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【実録】なんて日だ!アラフォーママ初めての鼻から胃カメラ(珍)体験記。笑いたきゃ笑え

人の不幸は蜜の味。

今日は
日常に潜むちょっとした”不幸”を
赤裸々に披露したいと思う。

プロローグ

これは
ある一人の女性の身に起こった実話である。

誰にでも起こりうる この物語が
誰かの役に立てることを願い
記すことにする。

**

事の始まりは、2年前のこと。

何気なく受けた「ピロリ菌検査」から。

そう、彼女の胃はいつからか
「ピロリ菌という未知の生物」が
はびこる世界となり果てていたのだ。

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一説には、
ピロリ菌がいることで胃がんのリスクが高まる
と言われている。

唯一といわれている
ピロリ菌退治の方法は「除菌薬」。

胃の中の様々な細菌たちを
一網打尽にするほどの威力。

だが
その方法をもってしても、
彼女の胃の中の『強大な敵』は
駆逐されることはなかった。

彼女に残ったのは
除菌薬への重篤なアレルギー反応=「薬疹」
という苦い苦~い思い出だけだった。

その後、
彼女は体内のピロリと共に生きること
を余儀なくされた。

それはすなわち
胃がんのリスクが一生涯まとわりつく
ということ。

彼女のその後の人生においては
定期的な「胃カメラ」検査
を行うことが命題となった。

そして、
その日がやってきたのだった。

トキハキタ

2021年12月1日
胃カメラの日。

事前予約の段階で
「鼻からの方が楽ですからね」
という医師の勧めもあり

初めての『鼻からの内視鏡検査』
選択した彼女。

当日の用意としては
・朝食は抜くこと
・腹巻など締め付ける服装はNG

あとは、
特に気を付けることもなかったので、
彼女はなめていた。

胃カメラのことを。

軽~い気持ちで戦いの地
『片田舎のとある内科クリニック』
へと足を踏み入れたのだった。

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ハジマリノトキ

その日の天気は、雨。
強風が吹き荒れていた。

そのときは気づいていなかったが、
その後の彼女の運命を示唆しているか
のような”荒天”であった。

予約はお昼の12時。

10分前までに来院するように
と言われていたので、
時間より早めに到着する。

検査用の問診票を記入しながら、
そのときを待つ。

そして、
彼女の名前が呼ばれた。

通常の診察室とは
別の部屋へと案内される。

一歩足を踏み入れると、
そこは「検査室」。

様々な機械たちが
今か今かと彼女の訪れを待っていた。

心なしか場の空気が冷たく感じる。

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(ここが決戦の地だなw)

その先を知らない彼女は軽いノリだった。
そのときまでは。


看護師の指示に従い、
コートと荷物を部屋の隅の棚に置く。

「胃の中の泡を消すお薬です。これを飲んでください」

透明な液体の入った紙コップを差し出される。

(あ~。いつしか飲んだ下剤みたいだな・・・。)

ゴクゴク ゴクゴク

(不味からず、うまからず。しかしこれなら余裕。)

特に個性もない液体だった。

最初のハードルが低かったので、
「これから先もきっと大丈夫だろう」と
どこかタカを括る彼女だった。

このときは余裕をかましていた。

ハシリダシタ ウンメイ

「仰向けで寝てくださいね。」

(仰向け・・・うつぶせの反対だよね)

わかっているのに、
つい頭の中で考えてしまう彼女の癖。

「まずは採血しますね」

(胃カメラなのに採血すんの?)

(・・・まぁいい)

(ふふふ、君に私の血が採れるかな)

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彼女の腕は自称「採血泣かせの腕」。

血管が細いので
過去に何回も”採血屋”を泣かせてきたのだった。

しかもこんなに寒い日に、
朝食なしという条件。

つまり血をとるには 悪・条・件!

(ふははは、一発でとれるかな)

(まずは小手調べだ。やってみるがいい!)

ぷしゅ

普通に1回で採血できた。

(あ、できちゃいました?)
なぜか少し負けた気分。


向こうの攻撃の手はやまない。

「次は鼻が通りやすくするお薬を入れますね。
むせると悪いので、息を一旦止めてください」

(はーい)←案外素直。

シュッ
シュッ

彼女の両鼻の穴に”何か”が吹き込まれた。

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「苦い味がするかもしれませんが、飲んでもらって構いませんので」

(飲んでいいって言われても・・・
鼻からのどに入るっていうのか?)

(おぉ・・・苦い!苦いぞ、これ)

言われた通り、苦かった。

しかし
これはまだ序の口。

この先に
もっと苦い経験をすることを
彼女は知らない。

ニガイハナシ

彼女への攻撃は続く。

「鼻の麻酔を入れますね」

「あぁ、はい。」

(ん?注射器みたいなものが・・・う!?)

バビュ 
バビュ

鼻の穴に
どろ~っとした液体が注ぎ入れられた。

(ぐわっ。液体なのかよ!)

先ほどの「シュッシュ的なやつ」を
予想していた彼女だったが、
予想外の『異物』が今
鼻の穴の中を占拠しているではないか!

(スライムみたいな冷たい液体が、我が鼻の中に入るなんて・・・)

(予想ガイ)

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これはナイスガイ

一言で言うと「不快」。
限りなく不快だった。

看護師は
彼女の鼻からあふれ出たスライムを
ティッシュで拭きとる。

しかし!
拭ききれていない!

もはや彼女の姿は
アラフォー鼻たれ小僧乙女
と化していた。

(もしもーし、まだついてますよ!?)

(にしてもこれは人に見られたくない光景だな。)

(しかし、胃カメラを制覇するためにはやむなし・・・)

彼女はただじっと耐えていた。

鼻たれだろうが、なんだろうが
全ては
鼻から胃カメラのため。
世界の平和のため。

仕方ないのだ。


寒い部屋だった。
足元が冷えてくる。
いつもの強い味方である
「腹巻」がいないことが恨めしかった。

ただただ孤独な戦いだった。


(速攻終らせて、昼ごはんは何にしよ・・・)

脳内会話を遮る看護師の声。

「また鼻の麻酔をしますね」

(え?)

(もう1回あるなんて聞いてないよ~)

気持ちはダチョウ倶楽部の上島竜兵。
しかし
表面上はいたって冷静なふりをする彼女。

(こんなことで平静を失うような弱者ではないのだ。まだまだぁ!)

看護師の攻撃の手が彼女を襲う。

ばびゅ 
ばびゅ

鼻の中には再び、
悪魔の液体が注ぎ入れられた。

note文中写真 (46)

そして液体は少しずつ
ドロリ
ドロリ
と喉の奥に押し寄せてきている。

(・・・不味い)

(にしても、口呼吸って苦しいな・・・)

(鼻で息をしようにも、スライムが邪魔・・うぐ)

只今、呼吸が混乱中だ。


そんな中、看護師が言う。

「先生を呼んできますね」

(いよいよ戦いの火ぶたが切って落とされ…)

・・・

「先生は今、1人診察しているのでもう少しお待ちくださいね」

(すぐ来ないんか~い)

(・・・お腹空いたな)

・・・

10分経過。


(あ、やっときた)

ホンキノタタカイ

いよいよスタートのときがやってきた。
待ちに待った先生が登場。

「腕を組んで横向きに寝てくださいね」

まるでツタンカーメンが横に倒れたような形。
これが彼女の臨戦態勢となった瞬間だった。

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「じゃ、始めますね。左の鼻から入れますよ」

いよいよ黒い管が鼻から・・・

「???」

ああでもない、こうでもない。

「うーん、ちょっと反対の鼻も入れますね」

(ん?)

そして
右側の鼻に入った黒い管。
しかし
管はあっちいったりこっちいったり。

一向に奥に進む気配がない。

(???)

「痛くないですか?」

「痛くないです」

「うーーーん・・・」

「もう一回左も試してみますね」

その瞬間、激痛が走る。

「いたたたたたた!そこ無理なやつです」

「あぁそうですか・・・」

ああでもないこうでもない。

「いたたたた、そこ痛いですって!」

「あぁ、ここ痛いんですよね」

余裕をぶっこいていた彼女も
周りに立ち込める暗雲に気付き始める。

(まさか・・・?)

「うーーん・・・」
苦々しい声と共に
黒い管は鼻から離れていった。

「思ったより狭くてですね、無理にやると血が出たり痛みがあるかもしれないんですよね」

「はい」



「で、どうします?」

・・・
・・・

(は?)

(どうします・・・とな?)

「え?やるしかないですよね?」

(今更やめるにやめられないでしょうが)

でしょうが!!


「じゃあ、口からいきますか」

「あぁ、はい・・・」

逃れられない運命の歯車が
音を立てて回り出した。

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「中には鼻からできない人も稀にいて、
そうなると口からになる場合もありますので」

ちょちょらに聞いていた説明。
自分には関係ないと思っていた説明。

言葉が頭の中でリフレインしていた。

「口からになる場合もありますので・・・」


「鼻からですと口に比べて楽ですから」
予約の時の先生の笑顔。

今は先生の顔が
まるで般若のように見える。

心の準備もできないまま
口にはマウスピース。
鼻の中にはスライム。


楽にできるはずの
鼻から胃カメラ

のはずだった。


「鼻からはやっぱり楽だったね~」
って笑う姿に出会えるはずだった

のに。


しかし運命は
口からの胃カメラに舵を切った。

全くもって予想していない展開に
彼女の心はついていけていない。

しかし、
彼女の気持ちなんてお構いもせず
口からは黒い管が内へ内へと入っていく。

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(ボグワァ)

喉がそんな音を立てた気がした。
得体のしれない感覚が走る。

黒い管が喉の奥にぐいぐいと入っていく。
途端に不快度はMAXにグレードアップ。

思わず吐き出しそうになる。

「食道から胃に入っていきますよ」

(おえぇっ)

予想以上の強敵だ。

(おぇぇぇぇぇぇ)

何度も吐き出しそうになる。

「鼻から息を吸って、
口からため息を出す感じにすると楽ですよ」

(鼻から息・・・って、おい!
鼻はスライムだらけで息なんか吸えるかーーー!)

(無茶いうな!コンチクショウ)

「おぇぇぇぇぇ~・・・%$#●&%$#!」

何かが憑依しているような
謎の声を発する彼女。

鼻はスライムにふさがれ、
口は管の攻撃により息も絶え絶え。

しかし
黒い管の呪いは止まることを知らない。

食道→胃→十二指腸
までをぐんぐん進んでいく。

「おぇぇ%$#●&%$#」

いつの間にか
彼女の目からは涙がこぼれ落ちている。

(なぜこんな目に・・・)

(こんなはずじゃなかったのに・・・)

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後悔しても
もう後戻りはできない。

「あとは胃に戻りますよ」

苦しさのあまり
画面を見ても
よくわからなくなっている。

(早くオワレ 早くオワレ)

(オワレ オワレ オワレ)

念仏のように
ひたすら念じ続ける彼女。

痛いとも違う
何か得も言われぬ
不快感・・・。

経験した人にしかわからない
苦しみ・・・。

・・・

それからどのくらい
時間がたっただろうか。


暗い闇に覆われた彼女の心に
ついに
光が差し込む。

「はい、これで終わりますよ」
先生からの神の声。

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黒い管の呪いが・・・解けた。

ようやく
苦しい戦いから解放されたのだ。

(私は今、生きている・・・)

彼女の目からは涙。
鼻からは鼻水かわからない液体。
口の中にはあふれ出す唾液。

この戦いで失ったものは大きかった・・・。


それは
ほんの数分の出来事。

しかし、
何倍もの時間が流れているかのような
苦しみのひとときだった。

同じ苦しみを
他の人には味わってほしくない。

彼女はのちに語る。


検査の結果は、異常なし。
(慢性胃炎はあれども)

しかし、
検査自体は、異常あり。
(大ありだ)

人生の大きな壁を乗り越えた彼女。

しかし

ピロリがいる限り、
彼女は今後も
この苦痛から逃れることはできないのだ。

数奇な運命に翻弄される
彼女の人生はまだまだ続く。

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胃カメラ物語【完】


久々におふざけ全開の回www

胃カメラは覚悟していかないと
痛い目を見るという教訓です。

わかる人にはわかってもらえるかな?

あなたがもしこの立場だったら
どうなると思いますか?

想像してみて下さいね 笑

火曜金曜お昼更新してます

綺麗道 古川綾子でした

あなたのスキ&フォローが何よりの励みになっています💖

他の実録シリーズはこんな感じです☟

大腸内視鏡編

ダニとの戦い編


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綺麗道 【生きるを愉しむ新潟クリエイター】 サポートしてくれなんて滅相もありません。 もしそんな奇特な殿方・ご婦人がいらっしゃった場合は、感謝しすぎて鼻血が出ることでしょう。(出なかったらすみません) そして大切なお気持ちは ”恩送り” に使わせていただきます。愉しくて温かい ”和” が広がりますように。