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教養のないアドバイスは、思いやりではなくマウントだったりする

「絶対に卵子凍結したほうがよいよ。」
学生時代からの友人が、唐突にそんな話をし始めた上、私に念を押す。私が、
「痛いらしいよ。」
と反応すると、
「えっ?痛いの?」
と、返す。彼女は人の人生や健康なんて気にしていないのだろう。あたかも優越感を出すように、シビアで私からは話題にしていない、妊娠出産の話題に一方的に触れて、不適切なアドバイスをされる。さらに、
「子供できたら自分の時間なくなるから、りりいみたいにフリーが良いよ。私2人いるから大変。可愛らしいけど、見て!」
と、スマホを差し出しながら話す。
彼女は卵子凍結の知識も教養もなく、果てには私が望む人生への配慮も思い遣りもなく、ニュースか何かで耳にした手段を安易に伝える。高校時代は、こんなに無礼でデリカシーに欠ける女性ではなかったが、家に入ってから、別人のように急落してしまったように思える。
⋯⋯⋯⋯
東京都でキャンペーンの如く補助金を出している卵子凍結は、実際の妊娠出産率の上昇に役立っているかと言えば、そうとは言い切れないだろう。私が東京都の勉強会で聞いた話は、凍結した卵子で使われるのはわずか10%に満たないこと。
体外受精を試みた友人夫婦は、奥さんの副作用が辛すぎて耐え難く、夫婦関係を終えたこと。
自ら毎日注射を打つ生活は、働く女性にとって困難であるという、医師の説明。
そして、これだけの苦痛を経てもなお、卵子を取ることができない可能性もあり、費用が場合によっては数百万円にのぼるものであること。
彼女は、上記の一つも知らず、無知なアドバイスを何度も繰り返した。
⋯⋯⋯⋯
知識も教養もない人が届けるアドバイスは、従うには危険すぎる。なぜならそれはただのマウントだったりするのだから。

「生理が重い。」
子供の頃に相談した親族の回答は、
「あなたのおばあちゃんも大変そうだっから分かる。」
と、辛い人の話が始まった。私は、対策を取るために「病院に行きたい。」思いを告げたが、通じない。あの時、大事なチャンスを奪われたと思う。

「問題ないと思いますが、契約書のチェックお願いします。」
渡された契約書は、問題しかない。そもそもなぜ、自社のみを縛る片務契約を結ぶ必要があるのか。そんな不平等な提案をしてくる相手が、不仲となった時、信義誠実に対応してくれるなんて、期待できない。
「どうして問題ないと考えたのですか?」
回答は、
「問題ないから。」
のみだった。

何れも教養のない人の見解に根拠はなく、妥当性がない。
⋯⋯⋯⋯
皮膚科の先生にアトピーの跡をお診せする。
「ビタミン不足かな?」
「痒い?」
「痛い?」
「いつから?」
「どんな時になる?」
沢山質問をして下さり、一緒に最適な薬を考える。待合室に入り切らないくらいの患者さんがいらっしゃらる中、10分以上もお時間をさいてくださった。
知識と教養がある人は、アドバイスはしない。一緒に考えて、結論に一緒にたどり着いてくださる。
⋯⋯⋯⋯
先の友人だった彼女は、家族がいることでどれほど苦労しているかを語り、
「旦那の良いところは、健康なところだけ」
と言い放つ。23区に豪邸を与え、何不自由のない暮らしを与えてもなお文句しか言わない。きっと旦那さんもそんな彼女に嫌気がさしているのかもと思いながら話を聞く。家に入った彼女が、ママ友たちと要らぬアドバイスをし合って、マウントを取り合っている光景が目に浮かぶようだった。

「また遊ぼう。平日のランチが都合よいから有給取ってね。又はテレワークの日にサボってよ。」
と要求してくる彼女が、私には知らない人のように見えた。
「もう会うことはないと思う。」
心の中そう言って、言葉が通じないだろう彼女から手を引いた。

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