館」へ向かった。入館は16時まで。

竹中工務店が1984年に設立した、日本で唯一の大工道具の専門博物館だ。
新神戸駅のすぐそばにある。
受付でマイナンバーカードを提示すると、65歳以上のシニア料金700円で入れた。

展示の中に、木と木を釘も金物も使わずに組み合わせる技術の実物があった。

凸凹に削り出した木材がパズルのようにぴたりと噛み合う。
どうして外れないのか、見ているだけでは仕組みがわからない。
日本の大工の技術は、世界的に見ても際立ったものなのだろう。

ずらりと並ぶ

外国人の夫婦連れが目についた。3割ほどだろうか。
男性の方が食い入るように展示を見て、女性は少し離れて待っている、という組み合わせが多かった。
静かで、落ち着いた時間だった。

京都や奈良の有名なお寺も、こうして建てられてきたのだろう。
ーーー

ホテルはすぐそばだった。
地下3階のスーパーでカットサラダとミニトマト、モッツァレラチーズ、炭酸水、果物を買った。
お昼が遅かったのでお腹もそれほど空いていない。

食べながら翌日のことを考えた。

1日目にさらっと通り過ぎたメリケンパークをもう一度ちゃんと見たい。

神戸開港150年を記念して作られた「BE KOBEモニュメント」——海を背景に白い大文字が並ぶあの場所——を見ておきたかった。

それから神戸ポートタワー。
赤いパイプが縛り上げられているみたいに、幾重にも巻きつくように交差する塔だ。

公式サイトを調べると、日時指定の前売り券が必要だった。

展望フロアと屋上デッキのセットで、65歳以上は半額の600円。
屋上デッキでは外に出られる。
(また、高いところに、、、、行きたがる人)
一番早い9時台の枠を購入した。

マイナンバーカードを持ってきてよかった。
ーーーー


今日一日を振り返ってみる。

あつこは、43年前とあまり変わっていない。

でも、マイナンバーカードでシニア料金が使えるようにはなった。


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あつこ(65)フワフワ文系妻 定年理科系夫育て中 チップいただいたお友達はノートで紹介します。 ↓「あつこのnoteの歩き方」を説明しています。 https://note.com/atsuko_writer55/n/n30e37e8ac4dc フォローして、あつこのnoteを楽しんでください。 noteのお友達、大好きです!

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