【For All】パントマイムの檻
今年の9月頃からだったかな。
私の大事な居場所の1つであったX(旧Twitter)が、なんだか窮屈に感じ始めました。
きっかけは、おそらく2つ。
1つ目は、続けざまにプチバズをしたことで、一気に閲覧数が増えたこと。
それまで狭い世界でわちゃわちゃ楽しんでいたアカウントに、万を超えるインプレッションがつき、急に怖くなったのを覚えています。
もう1つは、同年代との繋がりが増えたこと。
もしくは、繋がらないまでも、おすすめに同世代の方のポストが多く表示されるようになったんです。
…それって何か問題ある?
あるんです。
「なんかみんな…“ちゃんとしたこと”書いてない???」
ってなったんですよ。
ショックでした。
もちろん実生活では、自身の幼さ、未熟さに対する自覚はありました。
経験不足で思慮が浅い。かつて思い描いていた、成熟した大人の女性にはほど遠いことは、わかっていたはずなんです。
でも。
大好きなポルノグラフィティに愛を叫ぶアカウントでは、そんなこと関係なかった。
関係ない、はずでした。
「昭仁さん、大好きー!」
「晴一さん顔が良すぎる死人が出る」
みたいに、みんなでキャーキャー言っていたんですが…
おや?
考えてみるとそんな感じのポストをしている子達は、もしかしてほとんど、歳…下…?
実際ね、今冷静になって見渡してみると、そんなことはなかったです。同世代でも上の方でも、思い思いに推し活を楽しんでいる。
でも、その時の私には見えていなかったんです。
おそらく、仕事でミスが重なり自信を失っていたのもあるのかな。自信がない時って逆に、自分を大きくみせたくなるみたいですよね。
ちゃんとした言葉を使わなきゃ。
歳相応の発言をしなきゃ。
そうやって、自分自身を追いつめていました。
そりゃー楽しくないですよ。
恋って衝動なのに、理性で発言しようとすることに無理があった。
秋の澄み切った空は、だんだん灰色の冬空へ変わっていくし、なんだか光の見えない日々でした。
もっとお気楽に力抜いていけよ
だって強張ったままじゃ響かない
キミの声は
ありのまま 君のままでいいんじゃない
カッコつけずに声にすれば響いてゆく
バーチャルキーボードって、もう実用化されているみたいですね。
ぽわん、って宙に浮かぶ、近未来的なアレです。
あんな風に、急にある言葉だけが立体的に視えてくる時ってありませんか?
何十回、何百回と聴いてきたはずの音楽の一節が、急に耳に飛び込んでくる。
自分の見たいものしか目に入らない時もあるけど、必要な時には必要なものが見えてくるんですよね。
12月の冴えた夜空の下、ハンドルを握りながら気づきました。私が囚われていたのは、パントマイムの檻だったのだと。
だって、バレてないはずがない。2時間一緒にいれば、必ず1つは何かやらかすのが私。そんなポンコツぶりは、文章の端々にだって今までも滲み出ていたはず。
それでも、ずっとそばにいてくれる人達がいる。それで充分だったのにね。
私は、私にしかなれない。
きっと、人生で何度も繰り返す気づきを噛みしめながら。
ならば私のままでこれからも、大きな声で愛を叫ぶよ。
だって、好きな人に好きと言えなかったら、何のための言葉だろう。
気の利いた台詞は言えなくても、大人じゃなくても、ただ心の震えるままに。
この声は、きっとあなたに届くから。
お読みいただき、ありがとうございました!
この記事は #モノカキングダム2024 への応募作品です。テーマ「こえ」。
ジャンル不問、誰でも参加OK
— ことばと広告 (@kotobatoad) November 24, 2024
物書きたちの熱い冬がやってくる🔥
書く青春!モノカキングダム2024👑12月1日開幕|ことばと広告 @kotobatoad #note https://t.co/Q0I16FbjDJ
