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バスクのワイナリーで働いた最初の日本人になった話。part.3~ソムリエ試験編

ソムリエ試験に挑戦

酒販店での勤務を重ねることでワインについての知識を増やしていった私でしたが、転機が訪れます。
それが「ソムリエの資格を取る」ということでした。

実は、最初は本当に全然資格に対して興味がなかったんです。
資格がなくても自分はワインが好きだし
お客様に説明できるくらい真剣にやっているという自負がありました。
なんなら、資格取得にかかるお金を全部飲む方に使いたいと思っていました。そんな私がなぜ、ソムリエ試験を受験することを決めたのか。
それはあるお客様との出会いでした。

初めてお店に来てくれたお客様。ワインを選ぶのを手伝ってほしいとのことで声をかけていただきました。
ご用途をうかがいながら、それだったらこれだなと思い自信を持って
「これ美味しいですよ!」とお伝えしたところ、返ってきた答えが

「あら。あなたってソムリエさんじゃないのね。」(胸元のバッジがあるべき場所をチラ見しながら)

正直、食らいました。そうかぁ、って。バッジをキラッとさせてることって大事なんだなって。(言い方悪くてすみません!)

その後、ソムリエ資格者に相談ご希望ということで先輩にバトンタッチし、そのやり取りを後ろからこっそり聞いていたのですが・・・
私とおんなじことを言ってるんですよ!?
「これ、美味しいですよ」って。
お客様も「あらそう?じゃあそれにするわ」って!
ええーーー
それ、私さっきおすすめしたじゃん!
ていうかむしろ私のほうがそのワイン飲んでるし!!私のほうが知ってるし!!!
ってぐらい悔しい気持ちがブワーーっと込み上げてきました。

それでこの悔しさをどういう形で消化するかを考えたときに

バッジ一つで私の「これ、美味しいですよ」の価値が上がるなら、取ってやろーじゃん!!!!(怒)

って気持ちになったのです。今思えばめちゃくちゃ短絡的で反骨精神バリバリです。面倒くさい人です。😂
でも、この気持ちのお陰で私はソムリエ試験に挑戦することができました。

受けると決めてから3ヶ月で一発合格(ドヤっ)

さて、そうと決まれば受験の申し込みをしなければなりません。
私がこの決心をしたのは、試験の申し込み締め切り直前の話でした。
そして、ソムリエ試験は年に1回しかありません。

正直、不安もありました。
でもそれより強い気持ちは、私の「これ美味しいですよ」の価値を上げたいということ。やるしかありません。
滑り込みで申し込みをし、即教本&過去問ゲット。
一次試験は暗記、暗記、ひたすら暗記なので、大学受験以来の猛勉強モードに入りました。

余談ですが私はソムリエ試験の合格のためのスクールや講座などには一切行きませんでした。基本的な考えとしては、資格のためにお金をかけるくらいならその分ワインを飲みたいという精神は全く変わってなかったからです。1次試験突破までは逆に酒量はすごく減らし(仕事の必要最低限)、朝7時には出勤して朝日で勉強していました。(自宅だと勉強はかどらない人間だったので)

そして迎えた1次試験。緊張もありましたが勉強の成果を発揮でき無事通過。
その後の2次試験(テイスティングと実技)もクリアし、晴れて「ソムリエール」になったのでした。
(女性のソムリエのことを「ソムリエール」と呼びます)
必要最低限のものにしかお金を払わない、無課金ソムリエールです。
なんとかクリアできた自分を誇らしく思いましたし、協力してくれた周囲の人達にも感謝の合格となりました。
特に1次試験後のテイスティング試験に向けて、色々飲ませてくれた恩人に心から感謝しています!私自身は無課金でも、その方はめちゃくちゃ課金してくれたのでした。🙇ありがとうございます!

合格してからが本当のスタート

ソムリエ試験合格は、ゴールではありません。
ここからがスタートだということを、バッジを胸につけてお店に立つようになってから改めて実感しました。
お客様は、私が全部のワインを知っていると思って質問してきます。
普通に考えてそんな訳はないのです。駆け出しのソムリエールです。ひよっこです。
もちろん、勉強を続けていましたし好きですし、自分のお店で扱うワインは飲んでいるものも多いですが、全部じゃありません。
そしてそれを表現する方法も、まだまだ未熟でした。
でも、この資格を取ったから
バッジを胸につけて働くようになったから、見えたことがたくさんありました。
なにくそ精神で受験した私ですが、この頃には少しは丸く、そしてほんの少しの謙虚さを身につけることができたと思います。

お店の「ワイン仕入れ担当」に

資格を取得して、良かったことがもう一つあります。
それはお店のワインの仕入れを任せてもらえるようになったことでした。
輸入元さんとの商談や、ワインフェアの企画など仕事の量や幅が一気に広がり、その分新しいワインや生産者さんとの出会いも増えることになったのです。
そして、ソムリエールとしての経験を重ねるなかで、「チャコリ」との出会いがあったのです。

そのお話はまた次回。ようやくチャコリとの出会いのお話です。
今回も長々お付き合いいただきありがとうございました!

Eskerrik asko!(エスケリカスコ!)バスク語で「ありがとう」

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