地域で守るということ
朝っぱらから説教臭い記事ですみません。
いつものように中3の娘と朝ご飯を食べながらおしゃべり、そこで部活を辞めた友達Kの話になったんだけど、
「Kは部活辞めて放課後は暇なんじゃない?」
「あー、子広(こひろ)に行ってるみたい」
「あー、そっちに流れたんだぁ」
子広(こひろ)とは?
私の住む自治体にある「こども広場」の略称の仮称(わかりづらくてすみません)。0歳から利用できる施設で、運動場と体育館、図書室に工作室等があり、子ども料理教室も開かれたりする。平日の午前中は乳幼児と親御さんのための手遊びなどのレクリエーションがあり、午後からは学校を終えた児童の遊び場となる。基本的に小学生までが利用可能な場所。
私は地元に住む人間なので、小学生の頃は幾度となく子広に通った。家に居場所が無い訳でもなかったが、私の家にはゲーム機が無く、15時からの火サスと土サスの再放送でお色気シーンを見るくらいしか娯楽は無かったので、子広には1人でもよく行った。行けば誰かが居て遊べたし、居なくても図書室で漫画を読んだりするだけでもいい暇潰しになった。
そう、あくまでも小学生時代の話
そして時は流れ、私は子どもを産み母親になった。
息子がまだ幼児の頃、まさに1歳になる前から子広に通い始めたんだけど、そのうち私は「子広の主」とまで言われる程になった。
だってさ、暇で暇で仕方がなかったのよ。
もともと子供があまり好きじゃなかった私は、小さい子と一緒にいてもどうしていいかわかんないし、一緒に遊ぶとかもよくわかんないし、それなら近くの子広に連れて行けばいいかと思って連れて行ったわけ。それから毎日行くようになって、そのうちママ友も出来て、いつの間にか「子広の主」とまで言われるようになって、息子が幼稚園に行くまでの間は本当にお世話になった。変なママ友のトラブルも無かったし、今でも近所で会ったら挨拶するような感じ。半分以上はどこかに引っ越してしまったけど、本当に私にとっては楽しい思い出の場所だった。
その子広で当時気になったのが、学校に行かない中高生たちだった。
平日の午前中なのに、学生服を着た男女数人が子広に来ていた。奥にある図書室でおしゃべりして、どこかに居なくなったかと思ったら近くでタバコを吸って、また戻って来て喋ってというような感じ。
最初はその光景に、ちょっとどうなのかと思ってしばらくは黙って見てたけど、ある日私は息子よりも一学年上の子どものママさん(子広の大主w)に聞いてみた。
「あの子達はどうなの?」
すると大主が、
「家にも学校にも居場所が無い子で、ここに来るしか無いんだよね」
私はその言葉を受け、その子達の身の上も考えずにこう言った。
「小さい子達が集まる時間帯に来て、学校サボってタバコ吸って、大声で喋って笑って、正直ちょっと怖いよ。小さい子どもたちに何かされるんじゃないかと思うと、正直怖い」
すると大主が、
「親としては心配だよね。ただね、あの子達にも事情があるんだよ。家にも学校にも居られない事情が。宗ちゃんのママ(私のこと)、これだけ大人がいっぱい居るんだからさ、大人の目があるんだからさ、あの子達が何かしたらそこは黙って見てるだけじゃなくて注意しなきゃ。それが大人の役目なんじゃないの?」
さらに大主は続ける。
「それとさ、あの子達はまだかわいいもんだよ。ここで留まってくれてるんだからさ。この場所が無かったら、あの子達はそのうち渋谷や池袋(トー横はまだ無い)に行くよ。そうなったら、もう本当に親の目の届かない所に行ってしまう。それを阻止するためにも、この場所があることに意味があるんじゃないかな」
私は頭をガツンと殴られたような気がした。
私は自分の事しか考えていなかった。
私は正義感を丸出しにして、子供を守ると言いながら、何一つ守れていなかった。
大主はあの子達に寄り添って、たまに勉強も見てあげている。
口だけじゃない、大主は寄り添っている。
「宗ちゃんのママさ、これからはあの子達に声かけてあげてよ。別におしゃべりまでしようと思わなくていいからさ、挨拶だけでいいんだよ。この地域の子どもたちはさ、やっぱりこの地域で守ってあげないと」
その言葉を受け、私は翌日から子広に来る中高生に挨拶をするようになった。
「おはよう!」「元気?」
出来る事はたったそれだけだったけど、そのうち「おはよう」と返してくれるようになった。そうなると、連鎖するかのように沢山の大人たちが中高生たちに声を掛けるようになった。徐々に相互が風通しのよい関係になり、そのうち、中高生たちは小さい子相手の手遊びのレクリエーションにも参加するようになった。
*
今現在、子広は午前中は乳幼児、午後は小学生、そして閉館後の17時~21時までは中学生以上の子どもたちの為に一部を開放している。2階に福祉事務所が入っているので、そこにいる大人たちが施錠等の管理をしているとの事。
正直言って、そこに通う子達に何も問題が無い訳じゃない。
いくら10代の子どもだと言っても、男女が集う場所であるから、綺麗事では済まされない何かがあることは想像できる。ただ、そこには常に地域の目があり、大人の目がある。だから彼ら彼女らは、その一線をどうにか越えないでいてくれている。
まだまだ年若き子どもが、1人で電車に乗り、新宿駅で降りて、繁華街を抜けて、あの広場まで辿り着くのは、相当勇気がいることだと思う。そこまでして行かないといけない理由がキッズ達にはあるのか。そこまでしても行かなきゃいけない理由とは何なのか。もしかして、理由などはなく、衝動に突き動かされてそこに行っているのではないか。そこにいる仮初の仲間たちに会いに、そしてその場所で自らを壊しに、壊される為に行っているのではないか。
しかしながら、その場所に行ってしまった後の代償は極めて大きい。
★急な改名(早乙女彩って誰だよwwwそんな奴フォローしてねーよwww)については次回書きますので、少々お待ちくださいませ。
