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上海蟹とマムアンちゃん

さかのぼること9年ほど前のことだ。
くるりの名曲「琥珀色の街、上海蟹の朝」に、衝撃を受けた。


ひとつは、これまでのくるりのイメージをいい意味で覆すサウンドに。
そしてもうひとつがこの、男の子と女の子が再会するまでのストーリー仕立てのMVだ。

懐かしいような、あったかいような、切ないような…
独特のタッチで描かれた魅力的なそのキャラクターたちに一目で心を掴まれ、何度もYouTubeを再生した。

曲が素晴らしいのは言うまでもないけれど、このアニメーションの良さが曲の魅力をさらに格上げしていると言っても過言ではないと思う。

このMVに登場する女の子こそがマムアンちゃんだということを、このときのわたしはまだ知らなかった。


それから少し経ち、相変わらず育児にてんてこ舞いの日々を過ごしていた頃。
いつものように朝食の後片付けをしていたわたしは、ふとTVから流れてきたNHKの番組を思わず2度見した。

そこには『やさしいうた』をバックに、くるりのMVで見ていた、あの印象的なキャラクターのアニメーションが映し出されていたからだ。


え!
この女の子って、キャラクターとして存在してたの?!


ここで初めて「この素敵なイラストはいったい誰が描いているんだ」という、超絶素朴な疑問にようやくたどり着くことになった。


そうして調べて判明したのが、“タムくん”こと、ウィスット・ポンニミットさんというタイ人の漫画家さんだったのだ。




くるりのMVに出てきたこの茶色の髪の毛の可愛らしい女の子は、タムくんが描いている「マムアンちゃん」というキャラクターだということがわかった。

マムアンちゃん!

あなた、マムアンちゃんっていうのね!!💞


ぱちくりしたキュートな瞳に明るい黄色のワンピース。どこかレトロなその雰囲気や色使いが、平成ど真ん中世代のわたしにぶっ刺さった。


マムアンちゃんはなんというか、ただただ可愛くて癒される。
健気でやさしくて、愛らしくて。
キュンってするし、フフッて笑顔になる。
で、はぁ〜スキ♡ ってなる。
そして、心の弱くてやわらかい部分をそっと包んでくれるような、そんなあったかさをマムアンちゃんからは感じるのだ。
このピュアでまっすぐな瞳を見ていると、なんだか泣きそうにもなってきたりして。
それはだいたい、ちょっと疲れているときだったりする。


冒頭のくるりのMV、音楽好きにはわりと有名だろうと思う。
でもかつてのわたしのように、マムアンちゃんというキャラクターが実在するというところまでたどり着いていない人も、まだいるかもしれない。

なので、そんなわたしの地道な推し活として、人の目に触れやすいであろうLINEのスタンプをマムアンちゃんにしている。
企業と友だちになることで無料で手に入るスタンプしか使ってこなかったケチくさいわたしが、マムアンちゃんのスタンプにだけはザブザブ課金している。
そうかこれは布教活動にもなるじゃないかと気がついて、ついに絵文字にも手を出しちゃったところだ。いまや誰のトークルームを開いてもマムアンちゃんまみれ。


そんな中、YouTubeでタムくんの他の作品も観ていたところ、すごく素敵なアニメーションを見つけた。
こんな感性のアニメーションを描けるタムくんもきっと、やさしくてお茶目な、素敵な方なんだろうなぁ。
今日はそちらを最後に紹介して終わりたいと思います。


いつのまにか大人になっちまったみなさん。
これを誰の目線で見るかにもよるけど、切なくて可愛いキュンが浴びれますので、良かったらぜひ観てみてくださいね。(3分くらい。長くないよ)

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