《美術展》西洋絵画、どこから見るか?展
こんばんは。
Ayaです。
国立西洋美術館で開催中の『西洋絵画、どこから見るか?』展に行ってきました。

国立西洋美術館とアメリカのサンディエゴ美術館の作品を、
Chapter1:ルネサンス
Chapter2:バロック
Chapter3:18世紀
Chapter4:19世紀
という美術史に沿った構成で見れる展示です。
今回のすごいところは全作品写真撮影OKなところ。なので、気に入った作品をChapterごとにまとめてみようと思います。
気に入った作品
Chapter1:ルネサンス
(1)『聖母子と聖人たち』《フラ・アンジェリコ》
トップの『父なる神と天使』の作者・ジョットにならぶ初期ルネサンス期を代表する画家です。
まだゴシックの香りが色濃く残る作品ですが、
磔刑図と聖母子の間の枠が立体的に描かれているのが、ルネサンスの萌芽でしょう。

(2)『聖エングラティアの捕縛』《バルトロメ・ベルメホ》
ネーデルランド絵画は当地方を支配していたスペインでも受け入れられ、作品の輸入やネーデルランド出身の画家たちがスペインへ渡っただけでなく、スペインの画家たちもこの画風を真似るようになります。これを「イスパノフラメンコ絵画」と言います。
本作品はその代表例。衣服の細やかなヒダの表現はネーデルランド絵画そのものですが、手前の男は醜さが強調されていて、スペイン独自の表現となっています。

Chapter2:バロック
(1)『神の仔牛』《フランシスコ・デ・スルバラン》
静物画が描かれるようになると、スペインでは特に食べ物や食卓に関連するものが描かれるようになります。これらは酒蔵を意味する「ボデゴン」と呼ばれるようになります。
画僧であったスルバランもこの『神の仔牛』を描いています。一見仔牛のボデゴンのようですが、仔牛の頭には光輪が描かれ、『神の仔牛』として犠牲となったイエスを暗示しており、宗教画でもあります。

(2)『悔悛するマグダラのマリア』《バルトロメ・エステバン・ムリーリョ》
スペインを代表するもう一人の画家ムリーリョの作品は2作品出品されていました。
マグダラのマリアといえば元娼婦とされることもあり、セクシーな美女として描かれることが多いと思いますが、この作品はさすがムリーリョというか、聖母マリアのような清純な乙女に描かれているように感じました。

(3)『花輪の中の聖家族』《ダニエル・セーヘルス、エラスムス・クエリヌス》
ネーデルランド地方では静物画が好まれ、特に花輪図がもてはやされました。ついには、花輪図を専門とする画家も出てきます。名手とうたわれたダニエル・セーヘルスは、他の画家と共作することで、需要に応えていきました。
この作品は真ん中の絵を彫刻のような浮き彫りに見せる騙し絵の技法も使われています。

Chapter3:18世紀
(1)『賭博場』《ジュゼッペ・デ・ゴッピス》
18世紀になると、裕福な家庭の子息たちは「グランド・ツアー」と呼ばれる旅行に出かけます。特に人気だったのがイタリアで、その土産として船舶図や廃墟図が好まれました。この作品もそう言った分類に入りますが、ヴェネツィアの賭博場という一見いかがわしい場所が舞台。客はみな画面で素顔を隠しており、囁き声が聞こえてきそうです。

(2)『自画像』《マリー=ガブリエル・カペ》
この時代になると肖像画家として女性も活躍するようになります。本作は女性画家マリー=ガブリエル・カペの自画像。最新モードの衣装を纏い、自信満々に絵筆を取る姿を描いています。

Chapter4:19世紀
(1)『バレンシアガの海辺』《ホアキン・ソローリャ》
19世紀には伝統的美術を守るアカデミーに対して、印象派など新しい芸術が芽吹き始めます。印象派は世界中に広がりましたが、スペインではこのソローリャが代表的な画家です。本展示には3作品展示されていましたが、スペインらしい明るい陽射しを描いた作品で、昨年鑑賞したアメリカ印象派に通じるものを感じました。

以上、国立西洋美術館の『西洋絵画、どこから見るか』展の感想でした。とても見応えのある展示でしたが、図録が3000円で買うのを諦めました‥。
次回は初の映画感想記事です!
