専門外の相談が来たとき、あなたならどうする?「断る」のその先にある、本当の誠実さ


私は普段、漢方や言葉を通じた対話を大切にしながら、日々いろいろな方のご相談に乗っています。自分自身、物心ついた頃からずっと病気と付き合ってきた「ベテランの患者」でもあります。

今日のテーマは、「自分の専門外の相談をされたとき、どう向き合うか」です。

 「できない」と言うことが誠実さだと思っていた

ビジネスをされている方、あるいは職場や家庭で頼られる立場の方なら、誰かから相談を受ける機会は多いはず。そんな時、自分の全く知らない分野や、経験のない話(例えば皮膚の相談を受けているのに、足の痛みの相談が来るようなケース)をぶつけられたら、皆さんはどうしていますか?

以前の私は、こう考えていました。

「経験がないことは、お断りするのがプロとしての誠実さである」と。
もちろん、これは今でも大切だと思っています。
目の前で大出血している人に漢方を勧めるのではなく、即座に救急病院へ繋ぐ。自分の手に負えないことを「できない」と潔く認めるのは、相手の命や時間を守るために当然のこと。

しかし、最近思うのです。

「果たして、それだけで十分なのだろうか?」と。

相手は「病名」ではなく「未来」を相談している


相談を受ける側として立ち止まって考えたいのは、相手の「緊急度」と「その人が本当に求めている心のゴール」。

例えば、大きな手術を終えた後の回復期に、「これからどう生きていけばいいか」と悩んでいる方がいたとします。これは「外科手術」という特定の技術の話ではなく、「これからの人生をどう心地よく過ごしていくか」という、心と体、両面に関わる地続きの話になります。
ここで大切になるのが、「相手の言葉の裏側にある願い」を聴く視点です。

この人は今、本当は何を求めているのか?
今の困りごとを解決した先に、どんな自分になりたいのか?

相手が大切にしている価値観に寄り添いながら丁寧に紐解いていくと、意外な共通点が見つかります。専門的な処置はできなくても、その人が「幸せだな」と思える状態へ向かうお手伝いなら、どんな分野の人でもできるはず。

「乗れない相談」なんて、実は一つもない


最近、私はこう確信しています。
自分一人の引き出しに答えがなくても、外にある知恵や助けを借りてくればいい。
適切な場所へ繋ぐこと、信頼できる誰かを紹介すること、あるいは一緒に解決策を調べること。それ自体が立派な「相談に乗る」という行為なんですよね。

自分という存在を入り口にして、相手の未来を彩るための「橋」を架けてあげる。そう考えれば、私たちに繋げられない相談なんて一つもありません。

「それは専門外ですから」とシャッターを下ろす前に、一歩踏み込んで「それが解決したら、どんな毎日を過ごしたいですか?」と、相手の望む未来の景色を一緒に眺めてみませんか?

その問いかけ一つで、目の前の人の世界は、もっと明るく広がっていくはずです。

【今日のヒント】
専門外の相談こそ、あなたの「つなぐ力」が活きる場面です。
自分だけで解決しようとせず、周りの知恵も借りながら、相手の「その先」にある願いに耳を傾けてみましょう。
皆さんは、専門外の相談が来た時、どんなふうにバトンを繋いでいますか?
ぜひコメントで教えてくださいね。

今日も皆さんの毎日が、豊かで幸せな彩りに満ちたものでありますように。

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