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破れてもいいじゃん 絵描きもそれぞれ


絵を破いてしまった。ザックリ!


5月25日から地元の市の美術展がはじまります。
私は毎年招待作家として作品を出品するので気楽なものですが、なんと!
うっかり作品を破いて、穴をあけてしまいました。
故意に穴をあけたり裂け目を作ったりというのは、普段もしていることですが、今回は、一瞬の不注意から、ズザッ!と予想外のカギ裂きを作ってしまったのです。
極荒目の丈夫なキャンバスだったのに……

✴︎この生々しい裂け目を見てください!

生々しい裂け目


✴︎裏からの裂け目です。

背面の裂け目


こうして絵は破かれた


それは、三月の半ば頃でした。
9月に東京都美術館での美術展に出品する絵を描くのに、どの絵を潰そうかと、積み重ねて立て掛けてある絵を物色していました。

なんせ、家の中にあるとデカい!
美術館で展示すると大した大きさじゃないのに、家の中だと、ちょっと斜めにしただけで、天井にブスリと角が刺さり、その度に賃貸住宅への慄きを感じてしまう。
数枚奥の絵を取り出すため、手前の絵を扉の外に出しました。
展覧会の前後は、搬入出のため、数日間絵を扉の外に出しっぱなしにしておくことがあります。たまに蛾がとまっているくらいで、私の場合、気にもなりません。
そして、その魔の時。
一番手前にあった作品、つまりこの5月の展覧会に出そうと思っていた一枚を、まず外に出しました。
はぁはぁ息を切らせながら、二枚目に取り掛かろうと玄関の扉を開けた時でした。
無情な突風が!
私が扉を開けたことにより、風の通り道が急に出来てしまい、突風の勢いが増したように思えました。
その瞬間!
あっ!という間もなく、スローモーションのように倒れていく120号のキャンバス。
私の手は間に合っていたのです。
しっかり両手は絵に触れていましたが、さすがに風に煽られたキャンバスは抑えきれなかった。
瞬間、階段の踊り場の手摺りの角がキャンバスを貫きました。
手摺りの角というと語弊があります。正確には、手摺りの隙間からの転落防止ガードの角です。
「ぅうっそぉぉぉ〜!」
故意に開けた穴でなければ、こんな私とてショックです……が、すぐに立ち直り、
「ま、いっか」
そもそも私の絵は進行形で、特にこれで終わりと思って筆を置いている訳ではありません。
期限があるから、その時点で納得してネームを入れているだけなのです。
だから、この穴も一興。
私は穴好きな絵描きだったではないか!
この穴から、蜘蛛の糸でも垂らしてやろうかと思っています。


✴︎穴好き絵描きのよくわからない独り言のようなもの
 恥ずかしげもなく一年前の記事
 何を書いたかすらよく覚えてない


絵描きもそれぞれ


つい先日、地元の絵描き仲間に会ったので、そんな穴の話をしたら、「信じられない!修復しないの??」と驚かれてしまいました。
「偶然の流れに任せるのもいいよ。絵は止まってないもの」と言ったら、
「えー、カッコいい! 私には絶対真似できない」と、二枚の絵をくっつけたその境目を、一所懸命つぎ合わせた作品を見せてくれました。
私なら、くっつけない。
これは、絵のタイプにもよるし、絵描きさんそれぞれの考え方なので、正解というものはない。感覚的なものだと思います。いや、ただのグータラです。

というわけで、地元の展覧会には穴あき進行形作品「産土」を出品します。


✴︎このあたりが破けた画像 (この画像は破ける前のものです)
 初の全身お披露目

「産土」落書きアリ
F120号 (194cm×130.3cm)油彩
2021年夏 都美術館に出品
に落書きしています

実はこの作品は、5点で1作品なのです。
それを分解しての出品です。


✴︎昨年、都美術館に出品した作品の部分を紹介しています。
 よかったらみてください。

絵描きの寝言のようなおドジ話へのおつきあい、ありがとうございました。
凄まじいこの絵をみて、ひかないで下さいね〜(汗)ヒヤヒヤ






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