【新潟の郷土食】次世代に伝えていくべきその土地の味:「のっぺ」を作ってみたら気づいたこと
綺麗道です。
突然ですが、「のっぺ」ってご存知ですか?
「へのへのもへじ」の親戚ではないですよ。(さすがに違うか)
何とも言えない響きをもつ「のっぺ」
「のっぺ」って言葉を口に出すとなんだか少しほっこりする。
ちょっとあなたも口に出して言ってみて欲しい。
「のっぺ」と。
・・・どうです?
何とも言えないほっこりした気分になりませんか?
何とも気の抜けたかんじになりませんか?
(あれ、ならなかった?)
(・・・失礼しました)
では、気を取り直して・・・
新潟県の郷土食の一つである「のっぺ」
今日はそんな「のっぺ」をご紹介。
のっぺとは
「のっぺ」は、里芋、にんじん、しいたけ、ぎんなん、鶏肉などを薄いしょうゆ味の出汁で煮たもの。
我が新潟を代表する郷土食。
私が大好きなものの一つです。
気になるのはその名前。
「のっぺ」の名前は、"とろみのある"という意味の「ぬっぺい」からきており、漢字では「濃餅」や「能平」と書かれることがあります。
里芋で少しとろみがついているのが特徴で、それがこの名前の由来でもあるんですね。

新潟のお正月の定番。
冠婚葬祭などお祝いの席でもよく出されます。
昔から食べてきた味。
この時期欠かせないものの一つです。
新潟市内の小料理屋や割烹、居酒屋などの飲食店でも味わえます。
入れる具材や味付けは各家庭で異なり、同じ「のっぺ」でもその味はさまざま。
私は実家の母の味になじんできたので、結婚してからは義母の作る「のっぺ」に多少なりとも違和感をいだいたもの。
具はどちらも似通っていますが、野菜の切り方だったり、ベースの味もちょっと違う気がする。
どうしても長年連れ添った『実家の味』には敵わない。
(嫁という立場がゆえ、大きな声では言えないですけど。)
それは皆同じようで、私の父も母の作る味に対し、よく文句を言ったものだそうです。
「これは実家の味ではない」
そりゃそうだ。作る人が違うんだから。
料理を作る人の【特権】
それは
「自分が好きなものを
好きな味付けで作れること」
これに尽きる。
食べるだけの輩に文句は言わせない。
「文句があるなら自分で作りなさい。」
これが言えてしまうのは毎日作っているから。
とはいえ、やっぱりみんなからの「おいしい」という声を聞きたいがために毎日心を込めて作っているんだけど。
さて、「のっぺ」です。
これまであれやこれや語っておきながら、
実は私、今まで作ったことがない。
今年こそは・・・と思いながらもずっと手を出せずにいた。
けれど、ついに手を出してみました。
のっぺ。
のっぺの作り方
「のっぺ」はいわゆる煮物の一種ではありますが、まずはその材料から。
里芋
にんじん
こんにゃく
しいたけ
れんこん
たけのこ
かまぼこ
鶏肉
ぎんなん
これに、さやえんどうやちくわ、鮭が入るなどそこは家庭それぞれ。
お祝いの席ではこの上にさらに「イクラ」がのってしまうんだから、それこそ【豪華な煮物】であることには間違いない。
だしも各家庭こだわりがあろうかと思いますが、
実家の母曰く
「のっぺにはかつおだしは外せない」
とのこと。
私が慣れ親しんだ「実家の味」を出すには「かつおだし」
(他にも、干しシイタケの戻し汁を入れたりする場合もあるみたいです。)
ということで、ちゃんと鰹節を使ってだしをとって、作ってみました。
味付けは、醤油、みりん、酒、あとはお塩。
おだしのうまみを味わえるように、醤油などはあまりたくさん入れません。塩で塩味をととのえることで色の澄んだ汁になります。
初めてののっぺ。

母の味とはちょっと違う気もするけれど、初めてにしては上出来。
今まで食わず嫌いで作ってこなかったけれど、
のっぺとは母から、そのもっと前の先人たちから伝わってきた
「新潟の味」
その土地でずっと守られてきた味。

のっぺ イズ ビューティフル。
これを子どもたち、次の世代につなぐためには、
誰かが伝えていくこと。
そして、今、私にできることは
「私」が子どもたちにこの味を伝えていくこと。
こうやって『食』というものを通じて、脈々とその土地の風土や文化が次の世代に引き継がれていく。
大変だから、時間がないから、といってその流れを止めてしまうわけにはいかない。私たちが受け取ってきたバトンは次に渡すべきだ。
やっぱり、残すべきものはひと手間でも、ふた手間でもかけてでもしっかりと受け取って、受け継いでいきたい。
今からでも遅くない。
しっかり食のバトンを受け取り、伝えよう。
そんなことを思った2020年の年末でした。
あなたの残したい味はありますか?
おしまい
綺麗道(きれいどう)
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