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春、あなたと出会えて良かったと流れた涙

去年の3月。

「何とかお願い!!」

と知人から懇願され、
私は悩んだ末に新しい仕事に就くことになった。

悩んだ理由はその職場にいる、ある人についてだった。

というのも、
この道、十数年という大ベテランの女性がいて、
その人と折りが合わずやめた若い子が何人もいたというのを私は知っていた。

「めっちゃすぐ怒るよ」
と前に聞いた話しがこだまし、
気が重くなる私の心。


私に出来るのだろうか...
折りが合わなかったらどうしよう...

始める前から不安でのまれそうになる。


でもまずはやってみるしかない。
と何度も気持ちを集中させて、
初出勤の朝を迎えた。


意外な彼女の素顔

職場につき、
「よろしくお願いします」
と挨拶すると、
とても丁寧にお返事をくれた。

仕事も丁寧に教えてくれ、
子どもの話しやたわいもない話しに花が咲き、
驚くほど順調に一日が終わった。

拍子抜けしたほどだった。

たまたまか...?と思い、
緊張の心持ちで次の日も出勤するが、
やはり何事もなく終わった。

あれ?
そうでもない??

と首を傾げる私。


結局、淡々と月日は流れ、
私は緊張感が少しずつほぐれていった。


その後、
彼女から幾度がお叱りを受けたことはあったが、
決して悪い気持ちになるものではなかった。

なぜならば、ダメな理由と改善点を合わせて言ってくれるからだった。

それをちょっと強めに、そして大きな声で伝えてしまうので、内容よりもボリューム感でびっくりしてしまい、みんな「こわいー!」となってしまうのだな、とわかった。

でも、
ただ理由もわからず怒られるより、
よっぽど親切だなと何度も感じた私がいた。


人ってこうして、ひとつのことが抜き取られ、
さもそれが人格のように固定化されてしまうのだな
とつくつぐ思った。


中に入ってみると案外わからないものだな、
ということがよくある。
彼女がまさにそうだった。


次第に子どもの進路についてや地域の悩み事などを相談するようになり、常に心を寄せてくれるようになった。

私の困り事にも密かに対応してくれていることを、周りから聞くこともあった。


気がつけば、私にとって彼女は
「尊敬する人」という存在になっていった。

これは全く想像していなかったことで、
当の本人がとても驚いている。

何がどうなるのか本当にわからない。

あの始まる前の不安いっぱいだった私がこれを知ったら、絶対驚くだろうなと想像したら笑ってしまった。

そうして一年が経とうとしていた。



さよならの春

すっかり良き仲となったその人だったが、
この春で退職するとの報告を受けた。

「体調がね、あまり良くないの」
と彼女は言った。

また一つ、薬が増えたらしい。

そんな話、全然知らなかった。

...なんてことだ。
何も知らずに子どものことやくだらない話しをして、もっとサポート出来ていたかもしれないのに、申し訳ないことをしたと深く反省した。

次第に、
離れてしまう悲しみ、
いただいたものの感謝も湧いてきた。

色んな思いが交差し、
一年という短い期間とは思えない感情が芽生え、どれだけ貴重な時の中にいたのかと知った私がいた。

ただただ、

感謝しかない。

私のコップから感謝という水が溢れていた。


あっという間の最後日。

「後は頼みましたよ」
と言う彼女の言葉が職場に響いていた。

「お世話になりました」
と深々とお辞儀する私に、ニッコリ笑ってくれる彼女の笑顔を見た。


引きつごう。
彼女が守り育ててくれたこの仕事への想いを。

引きつごう。
彼女の生き方を。

それがいただいた恩返しだから。


触れ合わなければ、
わからないことがあるのだな。

触れ合うことが出来て本当に良かった。
素顔を知れたから。


4月から、もうあの職場に彼女の姿はない。

考えるだけで悲しくなるけど、
ご自愛いただき、
第二の人生を楽しく生きてほしい。

こうして私の中に彼女のエッセンスが落とされ、混ざり合いブレンドされていく。


人の人生は出会いと別れを繰り返し、
気づけば数えきれない色が私の中に存在していて。


なんだか、
愛おしくて泣けてくる。


彼女がこれを見ることはないけれど、
気持ちが届くことを願って、
最後に一言書こうと思う。

ありがとうございました。

たくさんのことを教えていただきました。
忘れずに、大切にします。

出会えて嬉しかったです。

溢れる感謝をこめて。

今年は阪神戦、見に行けるように祈っています。(笑)


どうぞお元気で。





この春、
出会えて良かったと流れた涙は
私の宝物になりました。



ーーーーーー



お読みいただきありがとうございます。

今日は
#いまあなたに伝えたいこと

こちらの内容からヒントをいただき、書いてみました。

これは、私が令和七年度で体験した出来事です。

私にとって貴重な出会いをいただいたものとなりました。

後半は感極まり、涙を流しながら書くという盛り上がりぶしでした(笑)

こういった事に参加したのは初めてで、
とてもいい機会をいただきました🤲✨

ありがとうございます。

参加期限は4/1までとのことです。
良かったら感極まりながら綴ってみてください(笑)。


最後までお読みいただきありがとうございました。

またお会い出来たら嬉しいです🌈

パタコでした。



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