映画『サーチライト-遊星散歩-』
内田果歩(中井友望)は若年性認知症の母・貴子(安藤望)の世話をしながら高校に通っているヤングケアラーである。生活的に困窮し、やがてコンカフェでバイトを始める。先輩から「JK散歩」を勧められる。金をもらっておじさんと散歩する仕事だ。ある夜、客の一人から売春を求められる。
果歩と彼女を見守る上野輝之(山脇辰哉)の距離感がいい。2人が川原で花火をした帰り道、果歩が「何かやりたい事・好きな事はないの?」と聞くと、今までおどけていた上野君が真顔に戻って、「そんなもんないよ」と答える。学校で学びながら働いて家族を支える苦学生の現実であろう。
サーチライトを何を照らし出すのか?どうしようもない絶望か?そんな日もあったねと笑える希望か?それとも醜い自分自身の姿か?
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誰か自分を気にかけてくれる人がたった一人でもいれば、きっと救われる。そして、果歩は「赤ちゃんの匂い」に救われたのだった。
このところ、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズや『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』など、話題作への出演が続いている中井友望(なかいとも)の映画初主演作である。友望の未来は有望である。
(2023年 日本)

